5話 次の目的地
シュフレとヒカゲと出会った翌日、ルエルたちはペレンニスを後にしていた。
今は広い草原に伸びた一本道を歩いていた。
「ルエル、どこに向かっているの?」
シュフレが問う。
「特に決めてないんだけど……あ、そうだ!二人とも、『ふんすい祭』は知っているかい?」
ルエルが問い返すとヒカゲが元気よく手を挙げた。
「はいはーい!私知ってるわよ!『ふんすい祭』はアングレカム街で年に一度行われるお祭りで、噴水の女神様に今年の繁栄をお願いするのよね!」
「ヒカゲ正解!…それで、そのお祭りがもうすぐ始まるみたいなんだよね。行ってみたいと思わないかい?」
ルエルが前のめりに聞くと、シュフレがフッと笑う。
「ほんと、ルエルは昔っからお祭り事が好きなんだから。」
「え、そうかい?」
「そうだよ、僕は小さいときから何度もお祭りに付き合わされたんだから。例えば、」
昔話に花を咲かせる前にヒカゲが二人の間に割って入った。
「ルエル!私、『ふんすい祭』に行ってみたいわ!次の目的地はアングレカムにしましょ!」
するとルエルはパッとヒカゲの方を見て顔を輝かせた。
「本当かい!?ヒカゲならそう言ってくれると思っていたよ!…シュフレはどうだい?」
シュフレは勝ち誇ったような笑みを浮かべるヒカゲを見て、苦笑しながら答えた。
「もちろんいいとも。お祭りは久しぶりだから楽しみだよ。」
ルエルはシュフレの答えを聞いて嬉しそうに笑った。
「いざ!アングレカムへ!」
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朱秋るい