伊集院すみれ
よう子が歌い始めると、朝方の少女と祖母がやって来た。
祖母「みなさん、こんにちわ~~」
少女「こんにちわ~~~」
少女と祖母は、ヘルメットをかぶっていた。
アキラ「こんにちわ。いいヘルメットだねえ」
ヘルメットには、絵が描いてあった。
「ママが、危ないから、かぶっていきなさい、って」
「綺麗な絵だねえ」
「パパが描いたの」
アニメ風の絵だった。「上手いねえ~~」
「パパは、絵を描いて、売っているの」
「へええ、絵描きさんかあ、凄いねえ」
「ヘルメットにも、絵を描いて売ってるの」
祖母のは、コスモスの花だった。
ショーケン
「それいいなあ~。欲しいなあ~~」
少女「1つ、3千円です」
「安いねえ、3つ欲しいなあ」
「いいですよ」
祖母「ヘルメット代が2千円で、簡単な絵が千円になっています」
「簡単な、焼き芋の絵がいいなあ」
祖母「それだったら、千円だと思います」
「じゃあ、それを、おねがいします」
少女「ヘルメットの色は、白ですか?」
「そうだねえ、白でいいよ」
「わかりました。どうもありがとうございま~~す!」
少女は、頭を下げた。
「じゃあ、パパは3時に帰ってきますので、打ち合わせに、後で来てください」
ショーケン「わかりました~~」
アキラ「すごいねえ、打ち合わせ、って言葉、知ってるんだ!」
少女「知ってま~~~す」
祖母は、3人に名刺を渡した。名刺の裏には、地図が印刷されていた。
「たんぽぽ工房といいます。一条院の脇を入って、五十メートルほどのところにあります」
「たんぽぽ工房ですね、分かりました」
少女「アキラさん、焼き芋を2つください」
「おっ、僕の名前、知ってるんだ?」
「そっちの、かっこいい人が、アキラって言ってたもん」
「お嬢ちゃんの名前は?」
「すみれ、よ。伊集院すみれ」
「いい名前だねえ」
祖母「わたしは、長尾理子と申します」
少女「そっちの、かっこいい歌手みたいな人は?」
アキラ「ショーケン」
「ショーケンさん?」
「そう」
「こっちの歌の上手い、おねえさんは?」
アキラ「よう子ちゃん」
「よう子おねえさん・・」
「そう」
よう子は、微笑みながら歌っていた。
アキラ「この人はねえ、本当は歌手なんだよ」
少女「とってもかっこいいから、そう思っていたわ」
ショーケン「そうか?どうもありがとう!」
「じゃあ、なんか歌って」
「アキラ、売り場、ちょっと頼む」
「あいよ」
「よう子ちゃん、ギターで1曲だけ歌わせて」
「いいですよ」
ショーケンは、また、ストーンズの悲しみのアンジーを歌い始めた。今度は日本語で、




