第1話 サテライト ショーン
15年前に途中まで書いた作品です。この度、短編としてリメイクすることにしました。
どうぞ、宜しくお願いします。
30年前、世界大戦が勃発したとき、あまりに長引いたため被害は計り知れないものだった。
経済は低迷し、人々は職に困っていた。
核も使用され汚染された地区も多くあった。
人々は復興しようと努力していたが、この物語の舞台、アメリカ合衆国は貧富の差が激しかった。
汚染の強いスラム街、都会だが建造物もまだ美しいとは言えない。特に中東などとは険悪なムードだった。
そして、宇宙からの侵略者が地球に送り込まれている情報もあり、人々は疑心暗鬼になっていった。エイリアンは魂だけ地球に来て、身体はアンドロイドのサイボーグだった。
徐々に侵略されている地球。
希望はあるか?
第1話 サテライト ショーン
ショーンは自宅のバルコニーで珈琲を飲みながら、PCを眺めていた。
[no data ]
それしか表示しない画面をずっと眺めていた。
ずっと知らせを待っていた。
ある知らせを。
TELが表示されランプがひかり、周波数が聞こえてきた。
「なんですか?」ショーンがでると
上司のグルーゲル大佐がほえた。
「なにしてる?今日はミーティングだぞ。時間はわかってるのか?」
「わかっています。ただちょっとまってるので、、」
「なにをだ」
「信号です」
なんの信号なんだね」
「まあいいですよ。今から行きます。すいません」
「早くこい。みんなまってるぞ」
「了解」
ショーンは珈琲を飲みほし、靴を履いた。
ショーンの頭のなかには脳内PCが構築されていた。
ようやく完成しつつあるその脳内PCを起動した。
「LyLy-Q.QverTW4 」
頭のなかで起動した。まもなくLyLyが話しかけてきた。
[わ、たしはプログラムTW4]
「LyLy、ようこそ!私が分かるか?」
[あなたは、わたしの、プログラムをこうちくしたひと]
「そうだ。きみは未完成だがものすごく能力があるんだ。私の補佐を頼むぞ」
[あなたの近くに、、、、エイリアンが迫っている。早く身を隠して......]
なんてこった。予想より早く侵略が成功されているじゃないか。武器をまだ確認してないのに....
エレベーターで下におりようとしていたショーンは躊躇していた。その時、エレベーターのドアが開き
中から背の高い大柄の男がこっちに来た。
ショーンはLyLyに尋ねた。「こいつは何者だ?」
[Galaxyではありません。注意して。ショーン。分析します]
男が話しかけてきた。「おい。お前、ここの住人か?」
「そうだが。なにか?」
「お前はこの前、第2ブロックを捜査したものか?」
[分析78%.....もっと時間をかせいで......]
「なぜそれを知っている?お前は何者だ?」
脳内PC「LyLy」はショーンの眼球から相手の仕草、匂い、眼球の動きを高速スキャンした。
男はポケットに右手を突っ込んだ。
[分析終了。COMET 4型。第四頸椎が弱点.....]
腹部をショーンの左手が頸椎まで貫通していた。
COMET 4型は右手をポケットに突っ込んだまま、倒れた。
ショーンは軍人であり、格闘の訓練も受けてあった。相手は即死だった。
ショーンは手帳を調べた。相手はマクレーンGalaxy no,5と書いてあった。
そんなバカな.....ショーンはしくじったと思った。だが相手の体を貫通したとき、たしかに地球の人間ではなかった。しかし「Galaxy」と手帳に書いてある。これは地球人と言う事。訳が分からなくなった。手帳が偽物か。
相手の状態を調べるため、しばらくその場にいると、誰かが通報したのか警察が4人くらい階段から上がってきた。
ショーンは両手をあげた。