第24話 軍事施設内部
軍事施設はウランの核反応で大爆発を起こし、激しく損傷した。
ショーンは核汚染に怯えながら、軍事施設に侵入した。
早くも軍の部隊が集結しつつある。ショーンの拳銃はレーザーガンではない。実弾のコルト・パイソンだ。
改造銃で人間の肉体では反動に耐えられない。ショーンの左腕は切断されているのではなく、外部から装着する形で神経と筋肉を電極で制御している。装着型サイボーグなのである。この時代は珍しくなく、特に警察官や軍人などが装着している。武器を持ち合わせていない時はパワーのある腕力で護身用になる。
サイボーグの左腕で強力な反動のコルト・パイソンを発射することができる。
ショーンの左目も認証アイという機械化をしてある。クレジットなどの支払いに使う人が多い。
ショーンは左腕のサイボーグに認証アイのインターフェースを繋いでいた。
脳内パーソナルコンピューターのLyLyが制御してくれるはずで設計されている。
LyLyはショーンのカフェイン切れでシャットダウンしている。
ショーンはコーヒーキャンディーを舐めた。
ドラミ。起動してくれ。敵がわんさか取り囲まれつつあるんだ。ショーンは夜遅くの暗い軍事施設の中をゆっくり進んだ。階段がある。下に行ってみよう。軍の兵士がレーザーガンを撃ってきた!
ショーンは階段をすべって踏み外した。レーザーガンの当たった壁は黒焦げになり、煙が出ている。
[LyLy-Q.QverTW4 restart]
「おお!ドラミ!起動したか!」
[ショーン・・アシストします。ショーンの体を操作します。あなたは正式なバウンティハンター。アンドロイドの処理は認められています。ただ人間への発砲はまずい。私がアンドロイドと人間の区別をします。体をリラックスして]
「分かった。頼んだぞ」
[階段を降りて。施設内はダウンロード済み。メインコンピューターまで誘導するわ]
「了解!」
ショーンは階段を駆け足で降りた。また階段の上から撃ち込まれた。ショーンは下の階に降りた。
[このまま直進。しばらくまっすぐ。ショーン。アンドロイド探知。一体接近中]
ショーンは中腰になり、暗い通路を慎重に進んだ。黒い影が遠くの通路を横切った。ドラミはショーンをコントロールした。反射的に腕が上がり、銃を構えた。
黒い影はいきなり直進してきた。ショーンはドラミのアシストで反応し、発砲した。
黒い影の右胸に当たり、それは倒れた。
[分析します。・・・火星人。martian4型]
完全にショートしている。もう動かないだろう。ショーンは損傷しているアンドロイドを残し、直進した。




