5-5 芝生で美女達とお弁当とか、爆発しろって思うよね
ひとしきり歌の実験と模擬戦を終え、しばし語らうオレたち。
「そろそろお弁当食べよっか」
「そうですね」
女性陣が、持ってきた弁当を出して準備する。こうして三人草むらに腰かけて弁当食うとか、誰がどう見てもただのリア充ピクニックだよな。
「あー、おにぎり食いてーなあ……」
「おにぎり?」
「あー、わかんねえよな。米っていう粒粒の食い物を丸く握った食いモンだ」
「へー、粒粒なのにちゃんとまとまるの?」
「そこは適度な粘り気があってだな、中にいろんな具が入ってるんだよ」
「なんだかおいしそうですね」
彼女らの頭の中には一体どんな料理が浮かんでいるのだろうか……。そんな事を考えながら、パンを一切れ手に取り口に運ぶ。
「今日はりんごの手作りペーストも持ってきたんだよ」
「私はバターを用意しました」
「へえ、それも手作りなのか?」
「はい、この日のために作ってみたんですが……」
「それは嬉しいな。オレにもくれよ」
「も、もちろんです」
頬を赤らめて、ステラがバターの入った袋をオレに手渡す。胸の谷間が目に飛び込んで、オレまで顔が赤くなる。
「あのー」
やや、いや、かなり不機嫌そうにリアがつぶやく。
「こっちにも、手作りペーストあるんですけどー」
「あ、ああ、もちろんもらうぜ」
いや、頼むから昼飯にまでムダな緊張感持ち込まないでくれよ……。女が二人になると、こんなに気を遣わなきゃいけなくなるのか……。
どうやらリアの機嫌も直ったのか、わいわいとメシを食うオレたち。そんな中バターたっぷりのパンをほおばりながら、ふとリアが声を上げた。
「あ、そうだ!」
「ん、どうした?」
「えんか! ルイ、えんか歌ってよ!」
「あ、そうだった」
なんか忘れてる気がしたんだが、そういやこれがまだだったな。てかわざわざこの日のために作ったのに、何忘れてんだオレ。あらかたメシも食い終わってたので、口を拭うと竪琴を手にとる。
「それじゃ一曲……」
「いよっ、待ってました!」
「ふふっ」
いや、ホントおっさんなんじゃないのかコイツ? まあいいや、行くぜ! はるぅかぁ~、きたぁ~にはぁ~……。
「あっはははははは!」
おい! 歌ってるそばから爆笑すんな!
「何それぇ~? おぅまうぇのぉおぉおぉおぉ~。あっははははは!」
コブシのモノマネがいかにもバカにした感じで腹立つな、おい! ま、ある意味これもウケてると言えなくもないのか……?
一曲歌い終わると、そこには笑いすぎで悶絶するリアの姿があった。
「ひぃ~、もうダメ、最高……。死ぬ、死ぬ……」
「お前なあ……」
「これなら、ハァ、バトルでもきっと、ヒック、敵が動けなくなるよ……」
「まず真っ先にリアが戦闘不能になりそうだけどな」
やれやれ、これじゃバトルには使えそうもないな……。
「でも、なんだかとっても心に沁みる感じがしました」
お、さすがステラ、よくわかっていらっしゃる!
「だろ? 正直オレもバカにしてたジャンルだったんだけど、作ってみるとなかなかいいんだよな。やっぱ食わず嫌いは良くないわ」
「ヒッ、そだね、これならすぐに、イッ、人気者になれるよ……」
リアの回復を待って、オレたちは32階へ向かう事にした。
味方を戦闘不能にするスキルとか、理不尽極まりないですよね。
まあ某シリーズには、タロットとかパ○プンテとかありますが(笑)。
そしてハーレム帝国を興すためには、まず女の子への気配りが必須のようです。
道のりは長く険しい。




