第12話 コルベット軍団
ガレージのシャッターがゆっくり上がり、電磁車はかすかな作動音で発進した。時速70キロでスラム街を走った。
モーターバイクが後ろから迫ってきた。複数だ。ショーンの武器の車を見てあわてて抜かしていった。そうかこの状態では目立つな。警察に捕まると面倒だな。
まもなく高速電磁道路の入り口が見えた。ジャガーはタイヤを格納した。そして車体が5メートル浮いた。高速レーンに移り、原子ロケットをONにした。強烈なGが体にかかった。
メーターは850キロと表示された。同じ高速レーンに他車がいることがナビで分かった。ショーンは位置調整をしてそいつをかわした。このまま行けば30分でモーテルに着くさ。ショーンは自動操縦に切り替え。秘蔵の煙草を吸った。
この時代に煙草は貴重だった。煙草の生産は汚染雨で育たず、ショーン独自の方法で栽培したものだった。
自宅のアパートにちょっとした実験室がありそこで人工的に作るのだ。味はまあまあだった。ショーンの父が考えたものだが。
しばらく煙草をふかし、うとうとしてるとナビが [ 注 意 ] と表示した。こっちの位置に合わせてきた奴がいた。
パッシングもしてきた。紫のコルペット2180年式タイプだ。おそらく走り屋だろう。ボンネットにツイン原子ターボが搭載されている。すごい黒煙を出していた。ショーンも走り屋をやっていたことがあった。血の気が騒いできてしまった。
ショーンはウラン濃度チューニングのブーストを上げた。1.8kgの圧をかけた。みるみるコルベットが後ろに消えていく。
なんだ?囲まれたか?前にもいるぞコルベットが。ん?横もか。ショーンはコルベット軍団に挟まれた。
なにがしたいんだ。こっちは急いでるんだ。無線から声が聞こえてきた。
「おい。いい車だな。原子ロケットの燃料を分けてくれよ。あんた金もってるんだろ?」
「おことわりだ。なんでお前に渡さなきゃいけない?レーンを移れよ。急いでいるのでね」
「おれをしらないのか?こっちのエリアじゃしらないやつはいないぜ。あとで泣くぞ。渡すんだ」
「ふざけるな。」ショーンは緊急ロックした。スピードが落ちて後ろのコルベットがあわてて逆噴射した。
「こいつ!やったな!」ショーンはちょっと武器の性能を確かめたくなった。車両の下のsuterusuを発砲した。
下のレーンのコルベットのルーフに穴を開けた。
「うわー。」下の車はバランスを崩し、めちゃめちゃな方向に傾きスピンして墜落した。まわりの車両も止まり
大渋滞になるだろう。コルベット軍団は引き上げていった。
「あほが。おれにけんかを売ろうとするからだ」ショーンはふたたび煙草に火をつけた。
ナビが到着5分前と表示した。




