その2:GMも、データで遊ぼう
今回は、GMをやりたくなる話をしたいとおもう。どうしても、コラムの性質上、ハードルを上げるような話が増えるので、早めにね。
私がGMをやる、大きなモチベーションのひとつが「やりたい放題できる」ということだ。ルールやデータに縛られず、好きなキャラクターを作れる、というのは大きな魅力である。
1.支援機から部位をパーツシュートされ、戦い続けるマグネロボ
2.通常攻撃が範囲攻撃で2回攻撃のニンジャ
3.範囲:放射∞のビームを打つ巨神
4.レアメタル弾頭レールガンを持ったミーレスの群れ
5.遠近そろった武装と高機動性と実弾ビーム耐性を兼ね備えたパーフェクトなシャレード
6.ぼくのガーディアンがもつ「おでんの串」は、敵を砕くとき無限の長さにのびるんだ!
恐らく、公式データで、これらがPC向けにサポートされる日は来ないだろう。されてもイヤだ。
しかし、GMにはできるのだ。これほど楽しいことがあるだろうか。
もちろん、「プレイヤーと共に楽しむ」ということを忘れてはならない。とりあえず、6.を出すときはセッショントレーラーに書こう。「その名は、おでん戦士ガンモダイン!」これでよし。
ん? 「世界観と齟齬がでる?」
君には、奈落があるじゃないか。「アビス・リアクター搭載」か「奈落と融合している」と書いておけば、主要組織が使わない理由も、キテレツな機能を持つ理由も万全だ。
あとは、「コスト度外視の試作機(部隊)」と書いておけば、そのシナリオ以後に二度と出てこない理由も立つ。PCたちに負けて量産計画がつぶれたわけだ。当然、思い出したかのようにもう一度出すのも許される。便利。
これはシチュエーションについても同じことが言える。というか、こっちはGMだけの特権だ。
1.飛行すると撃ってくる巨大砲台を、地上から撃破
2.暴走する友人が乗ったオーバーロードを、コロニーを背に説得する
3.降り注ぐ軌道エレベーターの破片を、敵と協力して破壊する
4.クリスマスにリア充爆発
やりたいネタはいくらでも思いつく。あとは、それを「どう攻略させるか」を考えながら戦闘に落とし込むだけだ。
ちなみに、敵やシチュエーションのネタが濃い場合は、他のシナリオは「敵やシチュエーションに至る前振り」くらいの感覚で十分だ。むしろ、設定をつけすぎるとボロがでる。雑にいこう。元ネタがあれば、ストーリーを丸々パクるのもおすすめだ。
ともかく、伝えたいことは、
「プレイヤーを楽しませる意図を忘れなければ、GMは誰より自由だ」
ということである。
ぜひ、あなたのやりたいことをシナリオに詰め込んでくれ。そして、セッションのときには「りょーさん」という人に声をかけるといいぞ。
「りょーさん」の連絡先はこちら。
Twitter:@NktAts
公開サイト:https://nktats.booth.pm/