大人の為の子供相談室 花見
まだパンチが足りない。
でものんびり楽しむならこのくらいでもいいのかも。
タケジー:はい、今月も始まりました『大人の為の子供相談室』ですが、今回も子供達からの素朴な疑問を大人として解決していこうと、スタッフ一同一丸となって頑張らせていただきます。
ミカリン:むしろ混乱させるのがお仕事です(キラッ☆)
タケジー:おいミカリン、のっけからそういうこと言わない! というか音響さんも変な効果音付けないでくださいよ。
ミカリン:いいじゃないの。新しい試みってのは素晴らしいことじゃなーい。子供にも大人にも、今必要なのはチャレンジする心意気だと思うんだ(どーん)
タケジー:いやまぁ、いいんですけどね……ちなみに今回のお題はこちら(ジャカジャン)……えっと『どうして大人は桜だけ花見をするの?』です。音響さん張り切りすぎです。
ミカリン:花見、ねぇ。
タケジー:今年も去年と同様に開花が少し遅れているそうですけど、そろそろお花見のシーズンですよね。
ミカリン:何が悲しゅーて寒空の下で酒盛りせにゃならんのだ。
タケジー:あれ、ミカリンって花見好きでしたよね?
ミカリン:温かい部屋の中で酒盛りするんだったら好きー。
タケジー:花見全否定!?
ミカリン:まぁ百歩譲って外でやるなら、残業代は欲しいところね。
タケジー:花見で残業代って、司会とかしてるならまだわかりますけど、そういうことしてないじゃないですか、私と違って。
ミカリン:酔って吐くだけの簡単なお仕事です(キラッ☆)
タケジー:…………。
ミカリン:酔って脱ぐだけの簡単なお仕事です(どーん)
タケジー:いや、脱ぐのはやめてくださいよ! あれ結構迷惑なんですから。去年は職務質問とかされて大変だったじゃないですかっ。
ミカリン:そーだっけ?
タケジー:忘れてるし……。家まで送るの、大変だったんですよ?
ミカリン:あ、私の裸を携帯で撮影してたのは憶えてるよ。
タケジー:それは忘れなさいっ。というか裸じゃないでしょ! 下着は付けてましたっ。
ミカリン:淑女として靴下を脱がなかったのは間違いない。
タケジー:いや、そこはどうでもいいですよっ。
ミカリン:タケジーは裸に靴下とエプロンならどっちが好きー?
タケジー:何の話ですか!
ミカリン:またまたぁ、彼女にもそういう格好させてるクセにー。
タケジー:させてませんよ。どんな変態ですか。
ミカリン:なん……だと……それでも彼女持ちかっ、このヘタレめ!
タケジー:いやいやいや。
ミカリン:男って結局、女って生き物がわかってないのよね。好きな相手だからこそ要求できる、叶えて欲しい望みがある、それって凄く贅沢なことだってのにさ。
タケジー:だけどそんな変態的なこと……いやでも、最近ちょっとマンネリかなぁって思わなくもないし、そういう変化も必要なんでしょうか?
ミカリン:彼女さん可哀想。きっと今も全裸に靴下で待機してるに違いない。
タケジー:人の彼女を変態にしないでください。ちなみにミカリンなら、好きな相手からどんな愛され方を望みますか?
ミカリン:え、金さえ貰えれば何でもいいんじゃない?
タケジー:身も蓋もないよっ。
ミカリン:けっ、こちとら男に期待するような軟弱な人生なんて送ってないっちゅーの。
タケジー:……えーと、彼氏が居なくて悔しいんですね?
ミカリン:ちがわい! 別に男なんて興味ないしー。男の知り合いなんて何人も居るけど何とも思わないしー。今日だってここへ来るまでに三人の男に声掛けられちゃったしー。
タケジー:その内の二人は父親と弟ですよね。もう一人は?
ミカリン:隣のお爺ちゃん、会うと飴くれるんだー。
タケジー:へぇ、そうなんですかー(プークスクス)
ミカリン:くそ、爆発しろっ。全員禿げ散らかしてから爆発しろ!
タケジー:ちょちょっとミカリン、落ち着いてください。音響さんは笑ってましたけど、私は笑っていないですよ。
ミカリン:そんな言葉一つで騙されるほど安い女だと思うなよっ。少なくともお前の口と目と股関節は笑ってた!
タケジー:いや、股関節が笑うって何ですか。
ミカリン:彼女さーん、こいつ見た目はいい奴っぽいけど、絶対にムッツリだから気を付けた方がいいですよー。
タケジー:ちょ、変なこと言わないでくださいっ。
ミカリン:何よ、桜の木にもたれかかっていた私を背後から撫で回したこと、忘れたとは言わさないわよっ。
タケジー:誤解を招くような言い方しないでくださいっ。あれは吐いていたミカリンの背中を擦ってあげただけでしょ。
ミカリン:どさくさに紛れて胸やお尻を――
タケジー:あんまり聞き分けがないと今年は放置して帰りますよ?
ミカリン:……正直すまんかった。
タケジー:今回のテーマは『花見』なんですから、あんまり脱線しすぎないようにしましょうよ。
ミカリン:ククク、果たしてそうかな?
タケジー:どういう意味です?
ミカリン:大人はどうして桜の下で花見をするのか、それが今回の議題だったね、ワトソン君?
タケジー:ワトソンじゃないですけど、その通りです。
ミカリン:今までの会話に、その答えは示されている!
タケジー:いやいや、関係ない話だったじゃないですか。
ミカリン:やれやれ、ここまで言ってもまだわからんか。よろしい、ならば説明してあげよう。
タケジー:まぁ、説明できるのなら是非。
ミカリン:君は桜切るバカ梅切らぬバカ、という言葉をご存知かね?
タケジー:ミカリンらしからぬ知的な言葉ですね。桜は迂闊に切ると弱ってしまうが、梅は適度に切った方がより多くの花を咲かせる、といったような話でしたっけ?
ミカリン:うむ、つまり桜は繊細で弱いのだ。このワタシのようにな。
タケジー:……えーと、そこは笑うところと解釈して良いのでしょうか?
ミカリン:そこで必要なのが、ゲロだ。
タケジー:真顔で何言ってるんですか?
ミカリン:まぁ聞きたまえ。桜が美しい薄紅色の花を咲かせるとそこに人が集まり、盛大にゲロを吐く。するとそれは肥料となり、桜を育ててたくさんの花を育む礎となる。つまりあの花びらの一つ一つが我々のゲロ――
タケジー:はいそこまでっ。
ミカリン:ふむ、君には少々難しかったかな。
タケジー:放送コード的に難しかったです。
ミカリン:月夜、杯になみなみと注がれた日本酒に浮かぶ一枚のゲロとか風流じゃないかね?
タケジー:最悪ですよっ!
ミカリン:まぁとにかく、一見すると綺麗に見えるものだって、薄汚い何かに支えられてるって話よ。桜も女も、表面だけ見て決め付けないことね。
タケジー:子供には言いたくない理由になりましたね。
ミカリン:さーて、今年も来年の桜の為に花見をしますかー。
タケジー:今年くらい吐かずに終わってください!