表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
65/74

教員免許更新制

「みなさん教員免許更新制について、どう思いますか?」

 授業中の問いだ。ニュースでも取り上げられていて、その是非が問われていた。

「導入に賛成の方、手をあげてもらえますか?」

 すると教室の七割から八割が上がった。もちろん、僕も手を挙げた。


「何で賛成ですか?じゃあ、そこのあなた」

 指された学生は答えた。

「質の悪い先生に退場してもらうためです」

 他にも数人が答えたが、みな似たような回答だった。僕も指されたら、同じことを言ってたと思う。反対の人もいたと思うが、これといった意見は出なかった。

「なるほどね。みなさん、向上心あるんですね。ぜひ、教員になったら、高いところを目指してください」


 授業終わり、みんなで話になった。

「車の免許も更新あるんだし、あっていいんじゃない?」

「費用がかかるけど、多少は仕方ないよね」

「やっぱり、変な先生には退場してもらわないと」

 体罰などをする不適切教師を排除するという意見が多かった。


「それに講習は大学とかで、やるんでしょ。いいじゃん、そのときに同窓会とか開けたら」

 普段、大学をサボりがちの同級生が言った言葉だ。

「おっ、いいこと言うね。まだまだ先だけど、みんな教師になったら講習で会おう」

 結局、どうなったか分からない。なぜなら、僕は教員免許を更新することがなかったからだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ