表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

テーマ詩集:炎

廃炉

作者: 歌川 詩季

 やっぱり、炎属性を描くのは苦手です。

 くたびれちまった情熱の墓標

 ひんまがった煙突から ()き込むように煙を吐く

 燃えかすたちの生まれ故郷

 膝(たけ)にまで灰を積もらせる


 無念は踏み越えられぬ砂丘(さきゅう)

 (こぶ)のない駱駝(らくだ)をひいて

 伏して(たお)るるも (みち)(なか)ばに至らず


 かつて 身に宿していた火の龍が

 鱗を()がし その(ただ)れた肌を(さら)すんだ

 足掻けるうちは 足掻けばいいが

 滅びるときは 滅べばいい


 やがて うち捨てられて廃炉に



 こときれちまった情熱の遺骸

 ねじまがった火かき棒が まさぐるように手をのばせど

 消し炭たちのいない未来

 跡形もなく塔は焼け落ちる


 無残に蹂躙(ふみにじ)られた花片(はなびら)

 (はね)のない(はえ)がたかって

 秘して黙すれば 泣き言さえ響かず


 かつて 天に舞っていた鳳凰が

 (よみがえ)りをやめ 眠りについた日に悟るんだ

 居座るうちは 居座りゃいいが

 去るべきときは 去るしかない


 誰も (のが)れられない末路に

 スキル・ポイント振って、適性あげなきゃ!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ