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【旧版:リメイク版投稿中】破滅フラグしかない悪役奴隷商人は死にたくないので回復魔法を修行します  作者: みんと
第一章

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SS モンスター闘技場


 モンスターを治療できることがわかったので、俺はさらなる事業の拡大に踏み切ることにした。

 

 モンスター闘技場、というのがある。

 そこではテイマーたちがモンスター同士を戦わせて、競わせてお金を稼いでいるのだが。

 モンスターがいったん傷つくと、かなり回復に時間がかかる。

 ポーションなんかをつかったりもするのだが、致命的なダメージを受けると、そのあいだモンスターを試合に出せなくなるのだ。


 そのため、一人のテイマーが闘技場で稼げる金には限界がある。

 回復魔法をつかっても、ふつうはなかなか腕をはやしたりはできないからな。

 モンスターが試合で欠損してしまった場合、テイマーとしてはかなりの痛手になる。

 その場合は新しく別のモンスターを用意したりしなければならず、コストがかかるのだ。


 だが俺の回復魔法をつかえば?

 そのへんのコストをいろいろと踏み倒すことができる。


 というわけで、俺は奴隷市場にきていた。


 今回買うのは、欠損奴隷ではない。


 今回買うのはテイマー奴隷だ。

 モンスターをテイムすることができる能力を持った奴隷を、数人買うことにした。

 能力を持っている奴隷は値段が高いが、これは先行投資だ。仕方がない。


 買った奴隷の名前は、ジム、キュロス、エクシスの三人だ。


 三人にはテイマーチームとして動いてもらう。

 まずは三人を、冒険者組と組ませて、クエストに出す。


 そして、クエストの中でめぼしいモンスターをテイムしてきてもらった。

 これで、闘技場に出る準備はばっちりだ。


 それから、テイムしたモンスターで、闘技場にエントリーさせる。

 これでこれからは、闘技場でのファイトマネーが俺のもとにも入ってくることになる。


 もちろん、奴隷にも報酬はかかさない。

 ドミンゴたちと同じく、彼らテイマー組も、ファイトマネーの2割を小遣いにあてさせる。

 ちなみに彼らの生活費や、モンスターのエサ代なんかは俺もちだ。


 闘技場がはじまって、どんどんと利益がではじめた。

 モンスターがいくら傷ついてかえってきても、俺がすぐに治せるからだ。

 そのため、翌日の試合にはふたたび万全な状態で出ることができる。


 そうすることで、モンスターを使い捨てにしなくても、闘技場で稼ぎ続けることができた。

 しかも、同じモンスターに経験を積ませているから、彼らはどんどん強くなった。

 強くなって、ファイトマネーもどんどん増えていった。


 やはり俺の考えは正しかったようだ。

 闘技場での収入もできて、俺のふところはさらに潤った!


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