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プロローグ:聖剣の錆びる音

作者:もみじ
最新エピソード掲載日:2026/02/19
かつて、魔王を討伐し世界を救った伝説の勇者カイル。
しかし、彼を待っていたのは民の称賛ではなく、あまりに強すぎる力を恐れた仲間たちによる凄惨な裏切りだった。
背中を預けた戦友の剣、共に歩むと誓った聖女の冷笑。
「お前は、死んで伝説になればいい」
死の間際、カイルは自分が守ってきた「人間」という種の醜さに底知れぬ絶望を抱き、深い憎悪とともに息絶える。
——それから数百年後。
カイルは、異世界の貴族の子・レンとして転生する。
前世の記憶と魔力を保持したまま目覚めた彼は、もはや人間に何も期待していなかった。
「愛? 絆? そんなものは、都合よく人を操るための毒だ」
赤ん坊の自分をあやす母親の笑顔にさえ吐き気を覚え、彼は徹底して他人との関わりを拒絶する。
十歳になったレンは、その「不気味なほど冷徹な性格」と「人間を極端に避ける振る舞い」を理由に、実の両親からも見捨てられ、魔物が蔓延る辺境の廃墟へと追放される。
だが、それこそがレンの望みだった。
彼は追放された廃墟で、前世で極めた魔導を使い、**「決して裏切らない仲間」を作り始める。
それは、言葉を話さず、感情を持たず、ただ主の命令にのみ従う鋼鉄のゴーレム(自動人形)**たち。
人間を拒絶し、無機物の軍勢に囲まれて平穏な「独りきりの王国」を築こうとするレン。
しかし、彼が捨てたはずの「世界」は、再び彼を英雄として、あるいは厄災として、放っておいてはくれなかった——。
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