第26話 エレベーター
ショーンは出口から長い通路に出た。アンドロイド倉庫を爆破させると火災が起きるか?少し離れるか。
爆弾は遠隔で爆破する事が出来る。ショーンは下の階段を探した。ドラミ。階段はどっちだ?
[このまま直進して。あ!この近くにエレベーターがあるわ。誘導するわね]
頼む。教えてくれ。ショーンはドラミの指示にしたがい、進んだ。
[この通路の行き止まりを左に曲がるとエレベーターがあるはず]
よし。行こう。ショーンは小走りで進んだ。行き止まりで左を曲がると、大柄な兵士がショーンに掴みかかった。おお!くそ!兵士はショーンを振り回し、放り投げた。ショーンは通路に叩きつけられた。
うう・・なんて怪力だ。人間じゃないな。
[ショーン。コルト・パイソンを出して。アシストします]
ショーンはコルト・パイソンをホルスターから素早く出し、構えた。
脳内PCのドラミのアシストで、人間離れしたスピードで動く事が出来た。
兵士は銃を持ってないように見える。格闘能力があるようだ。
兵士は突進してきた。ショーンは3発兵士に撃ち込んだ。どうだ。ショートしたか。
兵士はうずくまった。ドラミ。分析頼む。
[・・・土星人 Saturnian6型 この軍事施設はエイリアンがゴロゴロしているわ]
魂だけの星、土星、金星、水星はかなり珍しい。やはり侵略は深刻なんだな。やつらの体はメインコンピューターで制御されている。メインコンピューターを破壊するれば、この世のアンドロイド型ヒューマンはすべて停止するはず。もう一息だ。ショーンが歩き出すと、さっきの兵士がショーンの足首を掴んだ。
「おお!生きてやがる!」
ショーンは足をすくわれ、バランスを崩した。ドラミはショーンの体をアシストし、銃で兵士の頭部に撃ち込んだ。頭部は損傷し、兵士は倒れ込んだ。兵士の口から白い蒸気のような物がすーと出ていった。
「さっきのアンドロイド倉庫に蒸気が向かった。あれは魂だ!新しいアンドロイドの入れ物を探しに行くんだ!」
[早く爆破しましょう!]
「エレベーターに乗って、下の階に行こう。エレベーターが爆破で止まったら困る」
ショーンはエレベーターを探した。しばらく進むと荷物運搬用のエレベーターがあった。
ショーンはエレベーターに乗り込むと、一番下の階のボタンを押した。
エレベーターは揺れながら、降りていった。
[一番下の階で大丈夫。メインコンピューターがあるはず]
しばらくすると、下の階に到着し、エレベーターの扉が開いた。
ショーンはエレベーターを出ると、アンドロイド倉庫の爆弾を起動した。
建物が激しく揺れた。大きな爆発音が遠くで聞こえる。
ショーンはメインコンピューターを目指した。




