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魔法使い

(ふー、美味しかった。)


朝食を終えた私が向かったのは御屋敷の裏を進んで行った先にある野原だ。


近いし、それなりに広くて、前世の私はここでよく魔法の修行をしていた。先生を付けずに完全に独学だったから訓練場を使わなかった。よく言えばのびのびと出来て、悪く言えば少し寂しく過ごしていたわね。


「よし、まずは初級魔法から。フレイム!」


手のひらに魔力を集中させる。

ボッ、と顔の大きさくらいの火の玉が浮かぶ。


「ブレイズ!」


手のひらにあった火の玉が一直線に飛んでいく。飛んで行った先にある岩に当たると、岩は粉々に砕け散った。


「まあ、初級は出来ていないとね。うん、この分だと上級も行けそう。」


人間はあらかじめ魔力を持って産まれてくる。成長するにつれ、多少増えたりするが基本は生まれた時の量が全て。難易度に比例して要求される魔力量が増えるため、才能がものを言う世界。中級を扱えるのは多く見積もってもこの国の人口の半分くらい、上級ともなればほんのひと握りでしょうね。そして、上級のさらに上、人類の叡智とされた時間を操る魔法を扱えるのは私だけ。


(前世では隣国で扱える人がいたっていう噂もあったわね。)


深呼吸をする。身体の細胞一つ一つにまで意識を向けて火の玉を放つ。


「エクスプローション!!」


出来るだけ遠くを狙ったはずだが、大きな爆発音と熱風がこちらまで届く。砂煙がおさまったことを確認し、落下地点に向かうと、火の玉が落ちた部分は見事にえぐれていた。


屋敷の方がザワザワと騒がしくなってくる。




(……とりあえず隠れましょう。)

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