V章(王軍メンバー募集戦—後編)_part_B
翌朝、二人は歯を磨いて顏を洗う、それから鏡の前で髪を梳くと、階下のカウンターに向かった。
餃子ちゃん「…あの~すみません…私達は…」
「うん?!髪を結った黒髪の女の子、そして隣に茶髪の妹が付いて…お二人は、餃子ちゃんとマルコちゃんですよね?」
「えっ?ぁ、はい、そうです。私達を知っていますか?」
マルコ「すごい~まだここに来たばかりなのに、もうファンがいるの?」
「そんなことあるわけないじゃん…」
「むふふ~実は私はこの店の女将さんです。お二人のことはフォックスから聞きました。えーと、ゆうべはよくお休みになれましたか?」
「ぅにああ~あんまり気持ちよすぎて、また部屋に戻って、二度寝をしてみたいなぁ~(あくび」
「もう~マルコたら…(`>ω<´)!あのすみません。これは朝食券です。場所を教えてください。」
女将さん「ぇえ~右の入り口を入ってまっすぐ行けば着きますよ。そういえば、レオさんという人が、今あそこで待っていますよ。」
餃子ちゃん「えっ、そうなの?」
二人は急いで食事エリアに行き、あたりを見回すと、窓際に近い席でのんびりとコーヒーを飲んでいるレオが見えた。
「うんん…ぁ、いた、あそこだ(走って行く……レオ兄さん、おはよう~」
レオが振り向いた
「?!ぁ、お起きましたか?おはよう、マルコちゃん、元気一杯そうだね~」
「へへ~そりゃあたりまえじゃん。マルコはいつも元気いっぱいだよ!٩(。>ω<。)و.」
「おはよう、レオさん。ごめんね、待たせちゃって…」
「いいえ、大丈夫です。では今さっそく、王宮へ出発しましょう!」
餃子ちゃん「えーと…でも朝食はまだ…」
「大丈夫。むしろちょうどいい。なら、あとで王宮で食事をしよう。そのため、昨日は姫様みずから献立を用意した。まぁ、これは少しの償い…いや…ほんの少しの気持ちです!」
「なに?!これは…あまり良くないでしょ…実はお姫様が協力してくださることに、私達は心からすでに感謝していますので、今は王宮で食事に誘われるなんて、なんかちょっと…」
「うん?あはは~ほら、遠慮しすぎだ、君。お互いは一度会ったことがあるんだから、あんなに水臭いは必要はないよ。むしろ、あなた達が断れば、姫様は逆に申し訳ないと感じさせますよ!」
マルコ「えっ?それ…どゆこと?」
餃子ちゃん「姫に一度会ったって……いつのことですか?」
「?!えーと…うんん~まぁ、王宮に着いたら、おのずとおわかりになると思うだぞ。ざぁ、今一緒に行こう!お二人をお迎えする馬車が、もう待っていますよ!」
姉妹「えっ?馬車…ええぇっ~?!」
◇―――――――――――――――――――――――――――――◇
一方、フックス今ヴィオンに同行し、抑留所が破壊された場所へ向かっていた…
フックス「うああぁ…眠いなぁ(́순_ 순‵)~しかも頭がボーッとしてて、ちょっと飲み過ぎたか…おい、まだか?」
「ぁあ、もうすぐだ。安心しろ、これからの様子を見ていると、スッキリ元気になるだ」
「?!まずい、急に嫌な予感が…ところで、お前はいつここを出るの?まさかその珍しい決戦を見てから帰るつもりはないのか?」
ヴィオン「決戦?あ、あれか…さあな~いつ行われるか分らないし…正直言って、俺はやっぱこの対戦を…」
「ったく…ゆうべ話し合っただろう。いくらなんでも、彼はもうお前の半分の息子だ、少し彼の決断に自信を持っても悪くないだろう。それに、彼が見守っていれば、あの子たちは負けても、命を守ることができるはずだ…」
「ちぇっ、きれいな話は誰でも言えるだ…募集戦で現れる相手が立派な宮廷戦士でなければ魔法術士だ。あの姉妹にとって、お互いの実力差は並大抵のものではないだ。」
「うん…そりゃそうだけど…でも、勝ち目がまったくないということはないだろう。人生は、たまには賭けるもんだなぁ。もし成功すれば、彼女たちは安全な居住地を手に入れることができ、もう放浪する必要はないだ!」
「はぁ…まぁ…彼女たちが順調に乗り越えられるようにね…ほら、着いたぞ…」
「えっ…?!OH MY GOD——!!マ…マジかよ…こ、これは俺が念入りに作った特製監房だろう。しかも建材に自分の術式をやっていた、どうしてこんなことになったんだ……もしかして怪物に襲われたのか?黙ってるなよ、おい。これいったい誰がやったんだ!」
「?!そりゃ…まぁ~いきなり「怪物」と呼ばれたら…なんだか恥ずかしいなぁ(自分を指さす」
「?!お前……いまは今日の乗船券を買ってくるから、さっさとこの国を出てくれ~!(╬ ̄皿 ̄)=○(#) ̄3 ̄)」
◇―――――――――――――――――――――――――――――◇
餃子ちゃんとマルコは、わくわくした気持ちで馬車から降りてきて、目の前の光景に呆れる…
タルス王城——それは本国のまんなかに築かれ、タルス代々の王族の住居でもあった。
二人は巨大な王宮と建物を見ると、まるで城の中の城にいるようだ。栄光を象徴する皇室の旗が風になびいて、剣を高く掲げた騎士の石像が、立派な広場の両側にそびえていた。宮城の中央に立つ塔楼は、タルス国で一番高い建物であった。そこから見渡せば、タルスの全景が見渡せるだろう。
そして今、立派な王宮の正門の前に、訓練されたメイドが何人も並んで、大事なお客様の到着を迎えていた。今の彼女達は宮殿に入る前から、王族の豪奢さと気品を、心の底から感じていた…
【王城によくいらっしゃいました——!】
メイドたちが澄んだ声をそろえて言った
マルコ「うんわあああぁ~!こ、こ、こ…これがタルスの王宮なのか?」
「…私たちは今…まるで別の世界に来たようだ……で、では…」
目の前の物が本物かどうか確かめようとする二人だったが、でも身長差のせいで、姉はそっとマルコの顔を引っ張り、妹は姉の腹の皮を引っ張った。そして…
姉妹「?!痛っったぁぁ…!」
「何やってんだ、君達= = …」
「…どうやら、これは夢ではないようだ…」
「ここすごいよ!ねぇ、お姉ちゃん、家のカメラを持っていますか?マルコは写真を撮りたいんだ^^」
「えーと…荷物が多すぎて、私は薄いアルバムを持ってきただけで、カメラは…」
「へえ~そうなんだぁ…(気分が少し落ち込む」
「すみません。お二人は今写真を撮りたいですかο(=•ω<)⌒☆?」
この時、侍女長と思われる女性がカメラを持って近づいてきた。
「?!うんうん。せっかく素敵なところに来たんだから、マルコはお姉ちゃんと記念撮影したいんだ」
餃子ちゃん「すごい…カメラまで用意するなんて…あの、どうして私たちが写真を…」
侍女長「これは私の任務の一部ですよ~」
「うん?任務って…」
侍女長は急にあわてた
「えっ?!ま…まぁ、せっかく遠方から来たお客さんが、いい思い出を作りたくないわけがない。王室御用の侍女長として、この程度は考えるのが基本ですよ~では、どこで撮るの?」
「ぉお。じゃ~ここにしよう!マルコは姉ちゃんとここのメイドお姉さん全員と一緒に写真を撮りたい♪(*^▽^*)」
【えっ?!】
うしろのメイドどもはそれを聞いて、思わず顔をあげた。
餃子ちゃん「…随分欲張りだな、マルコ…」
「へへぇ~マルコは全部欲しいだ( ‵ ▽ ′)ψ!」
「急に悪魔になったのか!」
侍女長「もう少し近づいて~はい。じゃあ、今撮りますよ♪~」
「うん?ちょっと待って。レオさん、ほら、一緒に撮って~」この時、餃子ちゃんは黙って立っているレオに気づいた
「あ、そうよ!ねぇレオ兄さん、どうしてそこに一人で立っているの?早くこっちこっち~」
「えっ?!いいえ平気です。僕は写真を撮ることにはちょっと^^lll…」
「いいから、早く~」
二人はレオの手を取って言いました
「ぁあ~恥ずかしい…それになんで僕は「C位」なんだよ。ここに立っていると、まるで彼女達は僕のハーレムのように感じられるだ>.<…」
**「C位」はネット流行語で、センターの位置、中心の位置という意味になります。
==【はい、セーノ、チーズ~】パシャッ♪==
◇―――――――――――――――――――――――――――――◇
侍女が宮の門をひらくと、まるで少女たちの幻想の中であこがれの景色が、姉妹のきらきらした眼に焼きついた。
広々とした空間、高く掲げられた華麗な電飾、偉人の肖像画、そしてオレンジの百合の花に囲まれた噴水、どこもかしこもギラギラ光っていて、二人の視線を釘付けにしました。
「ぉお~!ここは可愛いお姫様がずっと住んでいるお城だったんですか?どこにも綺麗だ…ねぇ、そうでしょう。お姉ちゃん」
「ええ~まるで夢の中にいるみたいで不思議です……あれ?あの人は…」
侍女たちが食事の場所まで案内してくれていると、途中で優雅な優しさを漂わせた女の子がペットを抱いてゆっくりと近づいてきました。それを見た侍女や侍女長、そして副隊長としてのレオは、すぐに眼の前の少女に頭をさげました。
これを見たマルコとお姉さんは、一瞬どうしたのかわかりませんでしたが、でも彼女はきっととんでもない人物だと思って、あわててマネをしました。
「うん?あら、このお客さんたちは誰でしょうか?」少女はペットをなでながら、侍女たちに尋ねました
「はい、マリス姫様。彼女たちはオリビア王女から食事に招待された友達です」
侍女長は顔を上げて答えました。
「あいつの…トモダチ…か……いいなぁ~うらやましい…」
彼女はいきなり物憂いような低い声でそう言った。
侍女長「うん?あの…今何か言ってましたか?姫様」
「?!いっ…いいえ、なんでもないわ!さて、今そろそろこの子を連れて庭を散歩に行きます、ついてくる必要はありませんよ。ほら君達、大事なお客さまですから、失礼のないように大切にもてなしてくださいね!」
「承知いたしました。それでは姫様、行ってらっしゃい、外出の際はくれぐれもお気をつけください!」
侍女たちがずらりと並んで、姫様を見送っていました。
「うん……ねぇねぇ、さっきのマリス姉さんも、この国のお姫様だったんですか?」マルコは気になって、そばにいた侍女に尋ねました
「ええ~あの方は君達を招待したオリビア姫のお姉さんですよ。どうしましたか?」
「?!いいえ。ただ…なんだかあのお姉さんは…少し寂しそうです……」
ひとりぼっちに去っていくお姫様のうしろ姿を見ながら、マルコは心の中で何かを感じたように、つぶやいていました…
侍女長「それでは、改めてお二人ご案内いたしますね!さあ、こちらへどうぞ~」
「はい!行こう、お姉ちゃん」
それから、メイドたちに案内され、二人は宮殿の食事室に行き、超豪華な料理を堪能した。
侍女長「あの~いかがでしたか?料理は口に合いますか?」
餃子ちゃん「いぁ~おいしいすぎて、ほっぺが落ちそう。はい、お腹いっぱいになりました。ごちそうさまでした!」
マルコ「ごちそうさまでした~^^(丸いお腹を撫でている」
餃子ちゃん「?!そういえば…レオさん。この前に、お姫様が私達をお食事を誘われたと言っていたじゃないか?彼女は今どこにいますか?」
「そうだな…あの、オリビア姫様はいつ来るんですか?」
レオも知らないので、そばにいた侍女長に尋ねました
侍女長「えっ?え、えーと…お姫様は今何か準備してるみたいだから、すぐにあなたたちに会いに来るよ。」
「そうなんだ~」
「もう~姉ちゃんったら…彼女はお姫様だから、時間かけてきれいにするに決まってるでしょう…えっ、嘘!まだあるの?Σ(゜д゜lll)」
料理をテーブルに運ぶメイドを見て、マルコは驚いた顔をした。
「はい!これで最後、つまりデザートですよ☆~ぜひゆっくり召し上がってくださいねぇ❤」
「ぉおっ~!!こ…これは…豪華パフェじゃないか!」
夢のようなパフェが目の前に現れた瞬間、二人は目を丸くした。
「ねぇ、お姉ちゃん…ここは天国か?このパフェはまぼろしですよね?(よだれを飲み込む」
「よ…よくわかんない…まぁ、本物かどうかはともかく、今すぐ確かめてみよう!(スプーンを持ち上げる」
「ぉお~姉ちゃん言うとおりだ!(姉と一緒にスプーンを持ち上げる」
レオ「…ほら、さっきもう満腹だと言ってたじゃないか?無理をするなよ。」
ふたり「ふんふん~そんなことない!(堅い目つきをする」
「…はぁ…「デザートは別腹」というの噂は本当だったのか…」
「おじゃまします、オリビア姫様がこちらへ参りました!」
その時、メイドの一人がゆっくりと食事室の扉を開けた。
「!?ちょ、姫様がいよいよ現れるのか?ヾ(。ꏿ﹏ꏿ)ノ゛ねぇ、マルコ、私の髪は今ぐちゃぐちゃしていませんよね?」
「ぇえ…ないよ。じゃ、マルコの髪は?」
レオ「本当に緊張してるんだなぁ、君達…」
誰かの足音が近づくにつれ、食事室の扉がゆるやかに開きました。それから、メイドたちが整然と両側に立って姫様を迎えます。彼女の小さな手をメイドに引かれて、三人の前に現れた。その後、姫が手を振って合図すると、侍女長とメイドたちはゆっくりと退がり、扉を閉めた。
マルコ「うわぁ~すごい、姫お姉様やっと来た!あれ…」
餃子ちゃん「こ…これが姫様の本人か…で…でも、なぜ扇で自分の顔を隠すの?しかもその手が、小刻みに震えているようた…」
「ぁ、あの…餃子ちゃん、マルコちゃん、ご…ご機嫌よう…あの…さっきの料理はいかがでしたか?お二人に満足させることができますか?」
数秒後、姫様の口からかすかな声が聞こえた。
餃子ちゃん「はい!お姫様のおかげで、私達はこんな素晴らしい料理を楽しむことができました…姫の心遣いとおもてなしに感谢いたします。しかし…その、もし失礼なところがありましたら、どうかお許し下さい。姫様の状態はなんかあまり良くないように見えます…大丈夫でしょうか?」
マルコ「ふむふむ~姫様の手がさっきからずっと震えていて、言葉も力がないみたいです…ねぇねぇ、具合が悪ければ、部屋に戻って休んだほうがいいですよ」
姫様「…何?!いいぇ、いいぇ…違うです…私はただ…」
レオ「はぁ…このままだときりがないだ。ほら、まずはその扇を離してください、オリビア姫様。」
「…うんん…確かそうですよね。もういい、このようにもじもじしているなんて、全然私らしくない。今となっては現実を直視するしかないだ!よし~」
意を決すると、姫様は手に持っていた扇を移し、改めて二人に挨拶した。
姫様「よぉ~また会いましたねぇ!」
まさか、目の前の光景に二人はびっくりした
「ぇえっ~!?あ…あなたは……」




