〆第四話
ちょっと今回も時間がなかったので、前書きと後書きのコーナーについては省略させて頂きます‼︎
何気にのっそり更新を狙っていますが…相に変わらず読み応えの無い内容と量ですみません。。。m(__)m
「あぁ、大抵はな」
「私はそなたの口にしたことを、一言一句と間違えずに言い切って見せられるぞ。『俺はあの、最近 近くを荒らしている輩の持っている土地が欲しいんだ。あれさえ、あれさえあれば…』とな」
「よしてくれ、お恥ずかしいよ」
「そんなことはないだろう、今だってそう思っているはずなのだから。私がそなたに いつ取りに行くのかと尋ねたら、そのうちだそのうちだと言っておったな」
ここで椥葩は今一度 篠臣を疑った。そのことを知ってか知らずか篠臣はこう続けた。
「椥葩、そなた私がその土地を手に入れたと言ったら、どうする」
「どうするも何もないではないか。喜んでお祝いしよう」
「そうか。私はその土地をそなたに譲りたいのだがな」
「なんだと、そのようなくだらぬことをするためにあの土地を手に入れたのか?」
「くだらぬこと、なんて心外だな。互いに幼いころ、相手の欲しがるものを探してきて与え合ってきたのを覚えているか。私はまたそれがやりたくなったのだよ、椥葩。最近さびしくてな」
「そのような昔のこと、今の今まで忘れておった。やや、言われてみればそうだったような気がしなくもない。しかしさびしいとはぬしも人を笑わせるのがうまいな。最近 縁談の話でもちきりなんだそうじゃないか。それとも何だ篠臣、ぬしは女に興味はないと申すか?」
「そういうことではない。そなたも分かっておろうが。元服を境に疎遠になっていたが、今 再びそなたとの縁を取り戻したいと言っておるのだ。そしてそのほんの気持ちとして、あの土地をお譲りしたいと言っているだけのこと。不服か?」
椥葩は言葉に詰まった。どうするのが正解なのかは分からなかったが、椥葩の心の中ではいうべき答えは決まっていた。その答えは今の椥葩の思考が作り出した。
「不服だなどということはない。ぬしがそこまで申すなら、受け取らないわけにはいかないだろうよ。ただお返しはいかがすべきかと悩んでいたところさ」
もらえるものはもらってしまえ、少し早めに少し足らない状態で手に入っただけのこと。手間が二、三省けたところだ。足らない部分は自分でどうにかいたすことにしようではないか。それくらいのことはやってのけようと、そう考えた。
「いやはや、その答えが聞けただけでもう十二分。…といいたいところだが、そなたからも何かいただけるということならば、どんな些細なものでも心が躍るというものだ。今は思いつかないが、そのうち何か所望しても構わないだろうか」
「いつまでかかっても、どんなものでも喜んで探し持ってきてぬしにお納めいただきたいものだ」
「ありがたい。ではよく考えてみることとしよう。土地について詳しくは後で文を送らせていただこう。今のうちから知りたいことがあるなら聞け。私のお答えできる範囲なら喜んで答えよう」
椥葩は一瞬、いや、何もないと答えようと思った。が、やはり質問はすることにした。
「土地に関しては何もないのだが、先ほどから気になっていることを聞こうか。そこにおるぬしの連れの男はどうしたのだ。初めて見る顔だな」
斗極家を訪ねてきた客は、この旧友だけではなかった。いつも連れて歩いている八咫 近衛の他に、椥葩が初めて見る人間がもう一人いた。応接間には椥葩と篠臣、そして近衛と新顔と渡露 三日影――夛和人の父。椥葩の世話役――の五人がいた。
新顔は何も喋らなかったが、思っていることが顔に出やすい人間だった。椥葩を見るなりその瞬間から警戒し続け睨みをきかせていたかと思えば、話をしている最中に驚いた顔をしたり、今はというと苦虫を噛み潰したかのような顔をしている。
「あぁ、こやつか。こやつはその土地を持っていた、例の輩の当主だ」
設定を考えるのが楽しくて仕方ありませんww 使うかわからない所までちゃんと考えるのが楽しいですw
他の人はどうやって話を考えているのだろうと思っています…