アルバイト
翌日は、朝から雨だった。
「兄貴、雨だよ。どうする?」
「天気予報でも、雨になってたよ」
「じゃあ、俺、バイトにでも行って来るよ」
「バイト、?」
「傘差しのバイト」
「そんなのあんの?」
「傘を差して、目の不自由な人の先導するバイト」
「へええ、はじめて訊いたよ。どこでやってるの?」
「高野町役場」
「そんなことやってるんだ、さすが高野山だなあ」
「でも、同じ高野町の住人で、登録してないと駄目なんだよ」
「そうだろうなあ」
「じゃあ、行って来るよ」
「いつ帰ってくる?」
「分からないよ」
アキラは出掛けて行った。
雨は強くなっていた。
「おはようございま~~す!」と言って、よう子がやって来た。
「よう子、おはよう」
「あれ、アキラさんは?」
「バイトに行った」
「バイト?何のバイトですか?」
「目の不自由な人の先導をするんだって」
「そんな仕事があるんだ?どこでやってるんですか?」
「高野町役場で」
「そういえば、雨の日に、そういう人を見たことあるわ」
「今日は一日中、雨みたいだから、休業」
「これじゃあ、無理ですよね」
「コーヒーでも淹れようか?」
「じゃあ飲むわ」
コーヒーを淹れ、テーブルの上に置いた。
「どうもありがとう」
「飲んだら、どうする?帰る?」
「そうですねえ~~、夜はアキラさん居るんでしょう?」
「分からないけど、雨が降ってれば、居るんじゃないかなあ」
「昨夜は、よく眠れなかったわ。悪魔が気になって」
「そうなんだ・・」
「魔除けの、赤いパンティ履いて寝たわ」
「赤いパンティ?」
「今も履いてるわ。見たい?」
「うん」
ジーンズを下して、それを見せた。
「真っ赤だねえ~~。何時ごろまで眠れなかったの?」
「2時ごろまで」
「4時間以上寝たんだったら、大丈夫だよ」
「そうなんだ?」
「って、武田先生が、ネットで言ってた」
「横になって、目を閉じてるだけでも、半分寝てる、とも言ってた」
「へええ、そうなんだ」
「武田邦夫先生ね、わたしもときどき見るわ」
「面白いことを言う先生だよね。煙草は身体に悪くない、とか、地球は温暖化していない、とか」
「そうですねえ~~」
「最近、テレビには出なくなったよね」
「ワクチンの危険性を言ってるからだわ。ワクチン危険と言ってる医者や学者は、テレビ局が出さないんですって」
「それは不公平だなあ~~」
「ワクチン会社から、お金で動かされているみたい」
「だから、ワクチン打て打ての番組が多いんだ」
「日本じゃあ、新型ウイルスの死者数は少ないのに、ウイルス危険、ウイルルス危険!って、やたらと煽ってるわ」
「そうだよな~~」
「実際、死んでいるのは、寝たきりの老人だったり、もともと病人だった人が多いの。交通事故で死んでも、陽性だったら、ウイルスで死んだことになっているのよ」
「PCR検査だって、いい加減なんだろう?」
「そうなの、他のウイルスでも、ジュースでも陽性になるのよ」
「ワクチンによる死者は、ほとんど放送されないしねえ、ひどいねえ」
「実際の死亡者は、厚労省が発表している数の10倍はいるのよ。生活困難者は、死者の百倍も」
「そういうの、まったく放送しないよね」
「接種した若い人は、頭痛で勉強できなくなったり、運動ができなくなったりしている人が、たくさんいるのよ」
「そういう、一生続くんだよな」
「そうなの、遺伝子を書き換えるから、一過性のものではないの」
「実に恐ろしいワクチンだねえ」
「おまけに、メッセンジャーワクチンは、抗体は約半年で無くなって、スパイクたんぱくだけが残って、血管を傷つてて、血栓を作るの」
「その血栓が、脳や心臓に詰まる、そして死んじゃう」
「そうです。女性の場合、子宮がやられて、子供が産めなくなります」
「とんでもない、悪魔のワクチンだね」
「悪魔のワクチン、昨夜の悪魔・・・」
考え込んでいた。
「どうしたの?」
「直感で、なんか関係ありそうな気がして・・」
「関係ないよ」
「そうだよね、なんだか気が滅入って来たわ」
「そうだねえ」
「悪魔祓いの儀式でもしましょう」
「そうだねえ」
二人を催促するかのように、ますます、雨が強くなって来た。




