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能面男、居候生活へ 20

朝飯を食べ終えた俺は、早速約束を果たす為に診療所へと向かった。そう言えば、昨日はあの後ローザにも会っていない。忙しいんだろうな、全力全開の世話焼きモードだったし。

診療所の前まで来たらアーシャとエリーのコンビが慌てて出てきてぶつかりそうになってしまう。


「おっと?どうした?そんな慌てて」


「ち、ち、遅刻です!!!」


エリーがこんな慌ててるの、初めて見たな。


「ふぁあ…」


アーシャは恐らく…まだ半分寝てるな、こりゃ。


「す、すみません!そういう事なので!アアーシャ!起きてー!」


アーシャの手を引っ張りながら、パタパタ走り去っていく2人…大変だな、仕事してるって。俺も死ぬまではそうだった、寝坊は殆ど無かったが、たまにやらかすと、暫く夢に見て休みの日でも飛び起きてた。最近見ないな、そういえば。

入り口から診療所内へ入ると、待合室特有の老人会が開かれていたりしていた。朝から元気だな、お婆ちゃん達。いや、朝だからか。何時ものように受付の人に声をかけると、


「儀式、してるか確認してからの方がいいですよ」


と、意味不明な事を言われた…儀式?なんだそりゃ…疑問に思って聞き直すと、昨日の回診に回っていた医師が見た光景の事を聞き、スキルの急速成長とは違う頭痛がした…何を女の子4人でやってるんだ、あの子らは。

受付の人に「気を付けます」と言い、また廊下を歩いて何時もの病室の前…緊張するな、朝からウサ吸いしてたらどうしよう、帰るか?とか悩みながらも、緊張のノック…あれ?反応がない…これは儀式の可能性があるな。よし、仕方ない…ヴェーリンク様、彼女達は新たな宗教を立ち上げたようです。


「あ、ケンタロウさん、おはよ」


とか考えてたら扉が開き、ちょっと寝癖のついたルーシーが出てきた。


「あ、おはよう」


良かった、儀式は行われていなかった。ヴェーリンク様、儀式は行われていませんでしたよ、この後人払いの方法考えてないけど。


「あれ?佳菜子ちゃんは?」


「カナコね、今ウサ子ちゃんと一緒に寝てる。実は…昨日皆でお話してたら楽しかったみたいで、興奮して眠れなかったみたい。さっきもお医者さんの回診の時に半分寝てる状態だったから」


「そうか、分かった、ありがとう」


「んでさ、私ももう家に戻る。昨日ここに泊まるって伝えてないから、多分お父さんもお母さんも心配してるから」


「そうだな、それが良い…俺も、少し待合室にいるよ。寝ている所にいられていい気分にはならないだろうから」


ルーシーはニッコリ笑うと、


「やっぱりケンタロウさんは優しいね」


と言うと、そのまま手を振りながら帰っていった。しかし、そうか…この世界で、友達出来たんだな…本当、良かった。何て言うか、やっぱり同年代の友達がいるのは、心強さが桁違いだろう。さて…人払いはもう少し待ってもらおう、寝ている所を起こしたくはない、待合室で待っていようか。


少し待っていると、看護士さんから「起きましたよ」と教えられた。様子を見に行ったら起きていて、皆もそれぞれ帰った事を教えたらしい。今、寝癖を直していた、と言っていたが…そう言われても、寝癖直しにどのくらいかかるものなのか、皆目検討が付かない。なので、取り敢えずもう少しだけ待ってみる事にする。


「真上さん…」


肩を叩かれた感触で、ハッと気付く…寝ていたのか。顔を上げると、まるで我が子のようにウサ子を抱っこした佳菜子ちゃんが心配そうに覗き込んでいた。


「うぉ…ご、ごめん、寝てた…」


「あ、いえいえ、此方こそお待たせしていたみたいで」


首を左右に動かすと、ボキボキ音が鳴った…久しぶりにこんなに音が鳴ったな。座ったまま寝るのは首への負担が凄い。そもそも、態勢として丸まったようになるから体が痛くなる。


「くぉぉお…」


その場で立ち上がると、体を伸ばし、捻る。体の彼方此方から間接がボキボキ鳴る音が聞こえてきた…ああ、三十路が近いんだなぁと認識させられるぜ。


「す、凄い音してますね…お疲れです?」


やはり心配そうな佳菜子ちゃんに、


「座ったまま寝ちゃうと、体がね」とだけ答えておいた。ところで…


「そういえば、体の調子、良さそうだね」


「そうですね、はい!アーシャやエリー、ルーシーさんとお話してたら、何だか元気になりました!」


やっぱり、年の近い友達は大事だな。病は気から、等と言うが…そういう部分は本当なあるんだろうな。恐らく体力はそこまで回復していないんだろうが、精神的な部分では回復したのかもしれない。心が癒やされれば、体にも活力がその内に戻ってくるだろう。その内に、もっと体調も良くなってくるはずだ。

さてと、それじゃあ約束をはたさないといけないな…まずは病室に戻って、看護士達になんと言うかな、と。


「よし、起きた」


「ふふ、おはようございます」


今日は佳菜子ちゃんの顔の血色が良い…友達効果、果てしないな。ニッコリ笑うその笑顔は、此方も笑顔にさせられる…のだろう、俺じゃなければ。


「あの、私…ちょっと中庭に散歩に出ようかな、と思いまして…」


「ああ、体力戻すためにもいいかもね。付き合うよ」


「はい!」


中庭に向かう途中、改めて佳菜子ちゃんの服装を見ると…そういえば、羽織る物が無いな。外は流石に寒いかもしれないな。俺は上着を脱ぐと、佳菜子ちゃんの肩にかけてやる。


「ふぁ…暖かい…って、真上さんは寒くないですか?」


「俺は大丈夫、今着てるフリースの下にヒートテック着てるし。俺の上着、デカ過ぎるかもしれないけど、防寒効果はかなり高いから寒くなくなると思う」


「はい、すごく暖かい…その、真上さんの体温も感じれて…」


「はは、暖かいなら良かった…ああ、まだ加齢臭は大丈夫だと思いたいけど、臭かったらごめんね」


冗談半分でそう言うと、佳菜子ちゃんは「んー?」と言って…やめて、嗅がないで!


「…んー…全然大丈夫ですよ?むしろ、その…不思議な感じで…」


分かったから嗅がないでくれ…何だこの羞恥プレイは。


「そうだ、何時もはそこにウサ子が入ってるけど…多分、佳菜子ちゃんだと前止めてもブカブカになっちゃうかな」


「私、今ガリガリですから」


「ガリガリ…うーん、まぁそれはその内元に戻るさ」


中庭に出ると、外には誰もいなかった。2人でベンチに座る。


「寒くない?」


「はい、真上さんの上着が暖かいし、ウサ子ちゃんいますから」


動くモコモコホッカイロ改めウサ子は、既に佳菜子ちゃんに心を許して安心しきっているのか、スヤスヤである。


「うーん…体重はまだ戻らないけど、殆ど運動してないし、ご飯は美味しいので毎回残してませんから…」


うむうむ、健康に向かって回復しているな。


「その内、まん丸になっちゃうかも…」 


「まん丸…いや、そうなる前に退院になるから、流石に」


「そっかぁ…そうですよねぇ、こんなに色々してもらっちゃうと、堕落してしまいそうです…怖いなぁ」


「まぁ、こんな言い方アレだけど、序盤大変だった2度目のスタートなんだ、多少ゆっくりしても文句は言われないさ」


話しながら頭の中で考える。今はチャンスだと。その直後、また時は止まった。野生の勘なのか、異変にウサ子が気付いて顔を上げて辺りを見回す。


「ん?ウサ子ちゃんどうしたの?…あれ?」


佳菜子ちゃんも気付いたか…そりゃそうだ、目の前で落ちてきた枯れ葉が空中で止まっているんだからな。


「え?あれ?ま、真上さん!?こ、これ何ですか!?」


「大丈夫、害は無いよ…ほら来た」


そうして、目の前が揺らぎ…ヴェーリンク、この世界の統治者、所謂、神様だ。


「ッ!?」


佳菜子ちゃんがビクッとし、ウサ子はまるで威嚇するように佳菜子ちゃんの腕の中から身を乗り出す。


「大丈夫…小さき魔物よ、貴方に害は与えませんよ」


ヴェーリンク様の言葉に、ウサ子は途端に静かになり、また佳菜子ちゃんの腕の中に収まった。


「鈴白 佳菜子…まずは貴方に謝罪をさせていただきます」


ヴェーリンク様は佳菜子ちゃんに頭を下げた。長い髪がサラサラと前に落ちた。


「…正直言うと、許せって言われて、簡単に許せる事じゃないですけど…」


佳菜子ちゃんは、俺の方を見て


「真上さんに助けて貰ったので、忘れます」


と言って、少し微笑んだ。


「…貴方に、私から出来るせめてもの償いは…」


そう言いながら、ヴェーリンク様は掌を佳菜子ちゃんの頭の上に置く。


「わ、わ!?な、何か頭の中に流れ込んで…」


「大丈夫です、気持ちを落ち着けて…」


「…これは…」


「貴方に、もう2度とあんな事が起きないような力を、知恵を、そして貴方と、貴方の周りを守れる力…スキルを…覚え、学び、鍛えなさい」


ヴェーリンク様が手を離すと、佳菜子ちゃんはポカーンとしていた。そして、そんな佳菜子ちゃんはそのままにして、ウサ子の頭にも手を乗せて


「まだ幼く小さな命でありながら、先程佳菜子を守ろうとした勇気を評し、貴方にも…」


と、大盤振る舞いが始まった。ウサ子までもスキル貰えちゃうとか凄いな、何か。


「…これで良いでしょう…貴方は新しい力を得ました。貴方の願った力、念話です」


「………わかる?」


「んぉ?誰だ…頭の中に声が…」


「にんげん」


「はい?」


「にんげん、ここ」


脳内に聞こえる声にも方向というか、発信者の方向が分かるらしい。振り返るとそこには…


「ウサ子…か!?」


あまりの事に大きな声が出てしまった。それに驚いて、佳菜子ちゃんも「ふぇ!?」と、茫然自失状態から帰ってきた。


「にんげん、きこえた、よかった」


鼻スピスピしながら、此方の脳内に話し掛けてくるウサ子。そして、それは佳菜子ちゃんにも聞こえていたらしい。「ウサ子ちゃんが、ウサ子ちゃんが…」と、口をパクパクさせていた。


「にんげん…の、めす…だっこ、ありがと」


「きゃああ!可愛いっ!」


ムギュッと効果音が出そうな程に抱き締める佳菜子ちゃんに、「くるし…」と脳内に批判の声が。慌てて緩める佳菜子ちゃんに対し「びっくり」と伝えてくる。


「ウサ子、俺の名前は真上 健太郎だ」


「ま、まがみ…けんたろう…」


「で、お前を抱っこしてくれてるのが、鈴白 佳菜子、ちゃん」


「す、ずしろ、かなこ…」


「で、そこにいるお前に力をくれたのがヴェーリンク様、神様だ」


「かみさま…」


キョロキョロとした後、「むずかし…」と困ってしまっているようだった。するとヴェーリンク様は改めてウサ子の頭を優しく撫でると


「慌てないで。ゆっくり、ゆっくりと覚えていきなさい…少しずつ、成長し覚えていきます」


と、語りかけた。ウサ子は少しくすぐったそうにしていたが


「かみさま、わかった」


と、答えていた。そうして俺の方を向くと


「おれい、したかった…うさこ、ひとりだったから、あし、けが…なおしてくれて、ありがと」


と、まだ覚えたての念話で途切れ途切れ、ゆっくりではあるがしっかりと伝えてくる。


「いいんだ、気にするな」


そうして頭を撫でてやる。


「へんなのに…つかまったときも…ありがと」


「ああ…ゴブリンか。あれは俺も悪かった、お前をほったらかしにしてたからな」


「あと…あと…おふろ、すき!」


「…そ、そうか、また今度入れてやるからな、ローザとかが」


「ろーざ…」


「ほら、あのエルフのお婆ちゃん。お前を毎日お風呂にいれてくれてた」


「ろーざ!あらってくれる、えるふ」


そういう覚え方なのか…あと、佳菜子ちゃんが抱っこしたまま、ウサ子が何か念話で話す度に「はわはわ」して可愛さに悶えてる。ウサ教ことウサ子を愛でる教の連中…ローザを筆頭に、アーシャやエリー、ルーシーなんかが聞いたらどうなるか…鼻血吹いて卒倒するんじゃなかろうか。


「けんたろ」


「ん?ああ、俺の名前、覚えたのか」


「おぼえた、けんたろ」


「そうか、お前は頭が良いな」


そうして今度は自分を抱き抱えている佳菜子ちゃんを見ると


「かなこ」


「ん?」


「おなかのとこですうの、くすぐったい、あまりしないで」


あー、ウサ吸いやっぱりイヤだったんだな…何かムスッとした顔してたしな。佳菜子ちゃんは…あれ?顔真っ赤にして顔抑えてるけど…まさか無意識でやってたのか?あれ


「ご、ごめんね…本当、つい…」


「たまになら、いい…ほんと、たまに」


譲歩案まで出せるとは、頭の良いウサギだ。


「魔物だから、というのもあるのかもしれませんが、念話というのは言わば魔力を使ったテレパシーのような物。元々魔力を浴びて進化した魔物であるホーンドラビットの、しかもまだ幼い子ですから、吸収する速さも覚えも良いのかもしれませんね」


ヴェーリンク様はそう言い終わると同時に体が透けていく。そろそろ時間が限界なのだろうか。佳菜子ちゃんも驚いて心配そうな顔をしている。


「最後に…佳菜子、今回の事は本当に申し訳ありませんでした。怖かったでしょうし、辛かったでしょう…ですが、この世界を、この世界の生き物達全てを嫌いにならないであげてください。そして、願わくば…この世界で貴方の人生の新たな続きが幸せでありますように」


そう言い残して、ヴェーリンク様の体は煙のようにすうっと消えていった。その全て…気配までもが完全に消え去ると、佳菜子ちゃんの視線の先の落ち葉が落下し始め、吹き始めた風に揺られ、地面に落ちた。


「き、消えちゃいました、ね…」


「ヴェーリンク様はこの世界に干渉する事が難しいんだってさ。だから、短期間…しかも、この世界の人達の前には現れる事が出来ないから、誰もいないタイミングで、周囲の時間を止めてから、短い時間だけ顕現…っていうのかな?するんだって」


まるで今起きていた事が夢だったかのような感覚は、未だに慣れない。ましてや始めての佳菜子ちゃんは余計だろう。そんな俺達を現実に引き戻したのは


「かみさま、ばいばい」


というウサ子の一言?だった。


「ウサ子、念話のスキルだけ貰ったのか?」


「…つのが、のびるし、かたくなるから、たたかえる」


「なるほど、そういうスキルもあるんだな…でも、まだそんなに戦う事は考えなくてもいいぞ、お前は子供なんだから」


「けんたろ、まもってくれる?」


「ああ、俺も…まだ弱っちぃ俺がダメでも、恐ろしく強いゼノやローザもいる。エリーやアーシャ、ルーシーに…沢山お前を守ってくれるさ」


「わかった、でも、うさもまもりたい」


「いつかその時が来たら頼むよ…で、佳菜子ちゃんはどんなスキルを?」


「え?えーっと…わ!何か頭の中に…えっと、何か分からないですけど…魔力の欠片、だそうです」


「魔力の…欠片?良く分からないけれど、後でローザかアーシャ、エリー辺りに聞いたら分かるかもね」


「そうですね、後で…会えたら聞いてみます」


中庭には、まだ人影は無い。ただ、もう人払いをする必要性は今は無くなった。


「中、戻ろうか」


「そうですね」


短い会話の後、俺と佳菜子ちゃん、そして抱き抱えられたウサ子は、院内へと戻る事にした。割と俺が寒さに負け始めたいるが、それは言わないでおく…上着貸してるのに、ダサいじゃないか。


「あ、あの、真上さん」


「ん?」


「また、ベンチでお話しましょうね?」


「ああ、いつでも」


院内に戻ると、暖かさにホッとする。看護士さんに「あんまり外にいると、風邪引きますよ?まだ万全ではないんですから」と注意されてしまった。2人で謝って、そそくさと病室へと戻る事にした。


「あら、おかえりなさい」


神出鬼没、そしていま最も必要そうな知識の持ち主、ローザが病室の椅子に座っていた。


「あ、ローザお婆ちゃん、おはよう」


「来てたんだね、待った?」


ローザは読んでいた本?資料?のような物を閉じると、「大丈夫よ、さっき来たばかりだから」と微笑んだ。


「おふろのろーざ」


と、聞こえてきた念話にローザは一瞬ピクッと肩を震わせて反応した。


「おふろの、て…」


「誰の念話かしら?拙いし、聞いた事の無い感じがしたけれど…」


「あはは…えっと、説明すると長くなっちゃうので…この子です」


佳菜子ちゃんが抱っこしていたウサ子をベッドに下ろすと、「ふかふか」と言って丸くなってしまった。一方でローザはというと…固まっていた。そりゃそうだ。


「ローザ?大丈夫?」


「…驚いた。ホーンドラビットの、しかも子供が念話を使えたなんて」


「まぁ、何というか…ちょっと前に佳菜子ちゃんの事でヴェーリンク様が来てたんだよ。その時に、ウサ子が気配に警戒して佳菜子ちゃんを守ろうとした事に感動したらしくて、特別にスキルをね」


「…驚き過ぎて、もう何て言っていいか分からないわ。ヴェーリンク様が顕現していて?ウサ子ちゃんがスキル貰った?」


ローザが自分の眉間を抑えて考え込んでしまう。


「ケンタロウ、貴方…さらっと言ってるけどね、この世界においてとんでもない事が起きたのよ?」


「まぁ…そうか。でもさ、俺も起きた事を説明しただけだしなぁ」


そこで、結局1から説明することにした。佳菜子ちゃんがこの世界で最初酷い目に合った事への謝罪と、そのお詫びにスキルを授けに来て、その時にウサ子にも先の理由でスキルを授けた事。そしてこの話は俺は知っていて、頼まれていた事を、細かく。


「そう…説明されても、やっぱり私には理解の範疇を超えてしまっているわ」


「けんたろ、ろーざおこってる?うさが、かみさまにもらったから?」


「違うよ、ちょっとその…珍しい事が起きたから驚いているだけ」


「そうだよウサ子ちゃん、ウサ子ちゃんは何も悪くないよ」


ベッドに戻った佳菜子ちゃんがウサ子を撫でてやると、「そうなんだ」と言い、またウサ子は丸くなった。因みに、ベッドに戻る時に上着は返して貰った。


「そう、そうね、驚いているだけよ。ホーンドラビットが念話を使えるなんて、長い事生きてきて初めてだったから」


ローザもウサ子ちゃんを撫でてやる、気持ち良さそうだ。因みにそのウサギ、角が伸びたりも出来るようになったらしいけど、それはまた後でいいか。これ以上ローザをパニック状態にしても仕方ないし。

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