音楽の先生
「私は埼玉県の公立中学校で音楽を教えてきましたが」
音楽の先生と聞くと女性が多いイメージがあるが、やはり大学は違う。この授業の担当は男性だ。
「教え子の一人に嶋くんがいます」
教室は誰だ?という感じだ。
「去年、首位打者を獲った広島の赤ゴジラっていえば分かりますか?当時、校長をやってて東北高校に彼が進学するとき推薦書を書いたんです」
教室中、すごいといった感じで、ざわざわした。
「嶋くんの学年は非常にレベルが高くてね。その中でも、嶋くんは別格でプロに行くと思ってました。活躍するまで、ちょっと時間がかかったけどね」
教授は他にも野球部の顧問をやっていたときのことなど嬉しそうに話をしていた。
「教え子にプロ野球選手って、すごいよな」
授業が終わった後、数人でたわいなく話をしていた。
「てか、音楽の先生で、男っていた?」
僕は振り返ってみた。小学校のときの音楽専科の先生は、いずれも女性。中学校も女性だった。
「高校は男性だったよ」
僕は高校時代にやってた吹奏楽部の顧問が音楽で男性だったことを言った。他にも何人か男性がいたと言っていたが、やはり少数派だった。会話が途切れそうになったところで、僕は思い出した。
「そういえば、中学のときの教頭先生が音楽だった」
僕は中学のときの教頭を思い出していた。管理職が合わなかったのか、生徒はもちろん保護者の評判もよくなかった。唯一、評判がよかったのは、PTAコーラスをやってる保護者だけだった。教え方が上手くて上達したといっていたが、周りには届かず。離任式で「〇〇中、大好きだよ」と最後に言ったが、何人かが「キモーい」と言った。なお、生徒だけでなく、保護者も含まれていた。
作中、大学の教授が「野球部の顧問をやっていた」という記述がありますが、本当の話です。
音楽の先生が野球部の顧問って、けっこうびっくりなことだと思います。
が、なぜか当時は話題にならなかったですね。
2025年、X(旧Twitter)で、静岡県の元教師、すぎやまさんという方を知りました。
中学の音楽の先生だったそうですが、野球部の顧問をしたことがあるとのこと。
全国を見渡せば、いるもんですね。
中学時代の教頭先生ですが、これも本当の話です。
実は教科書にも名前が載っています。




