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月は優しく桜を照らす  作者: 華ノ月


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37.


 相談室に入って、奈緒と綾乃が対面に座り、綾乃がそう口を開く。


「昨日、松木君に会ったわ」


 奈緒の言葉に綾乃の顔が一瞬強張る。しかし、すぐにいつもの平静な顔になり、声を発する。


「そうなんですか?でも、それと私がどう関係するのですか?」


 綾乃がいつもの口調で淡々とそう言葉を綴る。


「綾乃さんも昨日松木君に会っているわよね?」


 奈緒が声のトーンを落としながら強い口調でそう言葉を綴る。


「はい。会いましたよ」


 綾乃が松木と会った事をあっさりと認める。


「どうしてその事を昨日の電話では言わなかったの?」


 奈緒がそう言葉を綴る。


「別に言う必要が無いと思ったからです。確かに松木君には会いました。そして、美月さんに相談したいことがあるからと言って、私の落し物が見つかるまでの間なら、その場所で話をするのは構わないと言いました。その後は、昨日の電話でもお話しましたが、落し物が見つかってその場所に戻ったら美月さんがいなかったので、帰ったと思い、私はカフェに入りました」


 綾乃が冷静な口調でそう言葉を綴る。


 綾乃の話は特に違和感はない。でも、これも計算の内なんだろうと奈緒が感じる。


「……じゃあ、綾乃さんは昨日の事に関して何も関わっていないのね?」


「はい」


 奈緒の言葉に綾乃がそう返事をする。


 綾乃の返事で奈緒の中で綾乃が関わっているという事が確信に変わる。なぜなら、本当に綾乃が昨日の事に関わっていなければ、「何かあったのですか?」と、聞いてくるはずだ。なのに、綾乃の口からそのような言葉は出てこなかった。


 つまり、綾乃は昨日の事を知っているという事になる……。


 奈緒が席を立ち、相談室のドアを開ける。綾乃はそれを見てようやく解放されると感じ、ホッと安堵の息を吐く。


「正志、アレを持って来てくれる?」





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