六角オセロ
雨は止んでいた。
「まだ3時だわ、5時まで、ここにいてもいい?」
「いいよ」
「なんだか、少し寒くなって来たわ」
よう子は、パンティを履き下着を身に着けた。
彼も、パンツを履いて半袖のシャツを着た。
「何しようか?」
「そうだなあ・・?」
「ダンスでもする?」
「ダンスねえ・・、暇なときは、いつも何やってるの?」
「公園でエクササイズやってるか、自分の部屋で裸になって踊ってるわ」
「裸で?」
「裸になると、細胞のミトコンドリアが若返るの」
「へ~~え、そうなんだ」
「じゃあ、フラダンスも裸でやってたの?」
「そうよ」
「それは見たかったなあ~~」
「今度、見せてあげるわ」
「今、見たいなあ~~」
玄関のチャイムが鳴った。
『宅急便でえす!』
「あら、多急便屋さんだわ」
ショーケンは急いで出て行った。すぐに戻って来た。
「なあに、それ?」
「ネットで注文した、六角オセロ」
「六角オセロ?」
ショーケンは、開けて見せた。
「これだよ、六角形の枡のオセロゲーム」
「わああ、初めて見たわ」
「儀式ばかりじゃあ、飽きると思ってね」
「そうですねえ」
「やってみる?」
「面白そうだから、やってみるわ」
二人は、脱いだ物の下を履き、上を着ると、リビングルームに行った。
「ルールは、普通のオセロゲームと同じなのね?」
「まったく同じ」
「これって3方向なのねえ」
「何が?」
「挟む方向が」
「あっ、そうだね~~」
「普通のオセロは4方向でしょう。縦横、斜め2つ」
「そうだねえ、なるほど・・」
「3方向だから、見た目よりも簡単なんじゃない?」
「そういうことだねえ~~」
「これ、認知症の予防や改善にも良さそうだわ」
「いいと思うよ。ルールも簡単だし」
「両親にも買ってあげるわ、どこで売ってたの?」
「メルカリ、3千円だったかな」
「帰ったら、ネットで注文してみるわ」
「ネットでも、無料でゲームできるんだよ」
「ほんとう、じゃあ今度やってみるわ」
「ドラゴンリバーシという、三人バージョンもあるよ」
「ドラゴンリバーシ!幻魔教団の名前と同じだわ」
「そうだね~~」
「何か関係あるのかしら?」
「さああ~~あ?」
「今度、毬藻さんに訊いてみるわ」
「そうだねえ」




