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霊能力少年と霊感少女の初恋物語

第一話 最悪の出会いと、最高の出会い


藤森・日向(ふじもり・ひなた。)女子高生。十五歳。中学生にも間違われかねない。幼い顔立ち。しかしそこが、彼女を愛くるしくて可愛い顔にしている。髪はポニーテール。彼女は校門を出て。帰路に就いていた。すると向こうから。ちょっと気の弱そうな。顔立ちの少年が。歩いてくる。蝉の声。しかし次には、日向は、視線が釘付けになった。その少年の前に。突然。黒いローブを着た。死神のような。鎌を持った。白いマネキンのような。首まである。ゴム製の。ラバーマスク。をつけている。少年が現れたのだ。なぜ、少年と思ったかは。日向の高校の。制服を着ていたからだ。

日向は次の瞬間。

「危ない!」

と叫んでいた。ラバーマスクの少年が。鎌を振りかぶったからだ。気の弱そうな顔立ちの。少年は。しかし次の刹那。とんでもない速さで。後ろに跳び退り。よけていた。そして。

「あん?何しやがんだ?」

 どうやら。ちょっと気の弱そうなのは。顔だけのようだ。彼の名は柳生純平やぎゅう・じゅんぺい日向と同じ。十五歳。学校も同じ。少し。気の弱そうな顔だが。決してそんなことはない。むしろ気が強いほうだ。そして男前。彼は霊気を。練っていた。そして。

「くらえ!」

 彼の霊力を。代価に。召喚されたもの。それはなんと。神獣。朱雀。朱雀は炎を。吐いた。神獣を。召喚するなど。並みの霊能者には。とてもじゃないができない。並みの腕前。を。遥かに飛びぬけた。彼だからできる。技能だ。

 ラバーマスクの少年は。純平以上の。動きでそれを。よけた。そして。

「ギャハハハハハ!」

 狂気の発露。そう言える。笑いだった。

「さすがだな純平君、僕の名は死神少年、以後よろしく。今日は挨拶だけしようときたんだよ、これから君に関わっていくので、そのつもりでね、では!」

 死神少年がいなくなって。純平は、呆気に 

取られた顔。日向は急いで駆け寄った。

「大丈夫、君?」

「え、ああ大丈夫だ」

 いつもの引っ込み思案な。彼女なら取らないであろう。行動だった。

「純平君だよね?」

「ああ、そうだよ、見てたの?」

「うん!」

 そして沈黙。

「お前の名前は?」

沈黙に耐えかねて。純平が聞いた。

「私は藤森日向だよ、よろしくね!」

「ああ、よろしく」

 また沈黙。耐えかねて。純平が。

「送って行こうか?変なこともあったし」

「うん。お願いね」

 それから日向にしては。珍しく多弁だった。

ある時は純平に。霊能者なの?と聞いたり。ある時は死神少年か、何だったんだろう?と問いかけたり。危険をともにして。親近感みたいなものを感じてるのか。それとも。何かこの少年に。特別な何か。を感じてるのか。

 それから二十分もしないうちに。日向の家に着いた。彼女の家は。いわゆる武家屋敷というのだろう。和風の家で。大豪邸だ。周りは山と海の。大絶景に囲まれている。日向は

よって欲しそうに、していたが。彼は辞退した。それから五十分くらい。歩いたら。純平の住む。団地。彼は祖母と。そこに住んでいた。結構町の。ほうに住んでいる。純平が親元を離れて祖母と住む、理由は。今の高校に。

好きな学科があるとか。そういう理由じゃない。祖母から霊能力のことを。学びたいためだった。純平の祖母は、霊能力が使えるわけではない。しかし。妙法のことを。かなり知っている。霊能力のことについて。知りたいなら。仏教で。妙法という教えから。ヒントを得るしかない。

「ばあちゃん、妙法について教えて」

これが純平の日課だった。


第二話 下駄の女


「よ~よ~、純平よ~!」

 大和という少年が。純平と話していた。

「何だ大和、その話なら耳たこだ」

「いいじゃんか、そろそろ怪談の季節だし、女子誘って盛り上がろうぜ!」

「俺は霊能者だ、ガセネタには、付き合えない」

「いいじゃんケチ、おまえがいれば、もしもの時安心できるぜ」

「俺にとばっちりを向けるな!」

「どうしてもダメなん~、純平ちゃんよ~」

 純平は首を振って。ため息をつく。

「仕方ねーなー、今回だけだ」

「わーい!わーい!純平ちゃん優しいな~」

 いつものことだが。陣野・大和じんの・やまとの思いつきだった。しかし。それが。あんな騒動になろうとは。純平と大和には知るよしもない、ことだった。



その日の夜。純平と大和。そしてなんと日向。あとは大野・夏。(おおの・なつ)豊かな黒髪。女子。純平達と同じ。十五歳。

 ここは純平の住む。団地。大和の話しでは。ここによく。幽霊が出没するらしい。

「さてさて、盛り上がって来ましたよ~」

 純平は大和のお気楽ぶりに、ため息をつく。夜の十時を回っただろう。そこで。カランコロン、カランコロン。と下駄の音。向こうから。下駄を履いた。女の人が現れた。着物を着て。髪を後ろでまとめて。簪を挿している。

相当雰囲気のある。人だ。闇夜に。その人の。下駄の音が。気味の悪い程。響いてくる。大和がひそひそ声で。純平に聞いた。

「純平、あれは霊なのか?」

 大和の落ち着いた声に。純平は感心したが。大和の顔を見たら。感心は吹っ飛んだ。おしっこちびりそう。と。顔に書いてある。

「うん、そうだ、霊だよ」

 しかもかなり厄介な。霊だ。突き刺すような。霊気を。肌で感じる。純平は女の前に出た。

 そしてお札。

 ・・・・十竜神召喚!!!!

 十もの神獣を。召喚。朱雀を召喚。するよりも。難しい。召喚術を。難なくこなす。炎の身の。竜神達が。女にぶつかっていく。そして最後の。竜がぶつかった。女は。しかし。

 肩は溶けたように。なっているが。しかし。

平然としている。大和が。

「まじで?」

 と間抜け丸出しで。言う。大和が。

「純平、もっと強い術はないの?」

「ある、だがな~」

「迷うことない、やってくれい」

 しかし。その術は。相当難しく。下手をすれば。純平の身が。危うくなる。しかし。こんな時に。そんなことも。言ってられない。そう考えた純平は。

 ・・・・金竜召喚!!!!

 この術は金竜という。神獣の中で。二番目に強い。それ程に強力な。神獣を召喚する術だ。

 もちろん危険も半端ない。失敗すれば。命さえ危うい。

 純平が飛ばした。お札から。金竜が。半透明で。現れた。

 召喚術零点二%成功。命を取られることは。ないだろうが。何らかの代価を。払わねばならないだろう。

 金色の。半透明の竜が。女に突進。女と竜はぶつかりあい。女は弾かれ。金竜は消えうせた。

 女は胸に。傷。血が流れている。しかし激怒して。かなり怒らせたようだ。

 純平は睡魔が。襲ってくるのを。感じていた。

 ・・・・代価かよ。

 純平はひっそりと。そう思った。純平は声を張り上げた。

「逃げるぜ!みんな!」

 純平達は駆け出した。やがて団地から。かなり離れた。パン屋にまで。きた。みんなは。肩で息をしている。純平は極限の。睡魔に襲われていた。大和が。

「純平の様子がおかしい」

 日向と夏も。気づいて見る。日向が。

「純平君平気?どうしたの?顔色が変になってるよ」

 純平が言う。

「あんまり平気じゃねえな」

 これじゃあまともに。戦えない。逃げるしかない。純平が口を開いた。

「今は逃げるしかない、みんな・・・・」

 しかし。純平が何か。言う前に。カランコロンと。下駄の音。

 純平達は走りだした。しかし。どうもおかしい。いくら走っても。純平の住む町を。グルグル回っている。ここを抜けても。そんな場所には。行き着かないところに。きてしまうのだ。幽霊のしわざだろう。住み慣れた町を。ツアーのように。同じ場所にならないように。巡っている。そんな感じだ。純平は思う。

 ・・・・しゃーねーな、足止め程度しかできないだろうが。やってみるか。

 純平は勾玉を。取り出す。そして空に五芒

星を。描き。その五芒星の。位置に。当たるように。勾玉を。投げつけた。

 勾玉が光る。すると。勾玉から。にじみ出るように。狛犬の妖怪が。

 親と一緒に。住んでいたときに。捕まえた妖怪だ。非常に強靭だから。簡単にはやられないだろう。

 下駄の女が。小刀を取り出し。妖怪に斬りつけた。狛犬は前足に傷。しかし。すぐに反撃。全身から。黄金の炎を出す。女は。間一髪で。避ける。

 純平が言う。

「みんな逃げよう」

 しかし逃げても。逃げても。純平の住んでいる。町を。離れられない。幽霊が結界を。張って。いるのだろう。

 純平は考えた。

 ・・・・ならば奥の手だ。

 純平は祖母の。マンションの中に。逃げた。

 そして結界。を張る。これで幽霊には。目くらまし。になるだろう。

 結界の中は。見えない。祖母には事情を話し。

女の子を泊める。のにはかなり。厳しい顔をされたが。しかしみんなの。命さえ危うい事情なので。了承してもらえた。

 純平は布団に。入ると。気を失うように。眠りについた。朝が来た。純平は目を覚まし。霊能力で探ってみる。どうやら結界は解かれた。らしい。

 これならああいう霊は。地縛霊に近いので。

同じ場所を。同じ時間に通らなければ。でくわすこともないだろう。

 日向と夏も起き出してきた。純平は幽霊のことについて。同じ時間に同じ場所を。通らないようにと。釘を刺した。三人は頷いた。

 日向と夏と大和は。制服やらなんやらを取りに帰った。やがて。純平は。登校しだした。しかし。それを。マンションの屋根のてっぺんから。

見ている者がいる。死神少年。その人だった。

 

第三話 死闘


日向と夏と大和と純平は。同じクラスだった。なので一緒に行動。するようになった。

純平は三人を。校門に待たせていた。靴箱に手を入れると。紙の感触。

 純平は靴箱を見た。手紙のようなものが。入っている。

 ・・・・なんだ?ラブレターか?

 しかし。違った。

 ―夜十時に、この場所の廃墟に来い。必ず待っている。

 ・・・・なんだ?これ?

 同封されていた地図に。廃墟の場所が。書いてある。

 いたずらだろうか。しかしどうも気になる。

 そして日向達が待つ。校門にきた。しかし下校の途中。純平は上の空で。話しに参加しなかった。

 大和が聞く。

「どうしたん?純平。上の空だぜ」

純平は黙っていようか。と思ったが。

 ・・・・別に話しても、迷惑はかけないはずだ。

 そう思ったので。手紙を見せた。

 大和が。

「新種の告白かもだぜ」

 と頷きながら言った。

 大野夏が。

「ばーか、そんな訳あるか。ちょっと怪しいし、行かない方がいいかもよ」

 と正論。

 純平は。

「でもなー、なんか気になるっつーか、なー」

 日向が。

「気になるなら、みんなで行こう!それなら危なくないし」

 大和が。

「そうだぜ、みんなで行くんだ」

 夏も。

「みんながそれに賛成なら、私も行く」

 やがてみんなで。行く事が決定してしまった。

 その日の。夜。九時半。廃墟。大和が。

「さてさて、純平の未来のガールフレンドは現れるのか」

 夏が。

「現れるか、ばーか」

 大和が涙目で。

「夏ちゃん、なんか冷たい」

 やがて十時。ワンワンワン、ワオーン。犬の遠吠え。

 純平は。もう来ないんじゃないか。と、思い始めていた。

 しかし。廃ビルのてっぺんから。なにものかが。飛び降りた。

 黒いローブ。ラバーマスク。そして大きな。

死神のような鎌。死神少年であった。

 純平が。

「お前か、俺を呼んだのは」

「いかにもいかにも、なぜ呼んだかは、日向君を賞品にして、君に挑みたかったからだ」

 純平が。

「は?日向を賞品に?」

 死神少年が。

「いかにも、その少女は、ちょっとした秘密があってね」

 純平が。

「秘密?なんだ?それ?」

 死神少年。

「それについては、今は教える気はない」 

 そして次の。刹那。死神少年が。僧侶が使うような。銀色の杖を。取り出し。純平に。超高速で。突き出してきた。

 白虎が青く。まとわりつき。純平はその。

霊気に。吹っ飛ばされた。純平は尻もちをつき。倒れた。

 しかし。すぐに体勢を立て直し。起きると。死神少年に。殴りかかった。銀色の霊気が。拳に集中。

 ・・・・銀剛電霊力拳!

 この術は。純平の中では。自信のある術だ。並みの霊能者が。一発で出せる。それの倍もの霊力を。出し。相手に放つ。技だ。

 しかし死神少年。の杖が。霊気をはらみ。

防いだ。純平の拳を。それ以上。いかせないようにした。

 純平の拳の。霊気が。杖から。拳を守り。死神少年の。霊気が。拳の霊気から。杖を守った。

 しかし。純平の霊気は。徐々に。ひびが入りつつあった。そして。純平の霊気が。破裂した。死神少年の。霊気に。負けたのだ。

 純平は吹っ飛ばされ。地面に。物凄い。音を立てて。激突した。そして。死神少年の。執拗な。攻撃。杖を。霊気で。くるみ。突き出して。くる。

 純平は何とか。立ち上がったが。死神少年の。連撃に。霊気で。受けようとするが。霊気は。粉々に。杖の。霊気に。打たれ。かっ飛ぶ。

 また地面に倒れる。死神少年は。霊気を。杖に。ほんの少し。杖の。先っぽ。だけに。

集め。攻撃してきた。

 まるで。純平を。なめている。純平は。霊気を。拳に。集め。守ろうとした。しかし。あっけなく粉々に。杖に。弾き。飛ばされる。

 死神少年が。

「純平君、あんまりガッカリさせないでくれたまえよ。君にはこれで十分だな」

 死神少年が。左手の。小指に。霊気を。集めた。それで。純平と。戦おう。というのだ。

 純平が。

「なめんな!」

 そう言って。突進。拳に。集めた。霊気で。殴り。抜こう。とする。

 死神少年が。小指で。応戦。小指と。拳が。ぶつかりあった。

 そして。純平の。拳の。霊気は。粉砕された。純平は。その。勢いで。吹っ飛ぶ。

 何もかもが。明らかに。違った。純平と。

死神少年と。では。実力云々。じゃなく。才能が。まるで。違う。

 純平は。それでも。果敢に。挑んでいく。

死神少年は。純平の。攻撃を。操る。攻撃を。受け流し。流れるように。投げ飛ばす。また。挑む。しかし。純平は。完全に。操られ。死神少年の。意のままに。操作され。投げ飛ばされる。

 純平は。地面を。拳で。叩いた。悔しいのだろう。死神少年は。笑いだした。

「くくくく、あーはっはっは、弱い、弱すぎるぞ、柳生純平!気が変わった。君とは半年後、その時に勝負しよう。その時に日向君を 、必ずいただく。では、さらば!」

 死神少年は。煙の。ように。消えた。大和が。

「大丈夫か!?純平!!!!」

 純平を。抱き抱える。日向が。

「純平君!」

 夏が。

「骨折れてんじゃない?」

 とかなり。心配そうな顔。純平が。

「あばら、数本折れてる気がする」

 大和が。

「絶対に動くな。臓器に刺さったら、大変だ!」

 大和。

「しかしあの野郎、純平をボコボコにして、何だったんだよ!」

 夏が。

「救急車呼ぶ?」

 純平が。

「ありがとう、みんな」

 純平は。そのあと病院に。医者には。変な男に。ボコボコにされた。と言っておいた。

 純平は。確かに。あっけなく。やられた。しかし。それは。純平が。弱かった。わけではない。死神少年が。一騎当千。以上の。強さ。だからだ。

 純平には。一騎当千の。実力が。ある。しかし。死神少年には。それの。次元を。超えた。実力が。ある。

 純平は。今まで。自分が。後悔。するくらい。一番。努力。した時は。そう感じる。程。頑張った時が。あった。程だ。しかし。死神少年は。それの。遥か。先にいる。

 純平は。病院の。枕を。叩いた。

 ・・・・悔しい。

 純平は。それから。驚異的な。速さで。完治した。実は。霊能力で。治癒していたのだ。

 その間。純平は。何も。していなかった。わけではない。コツコツと。修行を積んで。いたのだ。

 全ては。死神少年に。勝つ。為に。


第四話 修行


 純平は。修行の。為。心霊スポット。である。高葉山たかばやま。に来ていた。ここは。日本有数の。幽霊が。ひしめく。山だ。

 山の。入口。付近で。もう。霊と。出くわした。純平は。常人離れした。速さで。霊達を。駆け抜けた。

 十もの。霊が。あっという間に。消えた。

純平が。倒した。のだ。

 純平は。こんなことで。死神少年に。追いつけるのか。と。思っていた。

 確かに。こうやって。霊を。倒して。いけば。功徳を。稼ぎ。功徳は。願いや。叶えたいこと。が。功徳が。たまると。叶う。つまり。強くなる。為には。功徳を。稼ぎ。信力。

いわゆる。霊力を。願いを。叶えて。強く。する。これが。強く。なる為の。王道だ。

 純平は。凄まじい。速さで。走り。霊達を。

次々と。倒していく。しかし。やがて。道も。険しく。なり。霊達も。凶暴に。強さも。増していく。

 純平は。ほら穴。を。見つけた。中には。相当。強い。妖気が。

 ・・・・よし、ここらで大物と戦えれば、利点が大きい。やってやるぜ!

 そう。意気込んで。ほら穴に。入っていった。

 中は。ひんやりと。している。大物が。出てきそうな。気配だ。

 すると。中から。いびきが。聞こえる。純平は。次の。瞬間。度肝を。抜かれた。

 竜だ。白い。でかでか。とした。竜が。大いびき。をかいて。堂々たる。佇まいで。眠って。いる。

 純平は。戦う。為。白竜を。起こそうとした。霊力を。集めた。人差し指で。つついて。みる。

 すると。白竜は。いきなり。咆哮を。あげる。純平は。後ろに。鋭敏に。飛びのいた。白竜は。純平を。睨み。据えた。

 純平は。刀を。取り出した。青い。柄の。日本刀だ。純平が。十四の。時。巨大な。一つ目小僧。から。奪い。一つ目小僧を。倒し。自分の。物に。した。刀だ。

 妖刀で。中には。この。妖怪。と同じ。竜が。眠って。いる。純平は。この。妖刀を。自由自在に。使いこなす。のが。この。修行の。目的で。あった。

 純平は。霊力を。練った。しかし。日本刀の。中の。竜が。抗う。霊力は。霧散。してしまった。

 しかし。そんな。ことを。してる。間に。白竜が。かぎ爪で。攻撃。純平は。避けたが。

僅かに。かぎ爪に。当たり。弾き。飛ばされた。

 純平は。血が。滲み。少し。重症。だったが。それでも。挑もうと。する。

 また。刀に。霊力を。送る。しかし。弾き。返される。純平は。鬼気迫る。程。集中。した。

 すると。大部分は。空気中に。消えた。が。僅かに。刀に。届いた。その。霊力で。斬り。かかる。白竜は。炎を。吐いた。なんと。純平の。刀は。炎を。横に。真っ二つに。斬り裂いた。

 しかし。白竜が。尾で。攻撃。純平は。弾き。飛ばされる。

 純平は。体が。ボロボロに。しかし。それでも。挑もう。とする。すると。白竜が。

「やめておけ、そんな状態で挑んでも、死ぬだけだぞ」

 純平が。

「やってみねーと、分からない」

 純平は。駆け出す。白竜が。尾で。攻撃。純平は。吹っ飛んで。ほら穴の。外まで。飛ばされた。

 純平は。意識を。取り戻した。腕時計を。見た。どうやら。半日。気を。失って。いた。らしい。

 純平は。体を。動かそう。とした。

「くっ」

 気を。失い。そうに。なる程の。激痛。しかし。死神少年の。時。のような。重症。では。ない。

 純平は。霊力で。傷を。治癒。していく。

そして。半日。が。たった。傷は。軽傷。と言える。程。治った。

 純平は。又、ほら穴に。白竜が。

「呆れたしつこさだな、少年。そんなにも私を倒したいか」

 純平が。

「せめて粘り強いと言ってくれ」

 純平は。刀を。抜いた。虎の。ような。速さ。で。挑んで。いく。今度は。霊力を。素早く。刀に。集め。られた。途方もない。速さ。で。振り抜く。

 白竜は。凄まじい。速さ。だった。ので。油断。していた。のもあって。防ごう。としたが。出来ず。体の。真ん中を。僅かに。斬られて。しまう。

 純平は。かなり。後退。今度は。刀に。玄武を。召喚。しょう。とする。中の。竜に。弾き。返され。そうに。なる。しかし。純平は。こらえた。そして。玄武。が。召喚。された。

 純平は。斬り。かかる。白竜は。あまりの。速さに。目で。追う。ことも。できず。体の。上。の方。を。斬られる。

 白竜は。かなりの。重症。を。負った。純平は。自由自在。とまでは。いかないが。刀を。使いこなせて。いるのを。かなり。実感。していた。

 ・・・・この分なら、あと数日で帰れそうだぞ。

 純平は。腹も。減ってきたので。食料を。取りに。ほら穴の。外に。置いてある。リュックを。取りに。行こう。と。思う。

 白竜も。攻撃。して。こない。弱って。いる。のだろう。

 純平は。外に。出た。岩陰に。隠して。ある。リュックを。取り出す。万が一。白竜に。襲われぬ。ために。ほら穴から。離れた。場所で。調理を。行う。

 非常食の。ドライカレーを。持って。きていたので。調理。する。それを。頬張り。ながら。考える。

 ・・・・かなり短期間で強くなることができたが。だが死神少年は、凄まじい程の強さだ。本当にこれで勝てるのか。

 やがて。夜。純平は。寝袋に。入り。星を。眺め。ながら。物思いに。ふけっていた。

 ・・・・死神少年は途方もなく強い。超人の域を超えている。俺に勝てるのか?そして日向を守れるのか?

 純平は。頭を。振った。

 ・・・・やめだやめだ!こんなこと考えても埒が明かない!

 純平は。夜空に。拳を。上げた。

 ・・・・絶対に勝ってやるぜ!絶対に!!!!

 純平は。起き上がった。朝の。八時だ。純平は。気合い。を。入れた。

 ・・・・うっしっ!

 朝日が。差し。太陽を。目を。細め。眩しそうに。見上げる。そして。日本刀を。取った。

 純平は。白竜の。ほら穴に。闊歩して。いく。

 ・・・・今日こそ物にしてやる、妖刀を!

 そして。ほら穴の。中に。白竜が。

「又来たか、迷惑な客人が」

 純平は。

「ああ!お前にとっては迷惑だろうな!」

 純平は。有無を。言わさず。斬り。かかった。今度は。一段。上の。朱雀を。召喚。しようと。する。

 中の。竜が。鬼神の。ような。働き。で。抵抗。純平は。超人。的な。常人離れ。した。集中力。で。それに。抵抗。そして。朱雀は。

ギリギリで。召喚。された。

 白竜は。ありえない。スピードで。意識で。追う。ことも。できず。斬り。裂かれた。

 しかし。白竜は。次に。自分が。生きて。いる。ことに。驚いた。

「加減したな、少年」

 純平が。

「お前はそんなに悪い奴じゃない、だからさ」

 白竜が。

「ふん、甘いな」

 純平が。

「じゃあな、白竜」

 純平は。山の。頂上。まで。来た。もう。辺りは。夕暮れ時だ。途中。幽霊達が。立ちふさがった。が。成長。した。純平。の。前では。まるで。歯が立たなかった。

 夜に。なった。すると。向う。から。灯りが。近づいて。来る。初め。は。人魂。かと。思った。しかし。近づいて。来ると。提灯。だと。分かった。

 それも。ただの。提灯。じゃない。お化け。提灯。だ。そして。それを。手に。提げて。いる。幽霊。の。ように。足が。無く。老婆。の顔。鬼の。角が。頭に。二本。体。の。胸。から。腹。の。部分。が。透けて。骨が。見えて。いる。その。上。に。着物。影婆(かげばば。)

 高葉山。では。霊能者。の。間で。有名。だ。純平は。もしかしたら。と。出くわす。のを。期待。して。いたのだ。

 純平は。影婆。まで。駆けて。いく。その。途中。で。妖刀を。抜く。そして。朱雀。を。召喚。影婆。の。前に。立ちはだかった。

 しかし。次の。瞬間。純平は。金縛りに。影婆。の。力だ。純平は。何とか。動こう。とする。しかし。霊能者。としての。力を。総動員。しても。右手。一本を。動かす。のが。やっと。だ。

 そして。影婆。は。人魂。を。取り出し。純平に。投げつける。人魂。は。純平に。当たって。爆発。純平は。吹き飛ばされ。倒れふした。

 純平は。死に物狂い。になった。影婆。を。倒そう。と。死力。を。尽くす。起き上がり。今度は。段違いの。青竜。を召喚。しよう。と。する。

 妖刀。の。中の。竜。は。今まで。とは。次元。が。違う。抗い。方を。する。

 純平は。次に。世界。が。崩壊。する。ような。恐怖。に。支配。される。

 妖刀。の。中の。竜。の。仕業。だ。

 純平は。あまりの。恐怖。に。この。少年。程。の。者。でも。震え。が。走る。

 しかし。純平は。中の。竜。を。霊力。で。攻撃。し。抑え。込もう。と。する。

 だが。それでも。純平は。恐怖。に。支配。される。しかし。次の。瞬間。

 純平は。超人。と。言える。程。の。力で。中の。竜。を。抑え。込んだ。

 そして。青竜。を。召喚。影婆。に。斬り。かかる。影婆。程。の。霊。でも。反応。する。ことも。できず。斬られた。

 影婆。は。倒れ。消える。


第五話 日向

 

 純平は。二、三日。十分な。休養を。取って。学校に。登校した。

 朝。純平は。靴箱。の。前で。日向。に。声を。かけた。

「日向、おはよう!」

 しかし。日向。は。オドオド。し。顔。を。真っ赤に。して。

「お、お、おはよう!純平君!」

 挙動不審。な。まま。ロボット。のような。動き。で。行って。しまった。

 純平。は。半ば。呆気。に。取られて。呆然と。見て。いた。

 ・・・・なんだ?あいつ?

 日向。は。真っ赤な。顔で思う。

 ・・・・なんで?純平君を見ると、ドキドキする。私変になっちゃったのかな?

 それから。体験談発表。という。国語。の。先生が。前もって。提出。させていた。今までの。人生で。一番。心に。残って。いる。ことを。書いて。感想文。にした。ものを。クラスで。一人。代表者。を決めて。発表。

する。という。時間が。五時間目。に。あった。

 純平の。クラス。の。代表。で。日向。が。出て。きた。

 純平は。日向。に。感心した。

 ・・・・へー。あいつ選ばれてたのか。

 しかし。日向。は。かなり。小声で。話し始めた。

 純平は。放って。おけない。気持ち。に。なった。

 純平は。直感的。に。行動。した。日向。の。仏性。を。信じた。

 仏性。とは。一切の。衆生に。備わっている。仏に。なれる。本性。で。それを。信じること。で。ある。効果。が出る。

 純平は。仏性を。信じ。日向。に。エール。を。送った。すると。彼女の。それまで。小さかった。声。が。ちょっと。ずつ。大きくなり。しまいには。ちゃんとした。大きさに。なった。そう。仏性。を。信じる。と。テレパシー。のような。効果。が。あるのだ。

 日向。は。語って。いく。自分が。イジメ。られ。ロッカー。に。入れ。られた。こと。そして。雑巾。で。ロッカー。に。入れ。られた。まま。雑巾。当て。ゲーム。を。された。こと。

 それでも。彼女。は。イジメ。られた。相手。と。さえ。仲良く。なろうと。プレゼント。を。送って。仲良く。なろうと。した。こと。

 純平。は。なんて。女性〔ひと〕。だ。と。思った。彼も。イジメ。られた。こと。が。ある。しかし。相手。を。憎み。こそ。するが。相手。を。許し。仲良く。なろう。と。までは。とても。じゃない。が。出来ない。

 純平。は。彼女。を。尊敬。した。敬愛。した。深く。深く。愛した。彼女。には。仏性。を。信じた。ために。それが。伝わった。

 純平。と。日向。は。深く。深く。繋がり。あった。

 ・・・・日向。おまえは自分をイジメた相手をも友達になろうとし、どんなに深い悲しみがあろうと、そのとんでもない清らかな優しさでその相手を許し、プレゼントをあげたりして、友達になれる。そんな途方もない優しさを持った人だ。純平。の。その。思い。も。深く。深く。伝わった。

 そして。下校の。時間。純平。日向。大和。

夏。の。四人は。帰路。に。就きながら。今日の。体験談発表。の話題。になった。

 大和。が。しきりに。日向。を。べた褒め。した。

「日向ちゃんの可愛いのなんのって、健気なのなんのって!」

 大和。は。涙目。に。なりながら。言う。の。だった。

 夏が。

「ハイハイ、そんなブサイクな顔で言われても、日向引くわ!」

 大和。涙目。を。さらに。潤ませ。ながら。

「夏ちゃんひどい、ぐすん」

 すると。日向。

「純平君はどう思った、かな?」

 日向。は。顔を。赤らませ。ながら。言う。の。だった。

 純平も。顔を。赤く。して。

「俺も綺麗だと思ったよ」

 日向。と。純平は。見つめ合った。

 夏が。気を。利かせて。

「大和!行くよ!」

「えー!俺も日向ちゃんと帰るー!」

 大和。は。駄々を。こねた。

「いいから!」

 純平。と。日向は。二人。になる。

 純平。が。言う。

「日向は綺麗だったよ」

 日向は。否定。した。

「そんなわけないよ、いじめられたのだってブサイクだからだもん」

 純平。は。近くに。あった。野生の。花を。取って。

 お姫様。に。かしずく。ナイトの。ように。片膝。を。折り。花。を。日向。に。捧げ。

「綺麗だよ」

 日向。は。

 ・・・・なんて純粋な人なんだろう。

 と。思う。日向。は。純平。の。花。を。受け取った。


 第六話 再びの死神少年


 純平。は。土曜日。着ていく。服。を。選んでいた。今日。は。日向。と。デート。なのだ。

 服も。決まり。純平。は。出かけた。純平。と。日向。は。学校で。待ち合わせ。をしていた。

 やがて。日向。が。見えてきた。純平。は。心臓。を。撃ち抜かれた。

 ・・・・か、可愛い!

 日向。は。白い。ドレス。のような。ワンピース。を。着ている。

 純平。は。

 ・・・・白い、花のようだ。

 と思う。

 純平。と。日向。は。挨拶。を。した。

 そして。純平。が。

「可愛いよ」

 日向。は。うつむく。照れて。るの。だろう。

 日向。は。言う。

「純平君!行きましょう!」

 照れて。るの。丸出しで。ロボット。のような。動きで。動き。だす。

 日向。と。純平。は。遊園地。に。きた。熊の。着ぐるみ。を。着ている。人が。風船。を。渡して。きた。

 すると。日向。

「わ――可愛いもん!」

 純平。は。真っ赤な。顔で。

「もん?」

 と。はてな顔。日向。真っ赤な。イチゴより。真っ赤に。なって。

「純平君!ごめんね!変でしょ口癖なんだ」

 純平。は。猛烈。に。否定した。

「んなことねえよ。可愛いよ!まじで!!」

 日向。は。涙目。で。

「本当?」

 と。聞く。

 純平。は。

「まじで、唸るような可愛さだぜ」

 日向。は。お腹を。抱えて。笑う。

「純平君面白いもん」

 純平は。その笑顔。を。守りたい。と。思う。こんな。純粋で。あどけない。笑顔。の人。を。守りたい。限りなく純粋に。思う。

 純平。と。日向。は。ジェットコースターに。乗った。実は。純平。ジェットコースターが。少し。苦手。なのだ。

 日向。純平。の。その。雰囲気。を。察して。純平。の。手を。握る。

「大丈夫だよ」

 純平。は。日向。に。手を。握ってもらい。そっちの。方が。緊張。する。

 しかし。日向。も。日向。で。泣きそうに。なって。いる。

 やがて。ジェットコースターは。上。まで登り。そして。

「も―――――ん!」

 日向。は。絶叫し。泣いて。しまった。

 ジェットコースターから。降り。日向。は。ブルブルと。震え。歩き方。も。ロボット。のようだ。

 純平。は。日向。の手を。握った。日向。泣き顔が。笑顔に。変わる。

 日向。と。純平。は。心を。休めるため。観覧車。に乗る。

 日向。観覧車から。下の。景色を。見て。

「綺麗!」

 輝かんばかりの。笑顔。

 純平。思わず。ポロっと。

「お前の方が綺麗だよ」

 日向。顔を。赤らませ。

「本当?」

「嘘なんかつくもんか」

 と純平。日向が。

「ありがとう!嬉しいよ!」

 また。輝かんばかりの笑顔。純平。は。日向。を。抱きしめていた。

 日向。甘い。トロン、とした顔になって。純平。は。日向。から。どいた。

「突然ごめん」

 日向。ボーっとした顔で。

「そんなことないよ。嬉しい!」

 純平。観覧車から。降りると。

「手をつなごう」

 日向。少し。顔を。赤くして。

「うん!」

 日向と。純平は。お化け屋敷に。入る。日向が。お化けが出る。たびに。少し。怖いのか。純平の。手を。強く握る。

 純平は。別の意味で。緊張して。きた。すると。真ん前に。会いたくない。人物が。現れた。

 死神少年。だった。死神少年が。二人。の前まで。来て。

「話しがしたい」

 純平は。大人しく。

「分かった」

 純平と。日向と。死神少年は。遊園地の。広場まで。来ていた。

 純平が。

「ようはなんだ?手短に話せ」

 死神少年が。

「そろそろ待っているのも、痺れを切らしてきたのでね。ここらで君を倒すのも、いいかもしれない」

 純平は。身構えた。そして。

「日向。さがっていてくれ」

 日向は。純平の。背に。隠れた。 

 純平は言う。

「ここで戦おうってのか?」

 死神少年が。

「ここじゃあ人目につく。他の場所で、やろう」

 純平と日向が。導かれて。来たのは。純平達の。通う。学校。

 死神少年は。体育館の。鍵を。術で。開ける。

 そして。純平と。死神少年は。相対した。

 純平は。思考。

 ・・・・今は妖刀が無い。金竜を召喚するしかないだろう。

 純平は。さらに思考。

 ・・・・しかし、出来るのか?こうなれば、一か八かだ。

 純平は霊力を練った。すると。激しい。体力の。消耗。しかし・・・・。

 召喚術は。零点三%。成功。そして。軽い目まい。しかし。これが代価なら。安いもんだ。

 金竜が。召喚され。とんでもない。スピードで。死神少年に。迫る。

 死神少年は。次の。刹那。黒竜を召喚。しかも。零点三%。召喚。に。成功。する。

 金竜と。黒竜がぶつかり合った。そして・・・・。

 金竜消滅。しかし。黒竜にかすり傷。純平は。零点三%の成功。同士なのに。ここまでの。力の差が出るのは。なぜなのか?と。疑問に。思う。

 死神少年は。笑う。

「くくく!ハッハハハハハ!面白い!君は本当に面白い!ここで摘み取ってしまおうと思っていたが、やめだ。やはり君には時間を与えよう」

 死神少年は。体育館を。行ったり来たり。

しながら。

「そうだな、四ヶ月後が良い!そうだ!四ヶ月後にしよう!」

 死神少年は言う。

「四ヶ月後、君の前に現れる、それまで頑張ってくれたまえ!」

 そう言い残し。歩いていなくなった。

 純平と日向は。呆気に取られた。それから。純平は。日向を。家に送り。自分も家に。帰った。


 第七話 登場!師匠!!金竜婆さん!!!


 純平は。日向を。日向の。家まで。迎えに来ていた。いつものそれが。登校。途中の。日常に。なって。いた。

 日向がやって来て。純平は日向の歩調に。合わせて歩く。これが純平に。とっても。日向に。とっても。かけがえのない。時間になっていた。

 純平と日向は。昼休み。学校の。屋上で。

二人っきりで。過ごす。純平の。隣が。日向の。特等席だった。

 純平は。日向に。手を差し出す。日向は。

純平の。手を握った。

 日向は。言う。

「ねえ、あなたのこと純平って呼んでいいかな?」

 純平は。

「もちろんだぜ!」

 日向は。

「わ――!嬉しいもん!」

 日向は。ドキドキして。

「純平!」

 純平は。ニコッと。笑って。

「可愛い奴だな」

 日向は。

「も――、言い返して欲しかったのに!」

 純平は。

「分かったよ、日向」

 日向は。嬉しそうに。

「わ――、嬉しいもん」

 輝かんばかりの。笑顔だった。

 純平は。日向の。頬を。撫でながら。

「綺麗だよ」

 さらに。

「お前には、笑顔が一番似合う。本当に」

 



 純平は。学校が。終わって。団地の。ある。場所に。いた。

 そこは。大和達と。来た。下駄の女。の。心霊スポット。だった。

 純平は。本気に。なって。いた。強く。なる為。なら。何でも。したかった。

 全ては。日向を。守る。為に。つまり。下駄の女。と。再戦。を。しよう。というのだ。もうそろそろ。下駄の女。の。現れる。時刻。だ。

 下駄の女。が。現れた。カランコロン。と。下駄の音。がする。

 純平は。妖刀を。抜いた。そして。金竜を。召喚。しようと。する。

 妖刀の。中の。竜。が。暴れだす。純平に。凄まじい。妖力の。負荷が。かかる。

 純平は。

 ・・・・勝負だ!やってやるぜ!

 すると。

「うおおおおお――――――!!!!」

 金竜を召喚。妖刀が光る。零点四%召喚。に。成功。威力も。お札。など。とは。三倍。近く。違う。下駄の女。は。小刀を。抜く。

 下駄の女。と。金竜が。対峙した。金竜が。前足の。爪で。攻撃。そして。下駄の女。は。小刀。で。攻撃。

 下駄の女。と。金竜は。相殺しあった。二つとも。かき消える。

 純平は。道のりは遠い。と。思う。

 純平と。日向は。夕日の。中を。帰路に。就いていた。

 浜辺で。日向は。波と。戯れていた。

 すると。二人に。にじり寄る。者達が。いる。

 自衛隊の。ような。戦闘服に。身を。包み。銃を。所持。している。

 純平は。実は。さっきから。それを。霊能力で。感じていた。

 純平は。駆け出した。日向と。そいつらの。間に。入る。

 そいつらは。迷わず。発砲。

 純平は。そいつらと。自分の。間に。霊力で。見えない。壁を。造る。

 弾は。壁に。阻まれ。地面に。落ちた。

 すると。四十代。くらいの。渋い。髭を。貯えた。がっしりと。した。渋い。顔に。渋い。動作。渋い。雰囲気。体格。から。何から何まで。全て。渋い。そんな男。

 が。ライフルに。よく似た。特殊な。銃を。取り出し。構え。発砲。まで。凄まじい。速さで。やってのけた。

 純平は。また。霊力で。壁を。造る。しかし。弾は。なんと。壁を。貫通。

 純平に。弾が。迫る。すると。黒い。柄の。日本刀を。持った。おばあさんが。登場。

 人間離れ。した。速さで。純平と。弾の。間に。来ると。日本刀を。抜く。

 そして。金竜を。日本刀から。放つ。

 弾は。粉砕され。消えて。なくなった。

 婆さんは。自衛隊。のような。連中に。

「おぬしらまだまだじゃのう。この純平とか言う、小僧なら倒せるかもしれんが」

 その自衛隊のような。連中は。

「一時撤退!」

 そう言うと。よく。戦い慣れたよく訓練された。動きで。いなくなった。

 純平はその。出来事を。見て。いきなり。その。老人に。土下座。

「弟子にしてくれないか、頼むよ」

 すると。婆さんは。

「くわっかっかっか!」

 そして。婆さん。

「おっと!」

「久しぶりに笑ったから、入れ歯が外れそうじゃわい」

「わしにいきなり修行をつけてくれと、申し出るところ、ただの青二才でも、なさそうじゃが」

 純平。

「どんな辛い修行でも、耐え抜いてみせます」

 婆さんは。

「まーいいじゃろう。私の名は金竜、霊能者として超一流の使い手だ。して横にいる娘が、藤森日向か?」

「え?」

 日向は。はてな顔。

 純平も聞いた。

「何でですか?日向の名を知ってるのは?」

 金竜は。

「今は言えぬ」

 純平は。更に聞きたいような。顔をしたが。何か事情が。ある気がした。

 純平は。思い直した。このお婆さんは。信頼できる。そんな。気がしたのだ。

「修行はどんな修行ですか?なにかいるものは、ありますか?」

 金竜は。

「さ~てのう、懐中電灯くらいは、持って行った方がいいかのう、なにせ山での修行じゃから」

 純平は。

「山ですか」

「そうじゃ」

 金竜は。意外なことを。口にする。

「して、日向よ!主も当然いくのじゃろうな」

 金竜は。厳格な目つきで、言う。

 日向。本当に。はてな顔。になって。

「えーーーーー!!!それって、けけけ結婚式か、もん?」

 金竜は。また。笑う。

「おっと、またじゃわい!入れ歯が!!」

「なにもそこまでせえとは言うとらん」

「日向。そこまでしてくれる者に冷たい態度はとるな、と言いたいだけじゃ」

 日向。

「分かりました。いつかけけけ結婚式、あげよう!じゅじゅじゅじゅ純平君!」

 純平も。赤くなる。

「おう!」

 とりあえず。答えた。

 しかし。金竜。急に。真顔になって。

「あ!忘れておった!修行にはこの刀を使え。餞別じゃくれてやる!純平よ!」

 その日本刀からは。神聖な匂い。がした。

 金竜婆さんは。言う。

「その刀は、本物の金竜刀。金竜刀(白)。よりは力が無いが世界に二つだけの、神獣の中で三番目に強い、本物の金竜が宿る刀じゃ」

 金竜婆さんは。続ける。

「その刀には、ある伝説がある」

「その伝説とは、ある死の神のような少年が現れ」

「黒竜刀を完璧に使いこなし」

「世界一強い妖怪、黒竜を」

「使い、世界を破滅へと追いやるであろう」

「だが、しかし」

「二人、少年と少女が現れ」

「少年は神獣の中で、二番目に強い金竜に選ばれ」

「少女は神獣の中で、四番目に強い鳳凰に選ばれ」

「世界を破滅の危機から、救うであろうと」

 婆さんは。金竜の伝説の。話し。を終え。黒い柄の。日本刀に。目をやる。そして。又。語る。

「して、この金竜刀を使いこなすには、少々、骨が折れるぞ、純平よ」

「命がけ以上の、人体の限界を超えた恐ろしい戦いになる」

 金竜婆さんは。緊張した。面持に。なり。

「なにせ、この刀は金竜刀(黒。)なのじゃから」

 婆さんは。真剣な表情。になり。

「さてさて修行の話じゃが、おまえには山登りをしてもらう」

 金竜婆さんは。さらに真剣な顔。になり。人差し指を。ピッ、とたてて。

「だが、ただの山登りではない」

 金竜婆さんは。続ける。

「その山は『黒竜。』という名の、組織。この世界を終わらせようとする、組織の幹部が自分達の城としている山なのじゃ」

「その組織の幹部達は、様々な山を支配している」

「その幹部達は、様々な山の頂に」

「自分達のまあ、ゲームで言えばボス部屋がある」

「様々な山と言っても、散らばっているわけではない」

「相当近所の山々だ、そしてその山々は」

「この地域の近所だ」

「その様々な山の、竜系の幹部達と戦い」

「おぬしは竜系の技の、才能がある」

「竜系の技は非常に強い」

「スピードパワーに、神獣の中で二番目に優れておる」

「じゃから竜系の技を、会得するのは」

「非常にこれからの戦いを、有利にする」

「さて」

 金竜婆さんは。ペットボトルに入った。お茶を飲み。一息ついてから。

「それじゃあまずは、竜神の山に登ってもらおうか」

「地図はこれじゃ」


 第八話 竜神


 純平と。日向は。十一月の。少し。寒い日に。山登りを。していた。

 日向は。少し。寒そうにしている。

 純平。ジャンバーを脱ぎ。

「ほら」

 かけてやる。

 日向は。笑顔。

「ありがとう、純平」

 日向と純平は。自然と。手を。つなぐ。

 すると。山の。頂上。辺りに。寺が。

 そこに。二メートルは。あろう。筋肉隆々で。剛力無双そうな。坊主が。いた。

 そして。その手には。凄まじい。破壊力がある。如意棒が。握られていた。

 純平は言う。

「おまえが竜神なのか?」

 坊主は。大声で。

「いかにも」

 純平が。

「なら、勝負!」

 純平は。いきなりかかって行く。

 金竜刀を。抜く。しかし竜神は。途方もないスピードで。純平の背後に。

 そして。見事に。純平の。あばら骨を。折る。

 しかし純平。常人離れした。打たれ強さで。骨を折られながら。反撃。

「まだだ!」

 金竜刀(黒。)で。金竜を。背後に放つ。 

 しかし。坊主は。いとも容易く。よける。

 そして。坊主は。激しい連撃。

 だが純平。超人的な。速さで。連続で受ける。

 純平の。成長が。坊主の。スピードに。追いついていた。

「ほう!中々の玉だな、しかし!!」

 如意棒が。純平の。腹に。直撃。

「へっ、こんなもんかよ!てめえの力は!!」

 純平。不気味な笑みを。浮かべる。

「俺はこんな所で、負けるわけにはいかねえんだ!!」

 純平。さらに。スピードを。上げ。かかって行く。

 坊主に。霊力を。込めた。金竜刀の。凄まじい。剣術の。スキルと。霊力の。合わさった。突きの一撃。

 しかし。坊主は。鋼の。ような。タフさ。剣は。僅かに。刺さっただけ。

 だが。坊主は。心底。感心。したように。

「ほう」

 坊主は。闘志を。むき出しにし。

「ならば、これはどうかな?」

 坊主は。凄まじい。炎の。ような。連撃。

 純平は。受けるのがやっと。しかし。

 純平は。一%の。金竜斬り。に成功。それで。攻撃。を。はねのける。

 坊主は。驚いた顔。

「むむむ!おぬしただ者ではないな、非凡なものを感じる」

「なら、ここらで倒しておくのが組織のため!」

坊主は。本気に。圧倒的。パワー。と。スピードで。連撃。

 純平は。愕然とする。

「純平!」

 日向の声。純平。

 ・・・・あいつの悲しむ顔は、見たくない。見たくないぜ。

 そう思う。純平は。いつの間にか。倒れていた。

「俺は・・・・・。あいつを守る!守るって 決めたんだ!」

 死力を尽くし。起き上がる。

「まだだ、まだだってんだ!」

 坊主は。総毛立つ。

 ・・・・なんて奴だ!

「ここらで殺しておいた方が、よさそうだな」

 如意棒が。伸びる。

「死ね!小僧!」

 純平に。如意棒が。ぶつかる。純平は。死の手触り。を感じる。

 しかし。

 純平は。空を。見ていた。

 ・・・・なんだ?この感じは?空がこんなにも近い!

 純平は。十%の。金竜斬りを。会得。

 竜神は。如意棒ごと。斬られ。成仏した。

 

 第九話 竜王


 一ヶ月後。純平は。傷を。完治し。(早く治ったのは。純平の。霊能力の。治癒術の。おかげだが)修行を。しようと。日向と。山へ。

 日向は。心配気に。

「純平!本当に大丈夫?」

 純平は。日向を。見る。

 本当に。切実な。までに。心配気な顔。

 純平は。そんな。日向を。愛おしく。思う。

「ああ!大丈夫、ほらこの通り!」

 純平は。体を。思いっきり叩いて。大丈夫。ということを。アピール。した。

 日向は。

「でも~、心配だよ~」

 日向は。泣きそうな。顔。

 純平は。日向の。頭を。撫でた。

 日向。嬉しそうな顔。

「わ――、嬉しいもん」

 やがて。純平と。日向は。山の。頂上に。そこには。小さな。校舎が。

 廃校に。なった。小学校。だった。

 純平。

「ここか」

 純平と。日向は。小さな。校庭に。入る。

 そして。校舎の中へ。

 薄気味悪い。廊下を。歩き。やがて。教室。

 しかし。明かりが。見える。

 それに。声。男性の。声だ。

 純平と。日向は。中を。こっそり。覗く。

 中には。灰色の。中折れ帽。灰色の。スーツ。に。身を。包んだ。五十代。くらいの。背が。高く。細身。の紳士。が。いた。

 そして。純平を。驚かせたのは。子供の。霊達。だった。

 とにかく。子供達が。紳士に。勉強を。教わっている。

「誰だね?」

 落ち着いた。渋み。の。ある。声が。響いた。

 純平達は。教室に。入る。

 子供達が。振り返る。

 純平は。一応。聞いた。

「あんたが竜王か?」

 紳士は。冷静な。目で。純平を。観察しながら。

「そうだ、と言ったら?」

 純平は。真っ直ぐな目で。

「俺は修行にきた、戦わせて貰う」

 紳士は。品定め。するような目で。

「ふむ」

「言っておくが、手加減はしないぞ」

 純平と。紳士は。校庭で。向かい合う。

 純平は。金竜刀を。抜いた。紳士も。西洋の。剣。ロングソードを。抜く。

「いつでもどうぞ」

 紳士が。落ち着いた声で。言う。

 純平は。大声で。叫ぶ。

「うりゃあ――!!」

 純平は。並外れた。剣技で。紳士を。翻弄する。

 しかし。紳士は。それを。超える。超人的に。洗練された。剣技を。見せた。

 純平は。それまで。自分の。剣技に。誇りを。持っていた。しかし。それが。完膚無きまでに。崩れ去る。

 純平が。天才。なら。紳士は。超人。だった。剣技の。腕が。桁違いに。違う。

 純平は。実のところ。剣道。二段だ。しかし。実力は。それの。何倍も。上回る。

 紳士は。純平が。刀を。籠手を。狙って打つと。次の。刹那。純平の。刀は。純平の。籠手に。移動し。紳士の。剣と。一緒に。峰打ちで。叩き。付け。られそうに。なる。まるで。魔法だ。

 純平は。寸前で。刀を。手放し。避けた。

 純平は。

 ・・・・なんて野郎だ、バケモンだぜ!

 ・・・・・しかし燃えてきた!

 純平の。目は。燃え盛る。

 紳士は。

 ・・・・ほう、いい目をしている。

 純平は。刀を。拾う。

 純平は。竜王に。一直線に。レーザーの。ように。跳躍。

 そして。刀を。一直線に。その。軌道を。一ミリも。違わず。突きを。繰り出した。

 紳士は。明らかに。油断していた。それでも。頬の。かすり傷。だけで。済んだ。

 純平は。機敏に。後退。

 すると。竜王は。妖力を。練りだした。

 純平は。気づく。

 ・・・・・この妖力は!黒竜を召喚しようとしている!!

 純平は。さらに。

 ・・・・・桁外れの妖力だ!もしかしてこれは!!

 竜王が言う。

「気づいたようだな!そう!!黒竜斬りをしようと、しているのだ!!!!」

 竜王は。言う。

「黒竜斬りとは、その名の通り、黒竜を召喚

し放つ技」

「君も知っているかもしれないが」

「召喚術とは霊力や妖力が、百%の召喚に、成功するほどに強くないと」

「召喚術の法則上、金竜や黒竜が半透明で現れたり」

「また、本来の力が無い状態で」

「現れたりする」

「そして金竜、黒竜の召喚術は、非常に困難なため」

「零点零一%以下の術の成功は」

「命を落としたりする」

「そして、本物の金竜刀や黒竜刀でないと」

「金竜や黒竜の」

「もともとの実力の状態で召喚するのは、無理なのだ」

「そして金竜や黒竜にも」

「オスとメスがいる」

「そしてオスの方が、強い」

「君が持つ黒の、金竜刀は、メスなら完全な実力で召喚できる」

「しかし、オスを完全な実力で、召喚したいなら」

「白の金竜刀を」

「見つけねばならない」

「私はちなみに、二十%黒竜の召喚に成功できる!!!!!」

 竜王は。黒竜斬り。二十%成功。あまりの。黒竜の。力に。純平は。吐き気。

 そして。純平の。中で。不思議なことに。一瞬が。かなりの。時間に。引き延ばされた。

そして。次に。黒竜の。力の。影響で。世界が。崩壊。するような。まるで。神の。力に。なすすべもなく。恐れおののく。蟻んこ。にでも。なった。かのような。感覚。

 そして。脳に。死の。痛み。を。感じるような。そんな。感覚。

 しかし。純平は。自分を。殴る。そして。自分の。死にも。挑もうとするような。勇気で。金竜刀を。振る。

 しかし。次の。瞬間。何もかもが。虚しい。という。感覚が。純平を。支配する。

 しかし。純平は。それすらも。はね返そうと。凄まじい。超人的な。自力を。出す。

 そして。上を。見ると。信じられないような。美しい。空が。広がっていた。

 純平は。三十五%の。金竜斬りに。成功。金竜が。黒竜を。倒し。そして。竜王に。向かって行く。しかし。そこで。

 純平は。金竜を。止めた。金竜は。消える。

「どうした?なぜ倒さない?」

 純平は。

「子供達には、あんたが必要だろ」

 竜王は。

「ふっ!」

「甘いな」

「だが、君のような奴は嫌いじゃない」

「それはあんがとよ」


 第十話  黒竜女


 金竜婆さんは。純平の。あまりの。成長の。速さに。舌を巻いた。

 ・・・・全く、とんでもない奴じゃわい。

 しかし。同時に。心配する。

 ・・・・しかし、今度のは相手が相手じゃ。

 ・・・・こやつでも、苦戦するじゃろうな。

 日向は。純平の。顔を。見て。胸が高鳴る。

 ・・・・純平!成長したな――!

 ・・・・なんていうか、かっこよくなった!

 純平と。日向は。手をつないで。山を。登る。

 そして。頂上。

 そこには。夕空の。綺麗な。公園。

 純平は。綺麗だなー。と見とれていると。公園の。中央に。不気味な。女が。

 年齢は。三十代。くらい。ガリガリの。長髪の。女。

 すると。女は。純平に。襲い掛かってきた。

 しかし。純平。ギリギリで。よける。

 だが。次の。瞬間。頬が。切れている。ことに。気づく。

 そう。その。女は。純平が。ギリギリで。気づく。ように。日本刀で。斬った。のだった。

 純平。

「おまえが黒竜女こくりゅうにょか?」

 女は。

「その通り」

 黒竜女は。

「ぎゃははは」

 完全に。頭の。ネジが。ぶっ飛んでいる。

 女は。あたり。構わず。刀で。斬って。ズタズタに。する。

 そして。標的を。純平に。変えた。

 女は。凄まじい。斬撃。純平は。本当に。ギリギリで。刀で。受ける。

 女は。五人に。増える。この。技は。本物の。一人。以外。全部。分身だ。

 純平は。霊感を。強くして。どれが。本物か。探る。

 しかし。大体の。ところ。しか。分からない。

 純平は。真ん中を。狙う。しかし。

 黒竜女の。本物は。その。隣だ。

 女は。純平の。脇腹。あたりを。斬る。

 そして。言う。

「ほう!中々の霊感だ!君も一流の、霊能力者の様だな!!!!」

「しかし、私には、一歩及ばなかった様だ」

 女は。次に。悪魔の様な。速さで。動き。斬りつける。

 純平は。為す術もなく。肩を。斬られた。

 黒竜女は。この。速さ。故に。黒竜女は。三人いて。三剣聖。と。呼ばれる。

 純平は。深手を。負った。

 純平は。日向を。見る。

 ・・・・そんな顔すんな、俺はおまえの笑った顔が、一番好きなんだからよ。

 ・・・・そうだ!俺がおまえの、最高の未来を・・・・。

「守るんだ!!!!」

「ぬあ―――――!!!!」

 純平は。ゼロ。から。力を。ひねり出す。

 黒竜女が。純平を。斬ろうと。すると。純平は。黒竜女の。背後に。

 凄まじい。霊力で。斬りつけた。

 今まで。とは。次元の。違う。動きで。次々と。斬りつけて。いく。

 黒竜女は。

「この野郎!調子に乗んな!!」

 黒竜女は。本気を。出し。純平と。互角。の動きに。

「純平!!!!」

 日向の。声だ。

 純平に。途方もない。力が。湧く。

 黒竜女は。黒竜斬り。三十%。

 純平の。見ている。光景が。子供の頃。セミが。けたたましく。鳴いて。輝かんばかりの。光景に。不思議な。力で。変わる。

 純平の。金竜斬り。の悟りが。上がって。きているのだ。

 純平の。金竜斬り。五十七%。

 黒竜女は。黒竜を。破壊。され。倒される。


 第十一話 黒竜女、二人目


 純平と。日向は。金竜婆さんの。家まで。来ていた。

 純平が。黒竜女の。一人目を。倒して。二ヶ月。になる。

 金竜婆さんは。純平を。誇らしげに。見上げた。

 ・・・・大した少年じゃのう。

 ・・・・本当に、未来が楽しみじゃわい。

 ・・・・しかし、じゃ。

 ・・・・次の相手は、わしさえ知らぬ、どうにか勝ってほしいが・・・。

 日向は。純平を。見て。心配そうな。顔。しかし。

 ・・・・私は、純平を信じる、信じるもん。

 日向は。純平の。腕に。抱きつき。

「私は、純平を信じるね!」

 純平は。頬を。赤らめて。

「おう!」

 と。答えた。

 純平と。日向は。次の。敵の。山を。教えてもらい。歩き出した。

 頂上。に着いた。そこには。美しい。泉。

 その。中央に。牡丹の。様な。可憐な。美女。二十代。くらい。ポニーテール。座禅。をして。なんと。宙に。浮いている。

 純平。

「おまえが黒竜女の、二人目か?」

「そうです、純平」

「なぜ俺の名を?」

 女は。笑って。

「これだけ派手に、立ち回れば、知らせの一つくらい来ます」

「竜王の段階で、もう知らせは来ていたの」

「彼も内心では、知っていたはずです」

 純平は。刀を。抜き。

「勝負!!」

 黒竜女は。座禅を。止め。

「いいでしょう、私で終わりにさせてもらいます」

 そう言うと。日本刀を。抜く。

 そして。途方もない。スピード。単純に。速さ。だけなら。純平の。完璧に。上を。いっている。

 純平は。左肩を。深々と。斬られる。かなりの。深い。傷だ。この。戦いでは。もう。左肩を。動かす。ことは。出来ない。だろう。

 純平は。後退。すると。黒竜女は。刀の。間合い。の外から。刀を。横に。振った。しかし。何も。起きない。

 しかし。突如。突風が。純平は。腹を。見た。

 何か。奇妙な。文字が。腹に。書いてある。黒竜女が。

「その文字は、妖怪の言葉で、〈死〉という意味なのです。書かれた者は、死にます」

 純平は。

「奇麗な顔して、とんでもない奴だな、おまえは」

 黒竜女は。氷のような。笑顔で。

「よく言われます」

 純平は。とんでもない。強さを。見せた。

「だが、こんな所で、負ける訳にはいかねえ、いかねえんだ!俺は!!!!俺はあいつを守る!!!!守るんだ!!!!!」

 日向は。

 ・・・・純平!!!!!!

「純平!負けないで!!!!!!!」

 純平は。輝かんばかりの。笑顔で。

「ああ!!!!」

 応える。

 黒竜女は。何かを。握り。潰す。恰好を。した。

 純平は。心臓が。痛む。純平は。言う。

「これがこの文字の、効力か」

 純平は。日向を。見た。

 思う。

 ・・・・日向好きだ!おまえを守りたい。守るんだ!!!!!!!

 純平は。霊力が。上がって。いく。成長。しているのだ。

 どこから。この。少年に。こんな。力が。出て来るのか。不思議で。ならない。陳腐。な言い方を。するなら。愛の。なせる技。なのだろう。

 純平は。霊力が。凄まじい。洪水の。様に。溢れる。そして。霊力の力で。術を。完膚なき。までに。破壊。した。

 黒竜女は。

 ・・・・ほう!

 純平は。眩しい。程の。ありえない。様な。霊力を。刀に。集め。縦に。斬りつける。

 黒竜女は。横に。避けよう。としたが。左肩を。斬られ。倒れた。

 黒竜女は。また。攻撃。されるのを。恐れて。後ろに。跳躍し。それを。何回も。すると。逃げおおせた。

 黒竜女は。左肩に。深い。傷を。負う。この。戦いでは。攻撃。には。使えない。だろう。

 黒竜女は。いつの間にか。純平を。恐れ出した。

 ・・・・次で決めるしか無い。

 黒竜女は。黒竜斬り。のための。妖力を。練る。純平は。黒竜斬り。が来る。と気づき。日向を。見た。

 純平は。目に。炎を。燃やす。

 ・・・・俺は日向とずっといたい!こんな所で・・・・。

「負けられるか!!!!!!!!」

 黒竜女は。黒竜斬り。四十%。対する。純平は。爆発。する様な。霊力で。七十%の。金竜斬り。

 金竜と。黒竜は。ぶつかり合った。そして・・・・・。

 黒竜は。破裂し。金竜は。黒竜女に。ぶち当たった。

 黒竜女は。倒された。

 純平は。日向を。見た。日向は。純平に。駆け寄る。

「よかったよ~、純平が生きてて、本当によかったよ~」

 純平は。

「日向ありがとう、おまえのおかげで勝てた」

 日向。泣き顔が。笑顔に。なる。

「あははっ!嬉しい!!!」

 純平も。赤くなって。小声で。

「本当に可愛い奴」

 ボソッと。呟いた。

「純平、なにか言った?」

 純平は。うそぶく様に。

「ごめん、なんでもない」

 日向は。ハテナ顔。しかし。それ以上は。追究しなかった。


 第十二話 黒竜女、三人目。ヴァンパイア女


 純平と。日向は。今までで。一番。大きな。

山に。登って。いた。

 日向は。少し。息を。切らしている。

 純平は。日向の。手を握って。歩くのを。助ける。

「日向、大丈夫か?」

「うん」

 日向は。純平の。優しい。顔に。ドキリ。とする。

 ・・・・純平君、好きだよ。

 日向は。赤い顔で。思う。

 ・・・・ずっと一緒だよ。

 やがて。頂上が。見えてきた。

 そこには。ボロイ。家が。ボロボロで。いかにも。何か。出そうな。昭和風の。錆びれた。家だ。

 純平は。喉を。ゴクリ。と鳴らし。一歩。踏み出す。

 中は。薄暗がり。日向は。純平の。腕に。抱きつき。離さない。怖い。のだろう。すると。日向と。純平に。近づいてくる。足音が。する。そして。女の。笑い。声。そして。二人は。悪寒。

 二人が。後ろを。振り向くと。紫色の。ワンピースに。身を。包んだ。牙の。生えた。

長髪で。不気味な。女が。立っていた。

 純平は。勇気。を。出し。金竜刀。を。抜く。凄まじい。妖力だ。今までの。純平の。経験から。一番。手ごわい。のは。霊感で。分かる。しかし。純平は。冷静。だった。

 刀に。青竜。を。召喚。し。宿らせる。そして。超人。に。限りなく。近い。スピードで。斬りつける。しかし。女は。それとは。次元の。違う。速さで。刀を。出し。斬りつけた。

 純平は。胸を。斬られる。純平は。思う。

 ・・・・なんて奴だ。恐怖が湧いてくるくらいだ。

 女は。次に。日向を。狙う。純平。死に物狂い。になって。刀で。攻撃を。受ける。純平。その。足搔いた。のが。あまりの。死力。を尽くしたが。為に。

 そして。本当に。日向を。思う。純平の。愛の力が故に。純平は数段。霊力。の。レベルが。上がる。

 しかし。次に。日向は。悲鳴。を出す。純平の首に。女の。牙が。食らいついていた。

 女は。純平の。血を。吸う。

 純平は。思考。

 ・・・・こいつ、吸血鬼か。

 そう。この女は。ヴァンパイア女。と言う。妖怪だ。純平は。日向を。見た。

 ・・・・日向、俺はおまえを、守る・・・。

「守るんだ!」

 純平は。極限状態に。置かれたため。と。日向への。思い。が故。に。霊力が。数段。上がる。その霊力で。一本背負い。を。する。

技は。決まったが。ヴァンパイア女は。全く。効いてない。

 ヴァンパイア女は。片手で。純平の。首をつかみ。持ち上げる。物凄い。力だ。まるで。万力で。締めあげられている。感覚。

 純平は。それを。外そうと。純平も。怪力を。出す。しかし。ビクともしない。純平は。日向を。見る。

「うら――!」

 純平の。霊力が。又。上がる。それに。よって。霊力の。爆発が。起こる。同時に。ヴァンパイア女の。手を。外すのにも。成功。そして。霊力の。成長で。起こった。爆発で。家の。二階と一階の。屋根と。床が。壊れ。空が。見えていた。しかし。ヴァンパイアは。全力の。十分の一の。力も。出して。いなかった。

 だが。純平の。中で。燃え立つ。炎の。様な。心が。芽生えていた。

純平の。心には。いつもそうだが。今は。特に。いや。いつもの何億倍も。戦いが。楽しい。という。心が。燃え立っていた。

 その。心が。霊力を。上昇。させていた。

そして。又。霊力が。上がる。

 しかし。ヴァンパイアには。到底敵わない。しかし。純平。日向の。ために。命を。懸ける。日向は。心配が。純平の。目を見て。

 ・・・・純平、なんかかっこいい!!!

 純平の。命懸けの。姿が。彼女には。そう映る。

 純平の。中で。彼の。中にある。何かとてつもない。壁が。少しずつ。徐々に。壊れつつ。あった。

 ヴァンパイアは。日本刀を。構えた。黒竜斬りを。する気だ。純平も。上段に。構える。

 日向が。

「純平、勝って!!!!」

 純平の。中の。壁が。崩れ去った。

 純平の。中で。悟りが。開いた。空が。己か。天が自分か。分からなく。なった。そして。純平は。刀が。己か。分からない。次の。瞬間。百%の。金竜斬りが。放たれた。その技は。純平の。悟り。そのもの。だった。八十%。の。黒竜斬り。が。放たれた。黒竜と。金竜は。物凄い。轟音を。立てて。ぶつかりあった。しかし。金竜は。圧倒的な差で。勝つ。黒竜は。粉砕。された。そして。ヴァンパイア女に。ぶつかる。ヴァンパイアは。弾き。飛ばされ。二度と。立ち上がる。ことはなかった。


 第十三話 桜木高校心霊研究部


 純平は。久しぶりに。穏やかな。休息を。取っていた。金竜婆さん。いわく。これだけ。強くなれば。休息も。必要。らしい。

 しかし。婆さんは。チャッカリ。一日の。修行メニュー。と言う。一日に。最低でも。やっておくべき事を。書いた紙を。純平に。渡していた。

 そして。純平は。その紙に。書いてあることも。終え。ベッドで。ボーっと。していた。

 しかし。突然。強い霊力。を感じた。

 ・・・・この霊力は・・・・。

 純平は。外に。出る。金竜刀(黒。)を。持って。そして。案の定。

 そこには。死神少年が。

 純平は。

「何か用か?」

 死神少年は。

「果実がどれだけ熟したか、気になったんだ。気になると、いてもたってもいられなくてね」

 純平は。自信に。満ち溢れた。顔で。

「いいぜ、勝負だ!」

 死神少年は。

「いいねえ、その顔。さて、どれほど熟したかな?」

 純平は。刀を。抜くと。いきなり。百%の。金竜斬り。死神少年は。油断。していたが。しかし。さすが。と言うべき。反応で。黒竜斬り。八十五%。

 金竜と。黒竜は。破裂。しかし。二人に。攻撃は。届いていた。純平と。死神少年は。右肩の。ほぼ。同じ。所に。斬り傷が。できた。

 死神少年は。狂喜した。

「いいね!!!いいね!!!!お前のような奴を、ずっと待ってたんだ!!!!!君も超一流の、霊能者になれて、嬉しいよ!!!!!この成長力!!!!!私を傷つけるなんて、甘美だ!!!!!!!」 

 黒竜斬り。の。八十五%が。金竜斬り。と。引き分けた訳は。死神少年の。日本刀が。本物の。黒竜刀でなく。ただの。妖刀。だった。ためだ。簡単に言うと。純平は。刀の。強さに。救われたのだ。

 しかし。純平は。刀の。強さに。救われたにしろ。あり得ないくらい。強くなって。いる。

「次に戦う時が、楽しみだよ!さらば!!!!」

 純平は。以前。のように。呆気に。取られる。あまりにも。呆気に。取られたため。追いかける。気も。失せた。



「純平いいだろ――、俺達ならやれるさ!!」

 大和は。いつものように。明るい。声で。言うのだ。純平は。呆れた。声を。隠しもせず。

「一人でやれよ!心霊研究部なんて!!」

 大和は。しつこく。

「純平よ!君がいれば、箔がつく!」

「は――、分かった」

 純平は。今日は。早めに。折れた。実のところ。純平も。面白そうだ。と。少し。思っていたのだ。大和が。

「そうと決まりゃあ、まずは秘密基地探しだ!」

 純平は。

「そこからか!」

 少しテンションが。下がった。

 純平達は。ジュースを。手に。持ち。大和の。話が。始まるのを。待っていた。夏と。純平。日向。大和の。四人が。来ていた。ここは。大和の。叔母さんの。家。大和は。後で。死んだ。叔母さんの。家があることを。思い出し。ここを。秘密基地に。選んだのだ。

 ちなみに。大和の。叔母さんは。大金持ち。だから。この家も。何から。何まで。豪華。だった。

 大和が。

「えー、本日はこの基地に来てくださり、まことに、嬉しく・・・」

 夏が。

「戯言はいいから、早く本題に移れ!」

 大和は。

「夏ちゃんひどい、俺に何の恨みがあるの?」

 大和は。半泣き。大和は。気を取り直して。

「えー、この桜木高校心霊研究部が、発足してまことに嬉しい、私は諸君の健闘を祈る、乾杯!」

「乾杯!!!!」

 皆が。声を。揃えて。言う。

 大和が。

「おっと!忘れてたぜ、実は差出人不明の、依頼が、この心霊研究部に来てるんだが」

 大和の話では。前々から。心霊研究部に。依頼が。来るように。宣伝して。依頼書は。大和の。机に入れるように。大々的に。宣伝していた。それが。今日。大和の。机に。入っていた。のだ。

「しかも!船のチケットまで、入っていた。これは相当困っている、人だ。行くしかない!」

 そう。人数分の。船の。チケット。まで。入っていたのだ。何か。怪しい。匂い。がするが。大和は。相当に。困って。いるんだ。と。主張している。

 夜の。七時。半に。なり。全員が。解散。

純平は。日向を。送り届け。団地に。帰った。


 第十四話 謎の塔


「純平、今日は楽しみだね!」

 日向が。ワクワク。しているのを。身体中。から。出して言う。純平も。笑顔で。

「ああ!そうだな」

 やがて。大きな。船が。見えてきた。そこに。大和。夏が。いる。二人とも。ワクワク。が。顔に。出ている。

「よし、乗船じゃー!」

 大和が。元気。一杯で。言う。

 船は。中々の。豪華客船だ。純平は。不安が。よぎるが。楽しむ。ことを。最優先にした。中には。豪華な。娯楽施設。などが。一杯だ。

 純平達は。それぞれの。部屋に向かう。純平が。部屋につくと。そこは。かなりの。ゴージャス。な部屋だ。

 純平と。日向は。娯楽施設を。巡り。遊び疲れて。夕ご飯を。食べると。疲れて。ベッドで。眠りに就いた。

 純平は。深夜。二時ごろに。目を覚ます。

何か。胸騒ぎ。がした。純平は。除霊の。道具を。持ち。ドアを。開け。廊下に。出た。

 すると。いきなり。日向が。現れ。純平に。ぶつかった。

「純平!助けて!変な人が」

 純平は。油断のない。目で。辺りを見る。日向の。部屋から。フクロウの。仮面を。被った。女が。出てきた。

 純平は。霊感で。悪霊だと。瞬時に。判断。日向の。手を取り。純平の。背後に。移動させると。徐霊道具の。お札を。投げつける。純平は。お札から。金竜を。召喚。百%。召喚に。成功。

 フクロウの。仮面の。女も。恐ろしい力で。霊力を。拳に集め。殴り抜く。女は。肩に。傷。金竜も。胸を。拳で。貫かれている。金竜は。消える。女は。凄まじい。速さで。跳び上がり。いなくなった。

 純平と。女の。力の差は。レベルが。五十は違う。しかし。例え。超一流の。霊能者でも。さっきの。悪霊を。退散させる。のは。日本で。五人。いるか。いないか。だろう。

 日向は。泣きながら。

「純平、怖かったー!怖かったよー!」

 純平は。日向の。頭を撫でた。日向は。少し。むっと。して。

「ぷんぷん!そうやって子供扱いするもん!」

 純平は。

「わりい、おまえが可愛すぎて」

 純平は。少し。赤くなり。

「って、何言ってるんだ?俺」

 純平は。少し。パニックに。なりかけて。

「めんごめんご、忘れてくれよ」

 日向は。ボーっとした。顔になり。純平の。胸に。顔を預け。

「純平大好き、えへへ」

 純平も。ボーっとした。顔になり。

「ああ、俺も大好きだぜ!」

 やがて。朝になり。純平達は。船を。下りた。夏が。

「大和ここなの?目的地」

 大和は。

「そのはずだが?」

 夏が。

「本当に大丈夫?」

 そこは。島だった。そして。乗客。のほとんどが。純平達の。行く。方向には。行かないようだ。

 やがて。深い。森の。入口。まで。きた。夏が。

「大和、ここでいいの?」

 大和は。

「大丈夫!地図は間違ってないって」

 しかし。だんだんと。人里。離れた。場所に。深い。森の中だ。と。

「ぎゃははははっ」

 夏が。

「ちょっと、ふざけんな!大和!!!!」

 大和が。

「俺じゃないよ~、夏ちゃん!」

 いきなり。木々の。間から。現れたのは。フクロウ。の仮面を。被った。女。又、この。悪霊だ。純平も。とんでもない。速度で。仮面の。女。の前に。跳び出した。

 そして。お札。金竜が。飛び出す。召喚は。百%。成功。しかし。女は。片足で。竜の。頭を。踏みつけ。金竜は。破裂。

 女は。日向に。とてつもない。速さで。突っ込んでいく。しかし。純平。瞬時に。女と。日向の。間に。入る。そして。凄まじい。スピードで。十竜神。召喚。威力は。金竜婆さんに。修行。を。つけてもらう。前とは。桁違い。だ。

 しかし。女は。持っていた。妖刀で。抜き打ち。黒竜を。召喚。黒竜斬り。八十七%。召喚に。成功。

 轟音が。天に。轟く。激烈な。威力の。爆発。純平は。コマの様に。宙を。回転。地面に。落下。すると。倒れ伏した。

 女は。術で。日向を。眠らせ。抱き抱えると。跳躍。その場から。去る。

 大和と。夏が。駆け寄る。大和が言う。

「純平!おい!」

 純平は。身を。起こす。そして。言う。

「日向!あいつを助けないと!」

 夏は言う。

「そんな体じゃ無理よ!」

 純平は。倒れ。気を失う。

 純平は。目を。細め。蛍光灯の。明かり。の。眩しさで。目を覚ます。

 純平は。身を。起こし。大和を。見ると。

言う。

「日向は?」

 大和は。暗い。顔で。

「まだ助けられてない」

 純平は。ベッドから。起き上がろうと。する。

「ぐっ」

 激痛が。走る。夏が。

「今は休んでな」

 純平は。大人しく。言うことを。聞いた。ふりを。して。後で。治癒術で。傷を治し。傷が。完治。したら。すぐにでも。出発。しようと。思う。

 しかし。傷を。治すのに。結構な。時間がかかった。だいたい。四時間。くらい。だろう。午前三時。純平は。こっそり。抜け出す。

 純平は。病院の。敷地を。抜け出し。未明。の町を。歩く。純平は。念のため。持ってきて。おいた。懐中電灯と。除霊道具。そして。こっそり。持ってきた。金竜刀(黒。)を。確認。する。

 純平は。町を出て。森の。入口に。来る。

すると。

「よお!夜の散歩か?」

 純平は。振り向く。後ろに。大和と。夏。がいた。純平は。うなだれて。

「バレたか」

 大和が。

「純平!水臭いぜ!」

 純平が。

「どうやって、俺が病院を抜け出したのが、分かったんだ?」

 大和が。

「勘さ!勘!」

 夏が。

「本当は、純平君が歩いているのを、ホテルの窓から私が見て、追いかけてきたんだよ」

 大和が。

「で、どうするよ、純平」

 純平が。

「あの悪霊の残った霊力を辿れば、なんとかなると思う」

 純平達は。歩き出した。森を。三時間も。行くと。塀に。囲まれた。巨大な。真っ黒の。五重塔に。外観が。少し。近い。まるで。東京タワーの。二倍は。ありそうな。大きさの。塔が。見える。

 そして。物凄い。大きな。音の。サイレン。が鳴っている。

 純平が。

「お前達はここにいろ、日向を助けたら、真っ先に、来るから」

 しかし。大和は。

「何言ってんだ!純平!俺達も行くのだ」

 純平は。

「え!何言いだすんだよ!」

 大和が。

「お前ばっかりいい役は、無しだぜ!」

 何と。夏も。

「私達も盾にぐらいなれる、それに人間がいたら、役に立つよ」

 大和は。

「こう見えても、空手はやってたんだぜ」

 大和は。ハイキックを。して見せた。夏も。

「私は小中と、水泳してたから、体力には自信がある」 

 純平は。

「わーったよ、一緒に行こう」

 純平達は。歩き出す。純平は。塀を。よじ登る。大和が。

「おい!純平!!手を貸せ!!!」

 純平が。言う。

「おまえら帰れ」

 そう。言いながらも。手を。差し出す。

 純平達は。塀を。乗り越え。コソコソと。隠れながら。歩く。しかし。後ろで。

「おい!侵入者だ!!」

 黒服の。警備をしている。男の。一人が。叫ぶ。しかし。純平が。獅子。の様な。速さで。その。男に。峰打ちを。くらわせる。

 大和と。夏も。駆けつけた。もう一人の。黒服の。男を。二人。がかりで。倒した。大和が。ウインク。して。

「な!俺達役に立つだろ」

 純平は。

「へいへい、そうかもな」

 純平達は。コソコソと。できるだけ速く。向かう。

 純平が。霊力を。辿って。来た先は。黒い。途方もなく。巨大な。塔だった。純平は。中に。入る。ドアを。見つけた。しかし。黒服の。男が。三人。その。入口を。守って。いる。

 純平が。

「一、二、三で突撃だ、分かったか?」

 大和達は。頷く。

 純平が。

「一、二、三!」

 純平達は。とんでもない。勢いで。突っ込んでいく。純平は。一瞬で。二人に。峰打ち。

 大和は。最後の。一人に。ハイキック。しかし。腕で。受けられる。そこに。夏が。跳び蹴り。

 男は。腹に。それが。当たり。うずくまる。そこに。大和が。かかと落とし。男は。頭に。それを。もろに受け。気絶。

 純平達は。中へ。そこは。だだっ広い。空間。見ると。階段が。ある。

 純平達は。階段を。上り。だした。しばらく。上ると。階段が。途切れ。普通の。足許が。続いた後。丸い。闘技場。と言える。石で。造った。リングが。置かれて。あった。

 と。その。中央に。猿の。妖怪が。それは。有名な。悟空。という。猿の。妖怪だ。純平は。言う。

「先に行かせろ!どおしても行かせないなら、殴り倒してでも、行くぜ!」

 悟空は。

「へん、俺様を倒すだと?そう簡単に、行くかな?」

 純平は。

 ・・・・俺は強くなった。例え相手が誰でも、負ける気がしないぜ!

 純平は。丸い。闘技場。の中へ。そして。駆け出す。

 拳に。相当の。霊気を。集め。殴る。しかし。悟空は。僅かに。動いて。避ける。純平は。さっき。以上の。スピードで。凄まじい。霊力を。拳に。集め。殴る。

 しかし。悟空は。いとも容易く。避ける。悟空は。純平の。腹に。拳を。めり込ませる。純平は。慌てて。離れる。

 純平は。膝をつく。

 ・・・・なんて威力だ!あいつのパンチは、油断できねえな!

 純平は。油断。していた。ことを。恥じた。純平は。金竜刀(黒。)を出す。純平は。百%の。金竜斬り。悟空は。妖刀を。抜く。そして。黒竜斬り。八十九%。

 黒竜と。金竜は。衝突。金竜は。破裂。黒竜は。頬が。裂ける。黒竜は。そのまま。純平に。直進。黒竜は。純平の。あばら骨。辺りに。喰らいつこうと。する。

 純平は。金竜刀。で。死力。を。尽くして。霊力を。込め。ガード。する。しかし。牙は。僅かに。刺さり。あばら骨が。数本。折れる。純平は。

 ・・・・まだ負けられねえ!日向を助けるまでは、意地でも負ける訳には・・・・。

「いかねえ!!!!!」

 純平は。自分の。限界。を。超えた。速さで。疾走。悟空は。あまりの。速さに。反応が。僅かに。遅れて。避けたが。右肩を。僅かに。斬られる。

 悟空は。顔が。みるみる。真っ赤に。

「よくも俺様を怒らせたな。死んで償ってもらうからな!!!」

 悟空は。凄まじい。妖気を。出し。手刀。七発。肘打ち。七発。蹴り。五発。を。一瞬で。打ち込んだ。

 純平は。起き上がろうと。するが。立てない。悟空が。

「無理無理!例えどんなタフな奴でも、起き上がることはできないぜ!」

 しかし。純平は。とんでもない。しぶとさで。よろよろ。だが。立ち上がった。

 純平は。言う。

「俺はおまえを倒すまで、諦めてやらねえかんな!!!!」

 悟空は。

「おー怖い、しかしな、俺を倒すなんて無謀もいいとこだ!」

 純平は。悟空の。話など。微塵も。聞いて。無かった。かのように。突撃。して行く。悟空は。腹に。連続で。五発の。重い。パンチを。めり込ませる。

 純平は。倒れ。言う。

「まだだ!!!!」

 悟空は。腹に。更に。九発。しかし。純平は。

「まだだ!!!!」

 それでも。立ち上がろうと。する。そして。悟空は。更に。六発。腹に。パンチ。しかし。

「まだだ!!!!!」

 悟空は。それが。七回も。続くと。恐れ。すら。湧いて。くる。そして。呟く。ように。

「こいつはヤベエ!何が何だか、分からねえけど、こいつはヤベエ!!!!!」

 そして。八回目。

「まだだ!!!!!!!」

 純平は。立ち上がると。霊力が。倍加。そして。スピードも。倍加。極限状態が。純平を。凄まじい。戦士に。変えた。

 そして。悟空を。凄まじい。速度で。金竜斬り。金竜の。飛ぶ。速度も。倍加。あまりの。速さで。悟空は。その。攻撃に。気づく。こと。すら。出来ずに。金竜に。体当たり。され。倒れる。悟空は。起き上がる。ことは。なかった。純平の。勝ち。だ。

 純平達は。また。階段を。駆け上がる。すると。また。丸い。リング。そこには。体は。鎧。を。つけた。中国の。武将。の様で。屈強な。体。首と。顔が。竜。しかし。頭と。角と。目が。鬼。

 純平は。

 ・・・・竜鬼りゅうおにだ!

 その。妖怪は。竜鬼。霊能者。仲間。では。伝説。になって。いる。純平は。思う。

 ・・・・今度は、そう上手くいかねえかもな。

 竜鬼は。口を。開いた。

「おっと、こんなとこに、死にに来た奴がいるよ!受ける――」

 純平は。

「あんだと!こら!そこをどけ!!!」

 純平は。金竜刀を。抜く。そして。竜鬼も。妖刀。鬼雲(おにぐも。)を抜く。ただで。さえ。強い。竜鬼に。その。妖刀は。畏怖を。感じさせる。程の。妖刀だ。まさに。鬼に金棒。だった。

 純平は。

「行くぜ!」

 物凄い。速さで。突っ込んでいく。しかし。竜鬼は。パワーも。とんでもなさそうだが。スピードも。雲の上。の。実力。だった。純平が。刀を振る。前に。刀は。宙を。飛んでいた。純平は。呆然と。たたずむ。しか。なかった。

 そして。既に。純平の。背後に。いた。竜鬼は。純平の。背中を。深々と。斬った。

 しかし。純平は。やられている。だけでは。なかった。凄まじい。ど根性。で。大けが。を。しているにも。かかわらず。信じられない。スピードで。竜鬼を。殴る。

 竜鬼は。吹き飛び。壁に。背を。打ち付ける。壁は。石にも。かかわらず。ひび割れ。竜鬼は。耳を。つんざくような。音を。たて。倒れた。

 竜鬼は。立ち上がる。純平が。竜鬼の。腹を。殴った。痕が。へこんでいる。竜鬼が。言う。

「ほほう!中々の霊力だ!!どれどれ、遊んでやるよ!」

 竜鬼は。妖刀を。抜き。宙に。浮かんで。

「秘技、火竜雨かりゅうあめ!!」

 その。技は。万もの。小型の。火竜を。雨。あられと。落とす。技だ。純平に。向かって。万の。火竜が。滝の。様に。落ちて来る。範囲は。リング。の。中だけだ。純平は。確実に。死ぬと。思った。しかし。その。痛みの。先に。ドア。の様な。物が。ある。気がした。

 純平に。火竜の。滝の。雨が。降り注ぐ。純平は。絶叫。しかし。

「負けてたまるか―――――!!!!!!!!!」

 だが。負けそうに。なる。どう。あがいても。その。痛みには。勝ち目は。ない。無理も。ない。人体の。限界。を超える。戦い。だ。

 しかし。純平。例え。今。以上の。地獄の。苦しみを。味わおうと。日向を。助け。たかった。そんな。勇者。顔負けの。勇気で。痛みを。乗り越えよう。とする。しかし。激痛。だが。純平は。這うように。心の。中で。進む。日向の。笑った。顔が。心に。浮かぶ。

純平は。叫ぶ。

「俺はおまえを守る!!!!!!!!!」

 純平は。金竜刀で。金竜斬り。百四十%。成功。

純平は。運命を。変える。程の。力を。得て。金竜を。放つ。竜鬼は。あまりの。スピードに。ついていく。ことさえ。出来ずに。金竜に。体当り。され。吹き飛び。倒れ伏す。そして。立ち上がる。ことは。なかった。

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