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魔法使いと戦車  作者: 犬上高一
第1章 彼らはこの世界を旅する
4/8

第4話  旅の途中で

深い森の中を一台の戦車が走っていた。戦車は森の木を倒しながら進んでいる。


少し進んだ所で戦車は小さな川に出た。水は綺麗で小さな魚もたくさんいる。


戦車はその川の傍で停車すると中の人物に向けて話しかける。


「起きてシュナ。川だよ。川に着いたよ。」


そう言って中にいる人物に話しかけるが一向に返事が無い。


仕方がないので砲塔をグルンと一回転させてみると中から何かがぶつかる様な音と


「きゃあッ!?」


という女の子の悲鳴が聞こえてきた。












「まったく・・・いきなり砲塔を動かすなんて・・・。そういう時は一言声を掛けてって言ったじゃないか。」


「いや、声かけたけど?」


クナが声を掛けたにも関わらず起きなかったシュナが悪いのだが、まぁそれも今は置いておいて・・・


「それよりも、ほら。ちゃんと川に着いたよ。」


そう言われてシュナは初めて川の存在に気付く。今の今までクナがいきなり砲塔を動かしたせいで頭をぶつけた事に対する怒りで一杯だったがそれを忘れ川に駆け寄り水を一杯飲む。


「ぷはぁ・・・。はぁ・・・生き返るぅ・・・。」


「そんなに喉渇いていたの?」


「樽が割れた所為で水が飲めなかったんだよ。そりゃ渇くさ。」


少し前の出来事だ。少しスピードを出して道を進んでいたらちょっとした段差に気付かずそのまま車両が飛んで着地の際のショックで割れてしまったのだ。


「にしても綺麗な川だなぁ・・・。泳いだら気持ちよさそう。」


「泳げば?」


「水着持ってない。」


「裸でやれば?」


「出来る訳ないでしょ!?」


「誰も見ないからいいよ。」


「あなたが見てるじゃん。」


「戦車が裸見てどうするの?」


ごもっともな意見である。戦車が人間の裸を見た所で興奮する訳でもない。

そこでシュナは悩んだ。確かにここで水浴びをしたらさぞかし気持ちいいだろう。だがコイツ(クナ)の前で裸になるのも何か嫌だ。だけどクナって戦車だしっていうかそもそもクナって男なの?声は男っぽいけど・・・。


「しかし、ここで水浴びできなかったら次はいつできるんだろうねぇ〜。」


その言葉がシュナを動かした。

確かに旅の途中でこんな綺麗な川に着くなど次は何時あるか分からない。それにクナに少し離れていてもらえば大丈夫だし、ちょっとくらい・・・。


「じゃあクナ。少し離れてて。」


「え?なんで?」


「いいから。」


「はい。」


素直にクナは従うと元来た道を戻って行く。大体20m位離れた所で停止した。

それを確認したシュナは


「水浴び終わるまでこっち来ないでね!!」


「はぁ〜い」


クナの生返事を聞いてシュナは服を脱ぎ始める。

下着まできて一度手を止めるが若干力を込めるとそのまま一気に脱いだ。彼の白い肌が露わになっている。

そしてそのまま川の中へと入る。


「気持ちいい///」


そう言って若干恥ずかしがりながらも泳ぐ。

だがその気持ちも泳いでいる水の気持ち良さに使っている内にだんだんと薄らいできた。


そんな時だ、川岸の茂みの中からガサゴソと言う物音がしたのは


「!?」


シュナは慌てて物音のした方を見るとそこには一人の若い女性が顔を覗かせていた。


「「あ・・・・・・。」」


「きゃああああああああああああああああああああああああああ!?」
















川の上流には一つの丸太小屋があった。その脇には一台の戦車がいた。


その小屋の中には服を着たシュナと一人の若い女性がいた。

シュナの顔は若干赤くなっている。


「ご、ごめんなさい。何か水音がしたから気になって///」


「いえ、大丈夫・・・です///」


シュナの顔だけではなく若い女性の顔まで赤くなっていた。

先程女性はシュナの裸を見てしまった訳なのだが初めは女だと思ったらしい。それで服を着せようとし近づいたら男だという事に気付いたとか。ちなみに悲鳴を上げたのはシュナ。


「はい、紅茶でもどうぞ//」


「ありがとう//」


女性から差し出された紅茶は湯気が立っていてとてもいい香りがする。

それを口に含むととても上品な味わいがした。


「美味しいです。」


「ありがとう。」


素直な感想を言うシュナ。女性は「ついでにクッキーはいかが?」と聞きシュナはそれを頂いた。


「あなたはいったいどこから来たの?」


「ずっと遠くから来ました。」


「遠く?」


「はい。所で僕からも一つ質問していいですか?」


「どうぞ。」


「どうしてあなたはこんな所に一人で住んでいるんですか?」


シュナの質問に女性は若干悲しそうな笑みを浮かべ自分の身の上を話し始めた。


「昔ね。夫と一緒に旅をしていたんだけどここが気に入っちゃってね。二人でこの家を建てて暮らしていたのよ。だけど夫は病気で死んじゃった。」


「・・・。」


「それ以来ここで一人暮らしって訳。」


「すみません・・・。余計な事を聞いてしまって。」


「いいのよ。もう何年も前の話だから・・・。それよりもあなたも旅人なんでしょう?」


シュナは首を縦に振って答える。


「ね、よかったら今までの旅の話。聞かせて頂戴。」


「いいですよ。」


この日、シュナは若い女性と旅の話をした。





―――ちなみにクナは


「暇だから一発撃とうかな?」


暇だった。


だからシュナは女の子って思われr(殴


ちょ、痛い痛いって!!

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