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履修登録

 今日は午前中だけで午後は何もなかったが、やらなければいけないことがあった。それは時間割の作成、すなわち履修登録だ。高校までと違って、大学では制約はあるものの自分で授業を選ぶことができる。履修登録の期限は、二週間後だ。しかし、来週から授業が始まるため、どの授業を取るか決めなければならない。


「どこから決めてけばいいんだろう?」

 そんな声が教室内で聞こえてくる。

「まず、必修科目から埋めるのよ。例えば、地理、日本史、世界史とか」

 桧山真奈が、すでに埋まっている用紙を見せてきた。

「へぇー、すごい慣れてるね」

「あたし高校が総合学科だったから」

「そういえば、そうだったね」

 近くにいた足立春乃を含め、みんな関心していた。


 言われた通り、必修科目から埋めていった。登録用紙に授業コード、科目名を入れていく。大学生は休みが多いと聞いていたが、それは三年生以上の話。月曜日から金曜日まで、毎日ひとつ以上は必修授業があった。


「どれどれ、みんなできてる?」

 高市と池村に加え、二年生数人が教室の様子を見に来た。

「明日は健康診断で教室が使えないところが多いから、今日中にやった方がいいよ」

 そう言われて、残っていた人は作成した。


「えっ、土曜日も授業あるの?」

 古庭孝太郎が驚いて言った。みんなの視線が集まる。

「いや、心理学を取ろうとしたら、土曜日になってて」

「おい、知らなかったのか?」

 池村が聞くと古庭は「はい」とうなづいた。

「おいおい、大丈夫か。たぶん変わってなければ、一年の秋学期は必修科目が入ってくるぞ」

「マジですか?」

「マジだよ。土曜日の授業に出れないとかないよな?他の学部だけど、土曜日は出席できないから何とかしてくれって言ったけど、通らなくて辞めた人がいるって聞いたぞ」

 教室はそんな人いるんだって驚くとともに呆れていた。


「絶対に出れないとかはないですけど、まさか週六になるなんて」

 古庭が凹んでいると、高市が言った。

「普通に単位を取っていければ、たしか一年の秋学期は水曜日が休みになるよ」

「そうなんですか?」

「その感じだと、まだ春学期の作成中ね。もちろん修正が聞くけど、秋学期の分も作らなきゃダメだよ」

 高市の言葉を聞いて、古庭は安心していた。僕もまだ秋学期は作る前だったから、毎週平日休みがあることが嬉しく感じた。作り終わった人は、高市と池村、二年生の先輩が見てくれた。僕は「君はよくできてるね」と褒めてもらった。

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