表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
64/72

大学の文化祭

 十月末の金、土、日の三日間、埼京大は文化祭だった。クラスでお店を出すことになり、クレープをやることになっていた。


「部活、サークルがある人は、そっちが優先か」

「そりゃ、そうだよ。うちらみたいな無所属組がやるしかない」

「参加人数が増えれば、シフトも減るし」

「いやー、マジで面倒くさいな」

 文化祭には参加するつもりではいたが、強制的に働かされるって空気があった。僕はそれが少し嫌だった。

「まあ、みんなで乗り切ろうぜ」


 金曜日は、平日ということも学内の人が中心だった。シフトがない間は数人で回ることになった。

 飲食店は、どこも売ることに必死だ。特に後輩の頼みは断れないという日本の悪しき習性を利用して、先輩に声をかける。もちろん、自分たちもターゲットになり、他のクラスの同級生には声をかけられる。最初は普通に買っていたが、後半はお腹いっぱい。というより、むしろ腹の調子が悪いような。財布からお金が消えていく。


 土日は多くの人がやってきた。卒業生、学生の保護者、受験生だけでなく、地域の人がやってくるのが埼京大の特徴だ。近くの小学生も遊びに来たって感じでやってくる。高校の同級生に声をかけていて、数人が来てくれた。

「埼京大、遠いな」

「でも、駅からはそう遠くないし、河川敷もあってきれい」

「田舎だと思ってたけど、わりと店もあるしな」

 僕はせっかく来てくれたが、同級生にクレープを売りつけた。


 両親もどんな感じか気になって来てくれた。

「あら、雰囲気いいじゃない」

 母はあまり埼京大に進んでほしくないと思っていたようだから、少し印象がよくなったようだ。

「毎日、遠いのに頑張って通ってるな」

 父も雰囲気は悪くないと思っているようだ。


 三日間、無事に終わった。やはり感想としては、文化祭は高校のときの方が楽しかった。吹奏楽やれてたらなあと思っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ