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聖騎士と懐かしの迷宮

皆様の声を聞かせてくださると幸いです

感想、評価お待ちしております

「ふー、おつかれさまー、最後思ったより蟻湧いたねぇ」


 アサギが武器を仕舞いながら言う


「おー、おつかれー、でもアサギが全部ひきつけてくれてたからこっちは楽だったぞ」


「そうね、一応30秒以内には近衛兵大分いなくなってたし今後も今みたいな感じでいいんじゃない?女王蟻に火力集中させられるから効率もいいしね」


「そうだね、あそこで私達が攻撃をし続けても女王蟻のターゲットはあっちゃんに行ってたから25パー前までに稼いでてくれたら大丈夫じゃないかな?」


「そうね、ヘイトの稼ぎ方次第では移る可能性もあるけどアサギちゃんの攻撃の仕方ならかなりヘイト稼げるしね、近衛兵が全部終わってすぐ戻ってきてくれるなら流れる心配も少ないでしょ」


「そうだな、仮に雑魚を倒しながらとなると逆にヘイトが分散してヒーラーが大変かもしれないしこのやり方でいいんじゃないか?」


 全員の意見が一致したので女王蟻の討伐の方法は今のやり方を少しずつブラッシュアップしていく事となった

 これで周回効率も捗るという物だ


「さて、とりあえずドロップの確認、っと・・・えーと、おー、物理攻撃があがるネックレスだね、姫はリングで女王はネックレスなんだね、とりあえずはまぁちゃんとダガー君でダイスだね」


「はーい」


「わかった」


 ダイスの結果今回はまぁちゃんがネックレスを取得する事ができた、だがどうせ周回するのだから全員に渡る事だろう

 順番が少し前後するだけだ


「よし、じゃあ次はさっきの天の声の確認だな」


「ああ、そういえば久しぶりに光の神様の声聞いたわね、光の神様がでてきたってことは魔王関連のストーリーでも進んだのかしらね?」


「えーっと・・・うわ!エドラだ!ついに「悪竜エドラ」が復活するって!!」


「「悪竜エドラ」でも光の神様は予言できるのか」


「んーと誰かを探しながら王都を焼き尽くす未来を見た・・・えーっと・・・イベントなのに特殊AIなのかな・・・?」


「まじか、どうなっちまうんだ?」


「ヘイト稼がなくてもアサギちゃんがメインタンク決定ね」


「んー・・・それはまぁ、いいんだけど・・・大丈夫かなぁ・・・?特殊AIだと攻撃が理不尽だったりするからなぁ・・・」


「ふふ、アサギ、そんな事言いながら嬉しそうな顔してるわよ?」


「えっ!?そ、そうかなぁ?」


 実際にアサギの口角はあがりっぱなしである


「相変わらず特殊AIの敵との戦いでテンション爆上げな奴だな」


「あっちゃん、テンションあげるのはいいけど光の剣とか使っちゃだめよ?エドラが来るのが約3週間後だけどそこまでに専門職に届くかわかんないしね」


「トップの連中は3週間もあればそろそろ到達する奴もでてきそうだけどな」


「そうね、もしかしたらちらほら出てくるかもね、でもどうせレベルキャップまで行ったプレイヤーが相当な数にならなきゃキャップは外れないんでしょうね」


「んー・・・とりあえず私達に出来る事はレベル上げと装備集めだね、一応防具は海賊シリーズ揃えたのとアクセは「蟻の巣」で揃えられるかな、武器は今の所海賊が1番強い?」


「そうだな、武器も防具も海賊あればなんとかなるだろ、じゃあ蟻周回でアクセ集めすっか」


「じゃあまずはクエスト報告してから周回しましょうか、もしかしたらクエストも増えるかもしれないしね」


「「「「「おー!」」」」」


 アサギ達は女王蟻が居た部屋に出た出口用の魔法陣を使い「蟻の巣」の入り口前まで出る、そして「ヨーセノ村」まで歩いて帰っていった

「ヨーセノ村」の村長に女王蟻を退治した事を報告すると大層喜んでくれた

 そして「ヨーセノ村」の住人から「蟻の巣」関連の新しいクエストを受け取りもう1度「蟻の巣」に入ろうとした時、アサギの元に一通のメールが届いた


「あ、まって、メールきた、ダンチョーからだ」


「ん?なんだ、NPCとメールってできんのか?」


「えーっと・・・わからない、今までは誰かしらが呼んでくれたり伝言を預かったりだったし」


「内容は?一度話がしたいって?」


「うん、そうみたい、「悪竜エドラ」の事だって」


「まあ、そうだろうな、皆でか?アサギ一人か?」


「全員で来てくれって書いてあるよ、一応返信は・・・うん、できるみたい、行くっていっていいかな?」


「そりゃダンチョーに呼ばれちゃ仕方ないわよ」


「そうだな、女王蟻周回はそれが終わってからだな」


 アサギはダンチョーにすぐに向かいます、とメールを送り全員で帰還スクロールを使い王都にあるアサギの教会へ戻った

 すぐに土の教会へと戻ると受付の人にすぐに団長室へ向かってくださいと言われたので団長室へと向かった


「ダンチョー団長、アサギですー、お待たせしましたー」


「おう、空いてるぞ、入れ入れ」


「はーい」


 アサギが団長室の扉を開けると中には眉間に皺を寄せ難しそうな顔をしてるダンチョーが居た


「お前ら光の神様の予言は聞いたか?」


「あ、はい、先ほど確認しました」


「そうか、実はな、先ほどここに光の神様が現れた」


「え!?神様ってそんなに気軽に出てこないんじゃ!?」


「ああ、そうだよ、俺だって光の神様を見たのは初めてだしまさかこんな短期間に連続で神様に会うとも思っていなかった」


「えーと、おめでとうございます・・・?」


「なんだ、それは嫌味か?」


「あ、いえ、そんなつもりじゃ」


「はっはっは、わかってるわかってる、でだ、アサギよ、「悪竜エドラ」が探してるのはお前だ」


「あー、多分そうだろうな、とは」


「そうか、討伐には出るのか?」


「あ、はい、もちろん行きます」


「そうか、お前ら今どこでレベル上げをしているんだ?」


「えっと今まで「ヨーセノ村」の近くの「蟻の巣」の中に居ました」


「ああ、あそこか、この前の「トークノ森」の邪教徒騒ぎの時に見つかった村だな、そうか・・・」


 ダンチョーは腕を組み考え事を始めたみたいだった


「「蟻の巣」には目当てのドロップはあるのか?」


「あ、はい、アクセ系が落ちるので皆の分をとりあえず取りたいなって思って周回予定です」


「そうか、よし、じゃあそれを集め終わったら戻って来い、予言の日まではまだ時間がある、だがなるべく早めに終わらせて来い」


「はい、わかりました」


「よし、呼び出して済まなかったな、さっさと揃う事を祈っているぞ」


「ありがとうございます、では失礼します」


「ああ」


 アサギ達は団長室からでていく


「今の会話はどんな流れだと思う?」


「んー・・・「悪竜エドラ」討伐に向けて稽古を付けようって感じか?」


「相手は竜なのに?ダンチョーが竜に変身できるならまだしも流石にそれは無理でしょ」


「流石にこれだけじゃあわからないわね、まあ、アクセ揃えたらわかるんだしさっさと周回しちゃいましょ」


「そうね、何なのかはその時に考える事にしましょ」


 アサギ達は転送装置で「ヨーセノ村」まで飛び「蟻の巣」の周回を始めた

 最初は「ヨーセノ村」で貰ったクエストを終わらせながらなので途中で寄り道する事もあったがそのクエストが終わったら一直線で女王蟻まで行くだけなので周回にかかるスピードはどんどんと速くなっていく

 女王蟻の最後の25パーセントの時もどのタイミングでアサギが近衛兵蟻のヘイトを取りに行くかなど色々試し討伐スピードも速くなる

「悪竜エドラ」討伐のイベントまでリアルの時間であと二週間を残しアサギ達は「蟻の巣」産のアクセを全員分揃える事ができた


「よーっし!これで「蟻の巣」周回終了だね!」


「思ったより速かったな、まあ、でてくるボスが姫と女王だけなのと欲しいのがアクセだけだってのもあるけど」


「でもこれでダンチョーの所に行けるわね、どんな話がくるかしらね」


「ねー、楽しみだねー」


 アサギはダンチョーの元へ行く前にダンチョー宛にメールを送った

 今行っていいかと聞くと大丈夫だとすぐに返事がきたので土の教会へと向かっていく

 土の教会へつくともう受付に話が伝わっているようですぐに団長室に向かってくれと言われた


「ダンチョー団長、アサギですー」


「おう、入れ」


「失礼しますー」


 中にはまた難しい顔をしているダンチョーがいた


「「蟻の巣」でのアイテム集めが終わりました」


「そうか、じゃあお前達、もう1度骨の迷宮に行け」


「え?骨の迷宮ですか?なんでです?」


「前に言わなかったか?骨の迷宮はまだ終わってないって」


「あー・・・言われたような・・・気も・・・する・・・?」


「簡単に言うとな、骨の迷宮には更に奥がある、本当はまだ早いのかもしれないが・・・流石に「悪竜エドラ」に狙われているとなるとな・・・」


「ありがとうございます、えっと骨の迷宮に入ればすぐに行けるんですか?奥って」


「ああ、これを持っていけばすぐに奥に行ける、人数分用意した」


「ありがとうございます、じゃあ早速行ってきますね」


「ああ、無理はするなよ」


「はい、ありがとうございます、では、行ってきますね」


「ああ」


 アサギ達が出て行くのを見送ったダンチョーは椅子に深く腰掛け宙を見上げながらため息をつく


「どこまで行けるやら・・・」


 一人、部屋の中でつぶやくと団長は机の上に重なっている書類を片付け始めるのだった





「骨の迷宮の奥かー、ってことはまた骨と戦うんだね」


 アサギが王都内部にある墓の方へ歩きながら言う

 もう何度通った道だろうか、その足取りは軽い


「またナイットンと戦うのかしら?」


「久しぶりだから行動パターン忘れちまったな」


「そうだね、なんか懐かしいなー、そこまで時間は経ってないんだけどなー」


「そうね、私も結構ここには野良で来たけけれど懐かしいわ」


「奥って事だからあまり関係ないかもしれないぞ?」


「てか私達って最初にここ入った時って適正レベル以下だったんだよね、しかも3人だったし、よく行けてたよね」


「あー、時間はかかったけどなー、3人とも属性的に相性よかったからいけてたんだろうな」


「そうね、ふふ、本当に懐かしい気分ね」


 アサギ達が墓地までたどり着くとそこには結構な数のプレイヤーがいた


「結構低レベルの人もいるのね、CT開け待ってるのかしら」


「「まおクエ」って結構新規いるんだな、イベントとかでもレベルとかで分けられてるからあんまり見ないけど、てかなんかすげー見られてる気がする」


「そりゃそうだろうな、海賊の格好なんてこのレベルではありえないからな」


 海賊の衣装をそのまま使っているのはマーリンとまぁちゃんだけであとは違うのではあるが

 アサギとダガーは金属鎧の外見にしているしセッキーとオネも鎖装備に変えている

 それにまぁちゃんには羽根も生えているので注目されてしまうのも仕方がない


「初期中の初期のダンジョンだしね、まあ、あんま見られてるのも嫌だし中に入ろうぜ」


「そうだね、じゃあ入るよ、あ、選択肢増えてるよ、骨の迷宮・奥だって」


「わかりやすいな、じゃあ、頼んだ」


「はーい」


 アサギがウインドウに表示された骨の迷宮・奥を選択し移動しますかという質問にはいと答えるとアサギ達は骨の迷宮へと転送される

 アサギ達の目の前にはかつて来た骨の迷宮と同じような景色が広がっている

 だが強さは違うのだろう、アサギ達は気合を入れ歩き出し始める

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― 新着の感想 ―
[気になる点] なんかワンパターン化してきている気がしているように感じる。
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