火花が散った
ショーケン
「なんか、気分が滅入って来た」
よう子はギターを持っていた。
「ジョージ・ハリスンのバングラデッシュ、上手かったねえ。ここで、また歌ってくれる?」
「いいですよ」
よう子は、ベンチに座ると、ギターを弾きながら、英語で歌い始めた。
そこへ、アキラが帰って来た。アキラの後から、幻魔教団の連中もやって来た。先頭には、教団長の毬藻がいた。
アキラ
「おっ、バングラデッシュだ!よう子ちゃん、やっるね~~」
毬藻は、ショーケンと目が合うと、軽くおじぎをした。ショーケンも、軽く頭を下げた。
ショーケン「さきほどは、どうも」
「彼女、上手いですねえ」
毬藻も黙って聴き始めた。他の者も、彼女を見ながら、黙って聴いていた。アキラは、音楽に合わせて手拍子を打ち始めた。
やがて、歌は終わった。みんなは拍手をした。
アキラ
「よう子ちゃん、上手いね~~。天才だね~~」
ショーケン
「今日は、これで、すぐに売れ切れたよ」
「それは凄いや!これじゃあ、売れるよ」
毬藻
「これじゃあ、売れますよ」
アキラ
「兄貴、動画、撮ってきたよ」
「じゃあ、後で観る」
「すごかったよ、毬藻さん」
毬藻
「安心してください。紳士的に交渉してきましたから」
ショーケン
「大変感謝しています。ありがとうございます」
「賠償金は、まだですが、手ごたえを感じました。先ずは、先制のジャブってところです。明日からは、本格的に行きますので」
「よろしくおねがいします!」
「帰りに、軽く、病院の近くで、お経を唱えてきました」
「お経ですか?」
「小池病院にワクチンで殺されました!と」
「ははは、なるほど」
「明日からは、町中を回りますよ」
「それは、凄い!」
「兄貴、その、お経の動画も撮ってきたよ。凄いんだ」
「そうか、それも、後で観るよ」
よう子
「わたしも見たいわ」
「いいよ。今、見せてあげる」
アキラは、自分のスマホを手渡した。
「そうか、よう子ちゃんの、今の動画も撮っておけばよかったなあ」
「バングラデッシュの?」
「きっと、視聴者数が増えるぞ~~」
「そうですか?」
毬藻
「最近、ワクチン死が増えてるんですよ」
ショーケン
「そうなんですか」
「間違いなく、殺人ワクチンです。3年以内に死ぬ薬物兵器です」
「3年以内に死ぬんですか?打った人、すべて?」
「はい、死にます」
アキラは二人のはなしを聴いていた。よう子は、スマホの動画を見ていた。
毬藻「そちらの方、歌もギターも、お上手ですねえ。お名前は?」
よう子「わたしですか?よう子です。小島よう子」
毬藻の鋭い目は、よう子の目を見ていた。よう子も見返した。二人の鋭い視線がぶつかり、火花が散った。
毬藻「超能力者!」
よう子「宇宙人・・」
「えっ、わたしが、宇宙人ですか?そんな馬鹿な」
毬藻は笑っていた。ショーケンもアキラも笑っていた。
よう子だけは、笑っていなかった。




