表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/33

入学式2

 僕は会場の中に入った。

演奏会が行われることもある大きいホール。

うわっ、広いなと思いながら、座席を探していた。


 「こちらへどうぞ」という感じで職員が案内していたので、僕は空いていた席に座った。

新入生だけでなく保護者もいるので、けっこう埋まっているようだ。

僕はちらっと周りを見渡した。母親だけでなく、父親も多い。中には祖父母も来ているようだ。


 やっぱり私立って金持ちが多くて、真面目な保護者が多いんだな。

顔つき、目つきが違う。それに比べて、自分の母校(小中学校)は…

なんてことを考えていると、場内アナウンスが流れた。


「これより平成十六年 埼京大学 入学式を挙行します」

照明が落ちて客席が暗くなり、今度は舞台が明るくなった。

そこには楽器を構えた演奏者たちがいた。


 指揮者が振ると、一斉に音が鳴り出した。

これが全国トップレベルの埼京大学吹奏楽部の演奏。すごい迫力だ。

曲が終わると、自然に会場から拍手が沸き起こった。


 続いて学長の挨拶だ。

 舞台の真ん中まで進み、マイクを握った。

「新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます」

 優しい声をした、おじいさんという感じだ。

元小学校の先生で、本を出版するなど教育界では有名な人らしい。

僕は本も読んだことなければ、名前も初めて聞いたが。


「最近、新聞に書かれていましたが、学生が電車の中で座席を譲ったそうです」

 まあ、よくある話だよな、自分だって譲ったことあるなんて思いながら聞いてると…

「これが埼京生…」

 声は出てないけど、会場がおーって感じで少しざわついたような。僕もドキッとした。


「だったら、いいなあ」

 えっ、違うの?しかも、少しためた後の一言だったので、一転してなんか残念な雰囲気に。

その後は軽く聞き流す感じで、学長の挨拶は終了。


 他にも現役の学生さんや教授がインタビューに答えた映像が流れたり。

約二時間ほどで、入学式が終了。僕は特に何もすることなく帰宅するのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ