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小中時代の同級生と再会 一浪して大学合格

 二月になり、大学は休みになった。日払いの派遣会社というのがあり、僕は登録した。時間があるときに働くことができる。ただし、仕事は単調だったりなど、当たり外れが多かった。僕は普段のアルバイトも含めて、月の半分以上働いていた。


 三月も二月と同じような感じだった。僕は仕事を終えて、自宅近くの緑道を自転車で走っていると「おい、江本」と、いきなり声をかけられた。誰かと思って振り返ると、小中時代の同級生の高本祐市(たかもとゆういち)だった。


「久しぶりじゃね?」

 勢いよく言われ、僕は元気そうだなと思っていた。

「いつ以来だろ?思い出せないな」

 高本は裕福な家庭育ちで、中学時代の成績は学年でトップテンをキープ。男子に限ると、ほぼ二番手で成績優秀。ただし、受験は失敗続きだ。私立小学校を受験するも第一志望に不合格で公立(母校)へ。中学受験も第一志望に落ちて公立(母校)へ。高校受験も、第一志望の私立校(どちらかといえば、チャレンジ)に不合格。第二志望の私立校は合格するも、成績上位が入れる理系クラスに入れなかったため辞退。滑り止めだった都立のトップ校に通っていた。


「上智大に受かったんだって?」

「あぁ、受かったよ。でも、行かないけどね」

 去年、彼は大学受験で第一希望(どちらかといえば、チャレンジだっただろう)の早稲田大学、慶応義塾大学を受験するも落ちていた。尾崎から聞いた話だと「上智大は受かっていたけど、やっぱり早慶のどちらかには行きたい」と言って浪人することを決意。だが、上智大合格は嘘をついたっぽいというのが尾崎の見解だ。


「せっかく、受かったのに何で行かないの?」

 僕は不思議に思って聞くと、予想外の答えが返ってきた。

「実はさ、〇〇大学に行くことにした。江本は口が堅そうだから言うけど、他の奴らには内緒だぞ。特待生で受かったから、授業料タダなんだよ。浪人してお金がかかってるから、親孝行しないといけないしさ」

 僕はそれを聞いて、すごいなと思った。

「それと瀬口も浪人してるんだけど、北海道の大学に受かったって」

 瀬口は小中時代の同級生の女子で、高本と同じ高校に通っていた。このとき、僕は気づいた。一人暮らしで大学に行くのは、瀬口が初めてだ。

寮生活で大学に行った同級生の話は、コチラ

https://syosetu.com/usernoveldatamanage/top/ncode/2097070/noveldataid/26975137/

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