第41話 決戦
ショーンは階段を駆け上がり、屋上に再び着いた。グルーゲルも追ってきて、屋上に着いた。
屋上は巨大な室外機や機械が置いてあり、ショーンは隠れる事ができた。
(よし。ドラミ。アシストを頼む。コルト・パイソンでやつを倒す)
[了解。相変わらずアンドロイド探知はなしよ。一応人間みたいね]
ショーンは体を楽にして、ドラミのアシストに応えようとした。グルーゲルはレーザーライフルで武装していた。 ショーンは6発しかない回転式拳銃だ。改造でパワーがあるが。グルーゲルはライフルを撃ってきた。殺す気が感じられる。
ショーンも機械の影から、一発発射した。グルーゲルはものすごい速さで弾をかわした。
「ん?早い。ドラミ。今の動きは・・」
[人間の動きを超えているわ]
「ショーン。私は脳内PCをとうとう入手できなかったが、本物のコンピューターチップを搭載した。ブレイン・コンピュータ・インターフェースだ。お前の脳内PCとやらよりもこっちが上だと分からせてやる。勝負だ。出てこい」
ショーンは隠れないでグルーゲルの前に歩み寄った。
[ショーン!危険だわ。挑発に乗らないで]
「なあに。隠れていると撃ちにくいのさ」
「ショーン。最後の取引だ。脳内PCのデータをよこせ。そうすればお前を攻撃しない」
「答えは・・こうだ!」
ショーンは小走りでコルト・パイソンを2発発射した。グルーゲルは素早く避けて、レーザーライフルを発射した。 ショーンの右太ももをかすった。
もう一発ドラミのアシストで転がりながら、発射した。グルーゲルはさらに早くなり、分身の術のような動きで交わした。グルーゲルはライフルを連射した。 ショーンは肩を少し撃たれた。レーザーで傷口が熱い。
[ショーン!やめて!死んじゃう!]
「く・・ドラミ・・しっかりアシストを・・」
グルーゲルは影に隠れた。レーザーライフルが少し発熱したようだ。
「今だ。オーバーヒートなんか起こしやがって!」
ショーンはグルーゲルに接近し、2発撃った。
グルーゲルは回転し、目にも止まらない速さでかわした。
「くそ!」ショーンは急いで壁に隠れた。
グルーゲルはゆっくりと歩み寄った。
「ははは。お前の銃の弾はもうない。6発しかないのだろう」
「なぜ知ってるんだ」
「会話を傍受したのさ。今楽にしてやる」
グルーゲルがライフルを構えた。
その時、グルーゲルの様子がおかしくなった。手足をバサバサさせ、顔も歪みだした。
「うう~。体が痛い!顔が痺れる!」
「どうしたんだ?何が起きた」
[おそらく、コンピューターの動きに筋肉が限界を超えたんだわ。きっとリミッターを解除してたのよ。無理が来たのだわ]
「う、う~。痛い。苦しい・・・」
「大佐。俺は用心深い男でね。左腕のサイボーグに1発予備があるんだ」
ショーンはサイボーグの小さいハッチを開け、コルト・パイソンの実弾を一発取り出し、装填した。
「助けて・・」
ショーンはグルーゲルに発射した。グルーゲルは胸に血が溢れ流れ、横たわった。
「終わった。ひとまず」
[ショーン。大丈夫?グルーゲルの状態確認をします]
「もう倒したさ。それより下の階のみんなが気になる。急いで戻ろう」




