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使命
ただ、文を紡ぐ。
誰かを愛した誰かのために
夕闇に溶けた少年のために
ただ、文を紡ぐ。
誰かに愛された誰かのために
消えた息子を探す母のために
私は、明日も文を紡ぐだろう。
きっと来週も、来月も、来年も。
未来、私は文を紡いでいるだろう。
もしかしたら空に散った勇者のために
もしかしたら畑を耕す農夫のために
私は文を紡ぐ。
命尽きるその時まで
文がいらなくなるその時まで。
誰かと誰かがつながるときまで
たとえこの世界が終わっても
誰かが求めるなら
私は"ふみ"を紡ぐ