ホームレス
アキラ
「焼き芋は、免疫力を高めて、元気になりますよ~~~!」
観光客「それ、ほんと?」
「ほんとうですよ。補助的な完全食品と言われています」
「じゃあ、一つください」
「ありがとうございま~~す」
「ワクチンを打ってから、どうも調子が悪くって・・」
「それは、ワクチン後遺症ですね」
「副反応じゃなくって、後遺症?」
「はい、3か月後とかに出てくるやつです」
「そんなのがあるんだ?」
「アラシールドや松葉茶を飲むと、いいらしいよ」
「アラシールド?」
「役場の売店に売ってる」
「薬ですか?お値段は?」
「アミノ酸のサプリ、30日分千円」
「その役場は、どこに?」
「警察署の隣、この道を真っすぐ」
「どうもあいがとうございます。早速行ってみます」
去って行った。
観光客らしくない男が、やって来た。
「おっ、焼き芋か!」
アキラ「いらっしゃい」
「大きいのを、一つくれ!」
焼き芋を手渡すと、男は代金を払った。
「おじさん、観光客っぽくないけど、ここの町の人?」
「違うよ。ホームレス」
「ホームレスなの?」
「橋本から来たホームレス」
「どうして、高野山に?」
「シェルターを追い出されたんだよ」
「どうして?」
「ワクチン打ってない奴は、駄目だって」
「へ~~え、そうなんだ!」
「まったく、ひどいよなあ~~」
「ワィチン、打たなかったんだ?」
「あんあなもの、絶対に打たないよ。友達が打って二日後に死んだからね」
「で、ここに来たんだ?」
「そう。高野山は、お寺が多いから、なんとかなるんじゃないかなあ、と思って」
「それはどうかなあ~~?」
「高野山には、シェルターはないの?」
「さあ、どうかなあ?」
「ここには無いのか・・」
「兄貴、シェルターって知ってる?」
「シェルター?」
「ありますよ。ホームレスのシェルター」
忍者隊の風間だった。
「廃校になった、小学校の分校がシェルターになってます」
「そこは、誰でも入れるんですか?」
「入れますよ。一日だけなら、誰でも」
「一日だけですか?」
「長期間でしたら、簡単な農作業や町の清掃をしていただければ、食料や生活必需品や薬なども配給されますよ」
「それはありがたい!何でもします。ぜひそこへ」
「じゃあ、わたしについてきてください」
「はい!」
風間と、ホームレスの男は去って行った。
アキラ「さすが、高野山だなあ~~」
アニーがやって来た。
「いやあ、アニー!」
「こんいちわ!」
「ちょうど良かった。聞きたいことがあるんだけど」
「何ですか?」
「高野山に、ホームレスのシェルターってあるの?」
「ありますよ」
「どこにあるの?」
「高野山小学校・高根分校がシェルターになっています」
「あそこか、なあんだ」
「行ったことあるんですか?」
「近くに芋畑があるんだ」
「そうなんですか」
「今、ホームレスの人、何人いるの?」
「11人います」
「じゃあ、これで12人だ」
「誰かホームレスの人が?」
「今、風間さんが、シェルターに連れて行った」
「そうだったんですか」
「これからは寒くなるので、ホームレスも大変だ」
「そうですねえ」
「ストーブとかはあるの?」
「ありますよ。古い石炭のストーブが」
「じゃあ、大丈夫だね」
「はい」
「今、ホームレスが増えてるらしいね」
「ワクチンを打って、体が動かなくなって、働けなくなった人も増えています」
「アラシールド飲んでも、駄目なの?」
「それが、手遅れになると、飲んでも駄目みたいなんですよ」
「それは困ったねえ~~」




