3-15 新人のお披露目は、苦労しそうです
そうこう言ってるうちに詰所に着いた。はあ、ようやっと終わるのか……。見張りが不思議そうにオレらを見てる。なんだ、なんかヘンか?
扉を開けて中に入る。例によって詰所の連中がリアに声をかけるが、直後にざわめきが起こった。何? 何がどうなってる?
「おい、あの姉ちゃん……」
「あれ、斧兵だよな?」
ああ、ステラの事か。そう言えば行きはステラいなかったもんな。
「リア、そっちの姉ちゃんは、その、知り合いなのか?」
「知り合いって言うか、さっきうちのパーティーに入ったんだよ」
「な、何イぃぃぃぃ!?」
「マジかよオぉぉぉ!」
周りの連中が大声を上げる。なんだ、そんなに大騒ぎするような事か?
「アンタ、何考えてんの!? なんで女の斧兵なんか入れてんのよ!」
「ただでさえ盗賊に詩人なんてわけわからんパーティーなのによぉ!」
ああ、そう言う事か……。女斧兵って、もはや珍獣みたいな扱いなんだな。てかやっぱオレとリアって周りからそういう風に思われてたんだ。なんか他人に言われるとやたらムカつくな、おい!
「す、すいません! 私のせいでご迷惑を……」
「いやいや! 全然いいんだって!」
ほら、お前らのせいでまたステラがネガティブモードに入ったじゃねえか!
「斧兵はうちのパーティーには最適なんだよ! うちらは火力不足だったし!」
「リアの言う通りだぜ! 剣士や槍兵程度の火力だったらリアで十分間に合ってるんだよ!」
「ま、まあ、言われてみれば確かに……」
勢いでリアに乗っかってみたが、よく考えると確かに斧兵の火力ってオレらみたいなパーティーには貴重だよな。飛び道具にしてもリアの投げナイフがあるから、弓兵いなくても特に問題ないし。あれ、このパーティー強くね?
「それにだな、アンタら肝心な事がわかってないぞ!」
ステラのためにも、ここでダメを押してやるぜ!
「アンタら、このステラの姿を見て何も思わないのかぁぁ!」
オレの雄叫びに、連中の視線が一斉にステラに集まる。
「うっ……」
「こ、これは……」
「ずい分ご立派なものをお持ちで……」
「いやいや、太ももの肉付きもなかなか……」
主に野郎どもの視線がステラの肢体をねめまわす。てかコイツら、その反応は今さらすぎるだろ……。
「あの、あんまり見ないでください……」
ステラが恥ずかしそうに体をすくめてお願いする。この反応も今さらだよな。
「そういうワケでステラはオレたちの仲間だ! 異議は認めん!」
「まあ、お前らがそう言うなら……」
「私たちが口出しする事ではないな」
「むしろ、先に声かければよかったぜ……」
おお、なんだか受け入れられたな。てか、よくわからんけどマイナー職業の肩身の狭さを垣間見たような気がするぜ……。ま、マイナーどころかオンリーワン職業であろうオレが言うのも何だけどな!
こんなかわいいコに今まで誰も声をかけなかったとか、この世界の男どもは何を考えてるんでしょうね。
まあ、この調子ならすぐに人気者になるかもしれません。
主に男連中に。




