さよならの前に[トランペット1]
超久しぶりの更新です…
「こんにちは」
「こんにちはー」
挨拶が飛び交う廊下。これは我ら吹奏楽部の日常だ。
「あっこんにちは!!」
「んー、こんちはー」
私が慌てて挨拶した相手。それに対してチャラめに返した男子。それは私と同じパートで2年上の小宮山先輩だ。
彼は割とイケメンな方。頭も切れて運動神経も抜群。
そして何よりトランペットがとても上手。
数か月前の吹コンでもソロを吹き鳴らし、また、高い指導力で後輩の能力も上げて、見事金賞を手に入れた。
しかしそんな彼にも欠点はある。
才能はあることはみんな認めている。認めているのだが、彼はそういうことを鼻にかけるのだ。
ナルシストというか上から目線というか、そんな中身が問題で、他パートの後輩たちは小宮山先輩と関係することに消極的だ。
「そういう性格だから彼女いない歴=年齢なのよ」と彼と幼馴染らしい日和先輩が言っていたこともある。
だが私は違う。
もちろん私もペットのパートの一員だから関わりを持たないということ自体不可能なのだが、そういうのではない。
先輩の音は誰が聴いても引き込まれるし惚れる。心を奪われてしまう。
最初はそういう類の感情なのだと思っていた。
ところがそれは小宮山先輩と話すときに特に強く感じる。もっと続いてほしいと思う。
彼の内面も嫌いじゃない。ドMなわけではないが、そんなところにも魅力を感じる。
13年生きているがこんな思いは初めてだ。
13年生きているからこれが何なのか察しはつく。
これは、
恋ってやつではないだろうか?
※ペット→トランペットの略称




