ヘボ将棋、王より飛車を可愛がる。
ドームハウスに戻ると、公園で、福之助とドームが、将棋をやっていた。あゆみもいた。
先に戻っていたた、きょん姉さんも、テーブルの椅子に腰かけていた。
アキラ
「あゆみちゃん、今日もやってるんだ」
あゆみは元気に答えた。「はい、やってま~~す!」
将棋は、アキラが買って来たものだった。
「これ、使いやすい?」
「はい。とっても使いやすいで~~す」
アキラは、福之助とドームの将棋を見ていた。
「おもしろい将棋だねえ」
「へんてこりんな将棋でしょう?」
「見たことも無い囲いだなあ・・」
「変な囲いでしょう」
王様の上を、飛車が守っていた。
「これじゃあ、飛車で攻撃できないじゃん」
「そうですよね~~」
福之助の囲い方だった。
「余計なこと言って、邪魔しないでください」
アキラ
「へ~~~え、大したもんだなあ」
福之助「どうも、ありがとうございます」
ロボットには、皮肉が分からなかった。
ドーム
「王手飛車取り!」
「ほらほら、王様と飛車が一緒だから、こんなことになるんだよ」
福之助は、右手の人差し指で押して、飛車を逃がした。
「なんだ、そりゃあ?」
アキラは笑った。
篠原英子も帰って来た。セグウェイに乗って。
よう子
「あら、早いわねえ、ひでちゃん?」
「さっき、老人の方が、瞑想中に倒れて、皆さん、集中できなくなって、取りやめにまったんです」
「そうなの、ワクチンの方?」
「そうです。2回打った方でした」
「その方、大丈夫?」
「亡くなりました」
「恐いわ~~~、ひでちゃん、ワクチンは?」
「わたし、喘息のアレルギーがあるので、いつもワクチンは打たないんです。インフル予防の為に、半年に1回、イベルメクチンを飲んでいます」
「半年に1回で、いいんだ?」
「はい、1錠でいいです。インフルになったら、また1錠飲めば治ります」
「さすが、ひでちゃん!ベスト・チョイスだわ」
「病気の人は、自分で自分を守らないと生きていけませんから」
英子は、パーキンソン病だった。
「失礼します」と言うと、自分のドームハウスに帰って行った。
あゆみ
「飛車を逃がすんじゃなくって、王様を逃がすんです」
「なあんだ。僕は、飛車の方が好きなんだけどなあ~~」
「そういう問題じゃあないんです」
アキラは笑っていた。
「まさに、ヘボ将棋、王より飛車を可愛がる、だなあ」
ショーケン
「飛車を王様にすればいいんじゃないのか?」
「じゃあ、王様は?」
「影武者」
「兄貴、また、ややこしいこと言わないでよ~~~」
アキラは真顔だったが、ショーケンは笑っていた。
あゆみは、変な顔をして、ショーケンを睨んでいた。
ヘボ将棋みたいな、ややこしい雰囲気の空気が漂っていた。




