第14話 カーオーディオ
「ところで、エリア51なんて、入ることはできるのか?」
[普通は入れないわね。機密性がかなり高いわ]
くそ。どうしたら良いんだ。こりゃ死に行くようなものだぞ。やはりやめるか。
アンドロイド処理の本職に戻るか・・
[ショーン。エリア51の設計図をハッキングして、内部構造がわかるようにダウンロードできるかも。やって良い?]
「できるのか?頼むよ。もし内部が分かれば、一人でもなんとか行けるかと」
[ショーン]
「なんだ?」
[ショーンは一人じゃない]
「え?」
[私がいるでしょ]
ドラミはショーンの眼球に表示した。
[ (*´∀`*) ]
「そうだな。すまん。ドラミ・・・君がいるよ」
その時、ショーンの電子携帯に着信があった。
ショーンが電話にでると、古道具屋からだった。
「はいはい。部品は入荷したかい?」
「まいどどうも~。入ったあるよ。いつでもつけれるよ」
「まいった。店からだいぶ遠いんだ」
「どこある?」
「ラスベガスのルート15を少し進んだところなんだ」
「大丈夫よ~。ホバーカーで高速出張できるある。出張料かからけどね~」
「全ていくらなんだ?」
「モーターヘッドの部品150,000クレジット、交換料2,000クレジット、出張料まけて6,000クレジットになるあるよ」
「分かった。頼むよ。コーン・クリークのサービスエリアで待っているから」
「分かったある。すぐいくある~まいど~」
「音楽を聞いて、戦いに備えるとするか」
[ショーン・・・こんな時に何やってんの?]
[ (-_-) ]
「分かったから。眼球表示するな」
どうしてもこのカセットオーディオを使ってみたい。MDではなく、カセットなんてレトロだ。本当はあのレコードプレーヤーが良いが・・
しばらく電磁車を走らせ、コーン・クリークのサービスエリアに着いた。
よし。ここでしばらく待っていよう。
「ドラミ。エリア51のダウンロードはできたか?」
[今、進行中。エリア51のハッキングは腕がなるわ]
タバコでも吸うか。ショーンは秘蔵の天然タバコを取り出し、火をつけた。
今では珍しいジッポライターだ。オイルの入手が難しい。
電磁車の自動空気清浄機が作動して、かすかな電子音が聞こえた。
ショーンは銃を確認した。レーザー銃が標準のこの時代。ショーンは実弾のコルト・パイソン987改を使っていた。実弾の入手の手間はあるが、マニアはいて、ネットでいくらでも実弾は手に入れることができた。
ただ、コルトパイソン987改の威力は凄まじく、一般の肉体では反動に耐えられなかった。
それもあって、ショーンの左腕はサイボーグ化をしているのであった。
しばらくすると、古道具のホバーカーが空から降りてきた。
よし。直るかな。カーオーディオ。




