4-15 酒無しの食事で一人5000円は、正直ビビる
「ふぅ、おいしかったー」
「本当、おいしかったです」
「甘いモン、久々に食ったぜ」
デザートを堪能したオレたちは、紅茶を飲んでしばし雑談に華を咲かす。ま、ずっと雑談してる気もしなくもないが。やがて紅茶もなくなり、いい頃合になった。
「それじゃそろそろ、ギルドに顔出しましょうか」
リアが店員を呼び、会計をお願いする。
「いくらになりますかー?」
店員のお姉さんが満面の笑みで答えてくれた。
「合計で147リルになります」
「高っか!」
オレもリアも思わず叫んじまったじゃねーか! オレの食費何日分なんだよ!
「どうする、47リルもオーバーしちまったぞ!?」
「こんなにステラに払わせるわけにはいかないよ!?」
動揺するオレたちに、ステラが慌てて言う。
「だ、大丈夫です! 私のトマトソースがありますし、このくらいは払って当然ですから!」
「え、でも……」
「本当に大丈夫です、払わせてください!」
ああ、こうなるとステラ頑固だからな……。ここはおとなしく引くか。
「リア、ステラに払ってもらおうぜ」
「いや、それじゃあ……」
反論しようとするリアに、ステラに聞こえないように耳打ちする。
「その分後でオレたちでなんかプレゼントするなりした方が、多分喜ぶって」
「え、あ……うん、そうかもね」
リアも意外とすんなり引き下がる。
「それじゃ、オーバーした分はステラにお願いするね! じゃあこれ、はい!」
そう言って、リアが100リル分の小銭袋をステラに手渡した。わかりました、とステラが支払いにカウンターへ向かう。
「ルイって、結構こういうの気が利くんだよね」
「何が?」
「今の話。ステラに後でプレゼント、とか」
「ああ、あれか。まあ、いろいろあったからな」
大学での人付き合いってのは結構大変なんだよ。特に女の子相手だと、どこで地雷踏むかわからんしな。そんなオレをリアが横目で見ながらつぶやく。
「ルイの女ったらし」
「はあ?」
相変わらずリアはオレの方を向こうとしない。なんだよ、どこをどうすればオレが女たらしになるんだ? まあ確かに、今の状況は微妙にプチハーレムと言えなくもないが。
「おい、どういう事だよ」
「知らなーい」
そっちが言っといて知らないってなんだよ! ああもう、ホント女ってわけわかんねーな!
そんなやりとりをしてる間に、ステラが会計を済ませて戻ってきた。
「どうも、お待たせしました」
「ステラ、お会計ホントにありがとね」
「いえ! こちらこそあんなに頂いてしまって……」
「いやいや、マジでサンキュな」
「あ、いえ……とんでもないです」
オレがお礼を言うと妙に顔を赤らめてステラが応じる。まったく、ホントシャイなヤツだな。
「それじゃギルドに行きますか」
「はい」
「おう」
こうしてオレたちは王都屈指のシャレオツスポット・喫茶モンベールを後にした。あ、客の女の子たちは確かにオシャレだったわ。
普段ダメな人扱いなのに、こういう時にはわりといい案を出すルイ君。
大学では苦労してたんでしょうね、きっと。
女子会もようやく終わり、次回はギルドです。




