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能面男、居候生活へ 15

「終わった…」


全ての金属類を細かく鑑定し終えたルーシーは、一足先にダウンしていた。魔力と集中力の使いすぎで、最後の数個を鑑定し終えた瞬間に気絶するように倒れ、眠りに落ちた。そんな彼女をエリーに案内されながら仮眠室に運び、寝かせる。


「良かったです、今日は空きがあって」


あの、エリーさん?簡素なこのベッド、20はありますけど?


「ここにどれだけ研究員がいると思ってるんです?倍あっても足りませんよ?」


「いや、帰って寝れば?」


ほぼほぼ被せるかのような速度でついツッコミを入れてしまった。エリーはエリーで「成る程、確かにそうですよね…」と、真理にたどり着いたかの如く納得している。君ら、ワーカホリックとかいうレベルじゃなくなってない?

そもそも、ずっと立ち会ってたのに疲れてないのか?という疑問にも


「金属の変質の鑑定の仕方に興味が湧いてしまって」


との答え。やっぱりちょっとワーカホリックじゃないか。帰って寝ろ、マジで。体と心の為にも、割と本気で。で、エリーや他の研究員に健康診断受けさせたら大変な事になりそうだ。


「しかし、男もいるのか、この仮眠室」


「ああ、性別に関しても平気です。それこそ限界でここに来てるんで、男だとか女だとか無く、全員即座に意識を失い…もとい、寝てしまうので」


「…意識を失いって言いかけたよな?」


「因みに、翌日も研究を朝からやるので、本気で男も女も無く活動してます。それに、お互い何日もお風呂にも入ってない相手を、限界まで眠い時に襲う位なら睡眠を取りますよ…あ!因みに私はちゃんと入ってますからね?毎日」


聞いてないし、どうなってんだよ、この研究所とやらは。納期1週間前に全直し食らったプログラマー達かと。うちにもいたなぁ…係長の凡ミスで客から受注してた物が1ヶ月かかってた物が5日前に全直しになって、あまりの事に係長なぐり付けた後で2徹→3時間仮眠→2徹して直した後で退職届を課長の顔面に投げ付けて辞めて入院した奴。


「回復魔法も回復薬もありますから」


もうやだ異世界。どうしてこうなっちまったんだ、異世界。


「まぁいい…取り敢えず、俺も宿に帰るよ…」


「私も、ルーシーは心配ですが…受付さんに頼んで結界張ってもらいます」


「そうしてくれ…」


俺ももうヘトヘトだ。そろそろ思考を放棄しつつある。受付嬢に「道は分かりますか?」と聞かれたので問題ない、と答えて研究所を後にした。夜道は暗いし冷える、松明でも作って使うべきだったかな、と思うが、そもそも材料すらあるか怪しい。何せ魔法研究所、灯り位どうとでもしてしまっていただろう。


「あっ」


そういえば思い出した…慌てて来た道を戻って魔法研究所に入る。


「あら?忘れ物ですか?」


受付さんの言葉に頷くと、俺は


「ホーンドラビットの子供、預かって貰ってましたよね?」


「ああ、ウサ子ちゃん?今はアーシャちゃんが自分のお家に連れて帰って面倒見てますよ」


「あ、そうなんですか…此方で検査がてら預かって貰ってる、と聞いたので」


「はい、検査は健康そのものでした。少し成長が遅い位なもので、まるで言葉が分かるかのような反応も見せて…」


そうして受付さんは溜めてから


「もうめちゃくちゃ可愛いですよね…私が面倒見れたら良かったんですが、何せ私もここを閉めるまで動けないので」


「あー…成る程、兎に角、アーシャは明日も来るだろうし、その時に聞きます」


「はい、分かりました。では…夜道はどんどん暗くなりますのでお気を付けて」


見送ってくれる受付さんに会釈し、それから外に出て思う。


「また松明あるか聞くの忘れた」


魔法研究所を出て、また城内を通る。既に殆ど人が動く気配も無い静かな城内で見回りの兵士は職務を全うしていた。


「お帰りですか?」


「はい、一度宿に帰ります」


「分かりました、お気を付けて…あぁ、入り口に松明がいくつかありますので、是非お使いください」


「いいんですか?」


「ええ、勿論。暇な時に暇な兵士が作って補充してるので。門を出たら篝火がありますので、そこで火を点けていかれると良いかと」


何から何まで、至れり尽くせりだな。恐らく、松明が無い人が多かったり、そもそも松明の必要な時間までかかる予定がなかったり…理由は様々だろうが、使う人は多いのだろう。俺は見回りの兵士さんにお礼を言うと、入り口にで松明を1本貰う。更に門を出た所にある篝火で火を点け…成る程、こうやって松明って作ると良いのか、勉強になるな。そのまま、宿屋までの道程で暗さに悩まされる事無く帰り着いた。

宿屋の入り口で、更なる発見をする。ずっと気になってはいたのだが、入り口に撒くでも無いのに砂を入れた壺が置かれているのだ。帰ってきた時に気付いたが、これは夜に松明を使ってきた人が、ここで消して再利用するなり処分するなりするようだ。実際に1本刺さっていたので気付いたのだが。

そこに、松明を突き刺して火を消す。これ、恐らくだが使える部分はそのまま薪にして厨房とか1階の食堂の暖炉とかで使われるんだろうなぁ…考えたもんだ。

宿屋に入ると、賑わう食堂をすり抜けて店主の所に向かう。


「誰か帰って来ました?」


「そういえば、まだ誰も帰ってきてないな」


ん?ゼノはまだか…難航してるのかな?と思えるが、ローザまでか。


 「アンタ、ゼノの旦那ん所に引き取られた戦士だろ?」


考えていたら、カウンターに座る男に声をかけられた…戦士、ではないんだが…


「そうです」


否定しても面倒臭い気がしたので、そのまま通す。


「だよなぁ!あのルードをブッ倒しちまうんだから!」


「あはは…たまたまですよ、たまたま」


「まぁそんなに謙遜すんなって!ところで、ゼノの旦那だがよ、工房地区の連中と連れ立って宴会してたぜ」


「あ、そうなんですか…教えてくれてありがとうございます」


「いいって事よ!こちとら、ルードがいなくなったおかげで、タチ悪い奴らがギルドに来なくて助かってんだから!」


カウンター席に座る男は豪快に笑う。まぁ、お酒は入っているんだろうが、実に良い酔い方では無いだろうか。


「ギルド…冒険者の方ですか?」


「ん?いやいや、俺は小心者だからな、そんな怖い事出来ねーって!俺はさ、ギルドで魔物の素材とかの鑑定して買い取りしたり、解体やったりしてるんだわ」


「へー…仕事、やりやすくなったみたいで良かったです」


「おう!ありがとうな!何か魔物の素材とか手に入れたらギルドに持ってきな!ちょっと位は色つけてやるぜ!」


「ありがとうございます…それじゃ、俺は部屋に戻りますんで」

 

会釈をして、2階に上がる。今、この宿には俺達しか宿泊していないらしい。宿屋の主人曰く「うちはどっちかと言うと、宿屋というよりは大衆食堂のようなもんだから」との事。だが、ベッドはフカフカだし、清潔だし、簡素な作りの部屋だがしっかりと掃除されているし…ちゃんとしている、という表現は井坂上から目線のようにも思えるが、一番分かりやすい表現をするならば「ちゃんとしている」だ。

自分とゼノで借りている部屋に戻り、ベッドに倒れ込んで考える。それは井戸のポンプ計画、それは同じ召還者の佳菜子ちゃんの今後、それは…自分のこれから。

この世界は思った数倍、優しい人々で溢れているし、豊かな自然で溢れている。けれど、それでも厄介な存在はいるし、時に自然は牙を剥くだろう。そんな中で、自分がどう生きるかを考えるが、答えは出ない。せめて、ゼノやローザの顔に泥は塗らないようにしたい。

疲れているのだろうな、と思う。何せ、昼もロクに食ってないし、夜も食べていないのに、ただ眠い。重い瞼と柔らかな布団の誘惑には勝てそうに無い。


「ケンタロウ、いるかしら?」


「いるよ、どうぞ」


誘惑に打ち勝つ、居候先の奥様の声。ローザ、帰ってきたんだな。扉を開けて入ってきたローザは、機嫌が良い。


「とうだった?使えそう?」


ローザ問いは簡潔だった。


「そうだね…8割方は変質して、ミスリルに近い性質だった。恐らく、耐水性も大丈夫ってルーシーは言っていた。分量は…実際作って見てからな部分はあるけど、そこは鍛冶士の腕次第だってさ。ゼノやお弟子さんの…ジェイクさんだったかな?程の腕があれば、試作してみれば問題なんかもすぐ分かって解決するし、恐らくすぐに製品化出来るだろうって」


「それは…その、ルーシーって子が?」


「そう…あぁ、ローザも知らなかったんだ、ルーシーってのはジェイクさんの娘さんだってさ」


「まぁ!ジェイク君、結婚して娘さんまでいるのね!驚いた!」


「ゼノも驚いたみたい」


「本当に…手紙くらいくれてもいいのに…お祝いしたかったわ」


ローザは心底残念そうにボヤいた。頬に手を当てて、溜め息までついてる。


「で?ローザは何だか機嫌が良さそうだったけど、どうしたの?」


いくら他人に興味は無くとも、どういう感情かは感じ取れる…いや、逆に感じ取れなかったら、俺をたらい回しにした親戚共の機嫌を損ねまくっていたかもしれない。嫌な身に付き方だな、このスキルは。


「ねぇケンタロウ」


「ん?」


「妹が出来たわよ」


「…はぁ?」


おいおい、まさか御懐妊だとでも仰る?突然藪らかスティックに何だっての。つーか、俺は息子ってのはもう決まってんのね?いや、たらい回しにしてきた親戚共よりは余程親なら良かったな、とは思ってはいるけどね。で、妹が出来たってのは何事?


「正確には、歳下の身元引き受けた子が増えるわ」


「いや、妹云々を正確に訳して、どうしてそうなるの…」


ああ、やっぱり天才の感覚は凡才には分からん…不思議そうに悩むな、天才魔法使いのエルフのお婆ちゃん。


「あー、と…つまり、佳菜子ちゃんを俺と同じように身元を引き受けた、と」


「そうなるわね、申請は明日に出すけど」


あー…予想通りだったな…


「それじゃ、俺はまた何処かで暮らすよ」


「は?別に出ていかなくていいわよ?」


「いや、大変だろうし」


「貴方達をあと10人養ったって余裕よ?何ならそこにお手伝いさん付けても全然暮らしていけるけど?」


チートだ!チーターがいるぞ!いや、どんだけ金持ちなんだよ…本気かよ…


「大体、余生送っても余る位、当時の私は城仕えと魔法研究所の2つ分の高給取りだった上に使い道がご飯位、しかも忙しすぎて1日1食とかだし、ゼノはゼノで国や冒険者ギルドからの依頼で毎日殆ど寝る暇無い位働いてたし、その上食事なんかは城の食事会だったり、冒険者からの奢りだったり、武具作りを辞める前から近隣の人達からお裾分けだったりがあって、食費すらまともにかかってなくて、材料費とかも殆ど国の予算で賄えちゃってたのよ」


あー、金に執着しない高給取りで、使い道もまるで無ければ…貯まる一方だわな。しかもそれを恐らく何十年じゃ効かないレベルでやってたんだろうし。


「つまり、金の心配はするな、と?」


「というより、使いきる方法を教えて欲しいわ、無駄使い以外で」


「無駄使いしないなら、それは恐らく無理なんじゃない?」


「そうね、例えば…全く興味無いけど貴族みたいな事したら無くなるかもしれないわね。例えば…宝石や高い装飾品を買い漁るとか」


でも興味無いんじゃ仕方ない。あり得ない話だし、ゼノの作る物が既に芸術品レベルなので、わざわざ装飾品やら調度品やらを買う必要もない。


「だから、貴方達に使おうかしら、と思っているわ」


「俺はもう充分だから、佳菜子ちゃんに服でも買ってあげたら?恐らく、今あるのしか無いだろうし」


「そうね、私の昔の服じゃあね…ドレスも一応あるけど、趣味が違うとね」


ドレスもあるんだ…流石、元お城仕え。


「因みに、何故だか貰った宝石類の大半は、結婚を機に魔法の実験に使ったわ」


もうね、価値観違うとこうなるんだよ。送った連中、憐れなり。ゼノへの愛と研究への想いにまるで歯が立たなかったな。


「それでね、カナコの部屋なんだけど」


「俺は今の場所で充分過ぎる程だよ、雨風凌げるし。家に空き部屋なんかは?」


「あるにはあるんだけどね、もう物置みたいになってるのよ」


「じゃああれだ、俺はテントで、そこに荷物を入れておけばいいと思うよ」


俺の提案に、ローザは悩んでいた。良いアイディアだと思うけどなぁ、本当は出ていって自分で拠点作りでもしようと思っていた位だし。


「いえ、いっそいらない物は処分するわ。貴方に不自由な思いをさせてカナコを引き取るのは、何か違うもの」


「うーん、別にまだ置いて貰えるなら全然テントでもいいんだけどなぁ…」


「ダメよ。私からすれば、貴方もカナコも同じ、わざわざ片方に苦労をかけさせる気はないわ」


うーん…そういう扱いを殆どされた記憶がないから、どうも分からん。男の俺よりまだ若い女の子の佳菜子ちゃんをちゃんとした部屋に入れてやるのは当たり前な気もするけどなぁ…。


「どちらにせよ、カナコはまだ栄養不足なのもあるし、体力も回復していないからまだ入院してるわ。その間に、全て片付けてしまおうかと思っているわ」


ローザはやる気だ。恐らく、「やる」と決めたら絶対やるタイプなんだな。そこに妥協点を見出ださない上にやってのける、所謂天才というあれだ。


「で、その物置には何が入ってる?」


「恐らく、昔使ってた道具類だと思うけど…ゼノの冒険者時代の道具とか、そんなのもありそうねぇ…あと、古い服なんかもあるわね」


「例えば、売れたりしない?」


「どうかしら?売れるなら売ってもいいとは思うけど…」


「兎に角、ゼノも戻ってきたら改めて話し合おうよ。ゼノの物を勝手に処分も出来ないし、俺は本当に暫くテントでも構わないから」


「そうね…分かったわ。ただ、貴方にテント暮らしを頼むのは、本当に最後の手段だから」


そう言い残し、ローザは自室へと戻っていった。

しかし、ゼノの冒険者時代の、ねぇ…恐らく、もう使えない物やもっと良い物なんかもあるのかもしれない。ゼノの思い出もあるだろうから、これは2人に決めてもらうしかない。服なんかもだが、再利用の道を探しはしたいが…俺には裁縫技術なんか無いし、そもそも何があるのか分からない。

いっそ、もう1つ小屋を建てるのも有りだと思うが、それこそゼノとローザの家の事だ、俺には口出しのしようがない。


「つまり、俺には何にも出来る事は無い訳だ。なら2人が決めて、それに従おう」


結論が出たのでベッドに横になると、一気に睡魔が襲ってきた。このベッド、睡眠魔法でもかかってるんじゃないか?と思うほどに良く眠れる。意識が無くなって、気が付いたらもう朝だったりする。


「…俺、そんだけ疲れてんのかねぇ…ま、若くは無いしなぁ…くぁあ…」


ボヤキと共に出た欠伸が、俺の今日の最後の意識のある時だった。




目が覚めたら、そこは慣れ親しんだ宿屋のベッドで、見慣れた天井。身体を起こし、ベッドから降りて靴を履き、軽くストレッチ。うわー、バッキバキ鳴ってるよ、関節。そして、筋肉痛。腕と背中と腰が痛ぇ…これ、治癒魔法で治るんだろうか?まぁ頼む程でも無いけど。

部屋を見回すと、いつ帰ってきていたのか、ゼノがぐうぐうと寝ていた。そっとしておこう、部屋を出て1階に降りると、朝食を食べ来る人達で賑わっていた…やっぱり、ここは食堂としての方が売れてそうだ。


「おはようございます」


今日は主人ではなく、その奥さんがカウンターにいた。


「あらおはよう、良く寝れた?」


「そりゃもう、ベッドに横になったら一瞬で朝でしたよ」


「それは良かったわ、朝御飯の用意をするわね」


ありがとう、とお礼を言って、カウンター席に座る。質素だが、しっかりしているこの椅子に座ってもう何日目だろう。妙にしっくりくる座り心地で、好きな椅子だ。


「今日は簡単だけど、トーストにサラダにスープよ」


そうして並べられたメニューは、全てが輝いて見える程に美味そうで。ローザのご飯もそうだが、この世界に来て誰かの作ってくれたご飯は全て美味い。


「おっ、昨日はどうも」


サラダをモシャモシャ食っていたら、声をかけられた。昨日、このカウンター席にいたギルドの職員のおじさんだ。


「ああ、どうも…朝飯ですか?」


「そうそう、ここの飯はいつ食っても美味いんだよ!」


ニコニコしながら言うおじさんに、「俺もそう思います」と返す。これはお世辞でも相槌でもなく、本心で。


「これから仕事ですか?」


「そうだね、鑑定とか解体の仕事が入ってなけりゃ、ギルド職員の手伝いでもして…だね。そっちは?」


「食べ終わったら魔法研究所に行って、預けてたホーンドラビットの子供を引き取って、それから御見舞い、ですかねぇ…」


「そっちも忙しそうだな」


ワハハとおじさんが笑う。この世界の人は、本当に1部のクズを除いて、良い人が多いと思う…と、そこでふと思い付く。


「そういえば、鑑定とかって魔物の素材が主だってのものなんですか?」


「んー?基本的にはね。ただ、ダンジョン内の高価そうな物や、冒険者から売りたいと言われた物…例えば、武器や防具を新調したから下取りして欲しい、なんてのもあるね。ただ、専門の店の方が高い鑑定する事もある」


「下取りしたらどうするんですか?」


「そうだなぁ…例えば、新人の冒険者の奴に安値で出してやったり、オークションなんかに出したり、専門の所に再度売りに出したり、かな。冒険者は割と根無し草で信用されにくいし騙されて安く買い叩かれるケースもあるから、うちを介する事が多いね。此方の買値より高く売れたら、そこから少し追加で返金してやり、手間賃は貰う…みたいな感じかな」


なるほど…色んな所を旅する冒険者は、定住しない分、街のそういう店からの信用が薄いのか。有名になれば違うんだろうが、大半はギルドに仲介してもらうようにして品物を売る、という訳か…冒険者も大変だな。


「勿論、出来る限り高く買ってやりたいが…そうもいかん場合もあるし、最近では…ほら、今からアンタのいく魔法研究所が金属なら引き取りしてくれたりするからね、壊れた武具なんかはさ」


「ああ、そこから流れてきてたのか…なるほどなぁ」


折れた武器や防具なんかが修理に出されずに、かつ大量にあったのはギルドからの引き取りだったんだな。


「鍛冶屋に素材として卸したりもするが、安物だと余ってる事が多くてね。それに、冒険者だから…ほら、遺品になったりして、その場合は呪われていないか、誰の物で身内はいないか…とか、色々調べたりしてると時間もかかっちまうから、ある程度向こうさんが困らないように卸すが…やっぱり余るんだよ」

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