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聖騎士達があっちへ行ったりこっちへ行ったり

皆様の声を聞かせてくださると幸いです

感想、評価お待ちしております

 6人は海底神殿の地下2階を進んでいく

 時々複数の魚人に囲まれはするが先ほど戦った鎧を付けた魚人ほどは強くもないので後衛にさえ流れていかなければ問題はない

 どうやら地下2階にはパーティは居ないようで戦闘中に新しくモブが湧き始めるという事はなかった

 なかなか美味しい狩場ではあるがインスタンスダンジョンを見つけているのならばここまで来る必要はないという事なのだろうか


「全然人いないな、別に俺達のレベルが1番上って訳じゃあないのに何でこんなにいないんだ?」


「インスタンスダンジョンと比べてフリーダンジョンはあんまり人気ないっぽいのよね、四方から囲まれる可能性もあるし全然会った事ないけどPKされる可能性だって0ではないわ、それにインスタントダンジョンだとボスから武器とかもドロップするし、そう考えたらフリーダンジョンでレベル上げするメリットってあんまりないんじゃないかしら?」


「なるほど、そりゃそうか、なんかクエストとかくれる人もついでに探すべきだったか?あー、もしかしたらクエストやってればインスタントダンジョンも出たかもしれないぞ?」


「んー、それならアーサーさんもそんな事言うんじゃないかな?それにクエストやっててインスタントダンジョンが出るならもうちょっと話題になっててもおかしくないと思うし、まあ、アーサーさんは掲示板に情報を流さないタイプの人だったって事はわかったけど」


「そればっかりは個人の考え次第だからね、ヒントをくれたって事を考えると自分で見つけるのを楽しんでるタイプっぽいからネタバレはやめようと思ってるんじゃないかしら?」


「そうだね、そんな考えの人も確かにいるよね」


「うんうん、私もその方が楽しくて好きかな、よし、あっちゃん!早く見つけよう!!」


「うん、頑張ろうね!!」


 そして6人は船が沈んでる場所までたどり着いた、そこは部屋の様な大きな空間になっていた


「沈没船って聞いてたからもっとぼろっちい感じの船があるのかと思った」


「ああ、俺もだ、どう見ても沈没船って感じじゃあないな」


「でもここは一応海の底なのよ?沈んだからここにあるんじゃないかしら?」


「お化けとか骨と戦うのかと思ってたけどなんか違うっぽい?」


「うーん、帆とか船首とかを見たら海賊船であるのは間違いなさそうだけど・・・」


「そうだな、髑髏の帆に髑髏の船首!あれで海賊船じゃあないと言っても誰が信じるかよ!」


 そこにはどこも破損していない今にも動き出しそうな大きな船が鎮座していた

 裏側へ回ろうにもそこまで地面が続いてはいないので6人は片一方の側面のみを調べてみる事にした


「んー・・・でもどこにも入り口みたいなのはなさそうだよ」


「そうだな、というか地面に直接置かれてる感じだから上に上がろうにも上がれないな」


「普通船に入り口なんかないものね、んー・・・ほんとにただ置かれてるだけなのかしら?」


「なんかロープみたいなのを投げて上にあがるとか?」


「流石にそれはないんじゃないかな?鉤爪みたいな奴でしょ?見た事ないなぁ」


「とりあえず叩いてみるか?」


「やってみる?」


「それで海賊に囲まれたらどうするんだ?」


「あら、話が進んでいいじゃない」


「あはは、珍しくセッキーからもお墨付きがでたからやってみるよー」


 アサギは船に向かって突撃をする、なかなか大きな音はしたが特に何も起こらない

 じゃあ俺も、とマーリンも船に向かって魔法を放つが何もない、この船は完全に背景扱いのようだ


「だめだね、んー、となるとまた別の方法なのか、この船は全然関係ないかだねー」


「そうね、じゃあとりあえずこの部屋からでて2階を隈なく調べてみましょうか」


 アサギ達は船がある部屋から出ようとした、すると目の前にわらわらといかにも!な感じの服装の海賊たちが道を塞ぎながら現れた


「お前ら何者だ!?この船を見られたからにはここから生かして帰さねぇぞ!?」


 海賊たちの先頭にいる男がアサギ達に剣を向けながら叫ぶ


「なるほど、この船を見てからここから立ち去ろうとするのがフラグなんだね」


「ならこの海賊たちを倒せばクエストが発生するのかしらね?」


「帰還スクロールで帰らなくてよかったな、これはある意味罠だぜ」


「野郎ども!やっちまえ!!!」


 アサギ達が感想を言い合ってると先頭に居た男がこちらに向かって走り出してきた

 その時に敵となったのだろうか、目の前にいる男たちの頭の上に「キャプテンセンチョー海賊団下っ端」との表示がでてきた


「なんだこいつら全員下っ端かよ」


「一番前にいた偉そうなのも下っ端なんだ!?」


 アサギは笑いながらも敵が複数なので範囲挑発スキルを発動しターゲットを自分に向かせる

 海賊の下っ端たちの武器はカットラスだ、それもまた海賊っぽさを演出している

 海賊の下っ端なんてろくに戦闘経験はないのだろう、バラバラに攻撃はしてくるわ、隙は大きいわでアサギ達からしたら雑魚である、だから大した時間もかからずに海賊の下っ端達は全滅した


「くそが!!覚えてろよ!!」


 倒したはずの下っ端の先頭に居た男が部屋の外へ駆け出していく、その時ズボンから何かを落としていくのが見えた


「なるほど、あれを拾ってクエスト開始だね」


「掲示板に情報があんまりないのって別に書く必要もないからかもしれないな、テンプレ通りの進み方だ」


「それもそうかもしれないわね、じゃあアサギとりあえず拾ってくれる?」


「はーい」


 この手の物はリーダーしか拾えない可能性がある、クエストの受注の決定権はリーダーにあるからだ


「どれどれ、お、なんか出た」


 下っ端が落としたアイテムは「ちょろまかしたネックレス」という名前だった

 それをアサギが拾った時にこのネックレスを「セカンドウ」に居る商人の息子に渡そうといった内容のクエストが発生する


「んー・・・ストーリーが容易に把握できる名前のアイテムだね」


「そうね、返したらお父さんの形見だとかで復讐をしてください、って進むわよ、これ」


「いやいや、まさか・・・そんな誰にでも予想できそうなストーリーを「まおクエ」がやるか?」


「そのまさかをついてくる可能性が!!」


「えー、でも・・・流石にそれはないんじゃないかな?」


「とにかく返してみればわかるだろ、どうする?帰還スクロール使うか?」


「とりあえず部屋から出てみない?なにかあるかもだし」


 アサギがそう言うので一応部屋からでてみたが大してなにも起こらなかったので6人は帰還スクロールを使って王都まで帰る事になった

 そしてその足で「セカンドウ」まで向かいネックレスを渡す為に商人の息子を探す

 クエストの情報を見ながら商人の息子がいる場所に来てみると「セカンドウ」の中でも結構大きめの屋敷の前に辿り着いた


「ますますテンプレ通りの海賊討伐だな」


「そうみたいね、「セカンドウ」って普段全然来ないけどもしかしたらここらで海賊の話とかも聞けてたのかもね」


「そうかもね、とりあえずそこにいる人に話しかけて息子さんを呼んでもらおうか」


 そう言ってアサギが店番をしている女性に話かけてネックレスの持ち主の息子を呼んでもらおうとすると女性は是非家の中へというので全員で家の中へ入る事になった

 そしてやはり予想通りにあの海賊達に復讐をしてほしいという話になってそれを快諾し家の外へでたのだが


「あれ?クエスト終わり?インスタントダンジョンの情報は?お父さんの敵を取るってしかクエスト情報ないよ?」


「これは多分あれだ、「悪竜エドラ」のイビキ聞きに行ったり「トークノ森」の調査の回数でイベント始まったりしただろ?やっぱ海賊船はイベントでインスタントダンジョンには関係ないんだよ」


「アーサーもこの中には無かったって言ってたし・・・つまりはそういう事なの?待って、この中って事は海底神殿には無いって事?じゃあ「ザバン海」にあるって事!?」


「あー・・・沈没船の情報でてっきり船がインスタントダンジョンだと思いこんじゃったって訳ね・・・よし!「ザバン海」に戻るわよ!!」


 6人は再度「ザバン海」に向けて駆け出す

 そして「ザバン海」の入り口に戻って来た時に先ほどまでは見られなかった変化を発見した


「なるほど、そう来たか」


「ザバン海」から海の底へ行くには階段を下る必要がある、その階段の少し横にインスタントダンジョンの扉が発生しておりその奥に海底神殿の奥で見た海賊船が浮かび上がっているのが見えた


「って事はやっぱりイベントには関係ないって事なのかしら?」


「いや、そうとは限らないんじゃないかな?だってあの下っ端の名前はキャラクター海賊団下っ端でしょ?一隻だけで海賊団なのかな?私としては両方ともあると思うよ」


「んー、とりあえず中に入ってみましょうか」


 アサギはインスタントダンジョンの扉の前に進む、そして「キャプテンセンチョーの海賊船」に入りますかというアイコンが出たのではいと答えた

 すると6人は一瞬で船首の前に転送される


「さっきより大きいじゃないの」


「よくある話だね、あ、クエスト更新したよ、やっぱり合ってるみたい」


「よし、じゃあとりあえず敵討ちだな、もしかしたらそれが終わったら色々クエスト増えるかもしれないしな」


「それなら何周もするモチベにもつながるもんね」


「よし、じゃあ早速・・・とりあえず船の上にいる奴は全滅させながらかな?」


「当然ね」


「じゃあいくよー!!」


 アサギは船首から船の後方へ進んでいく、船の上には海賊の下っ端が何人が居たが強さとしては海底神殿で戦ったのとそこまで変わらなかった

 船の真ん中ほどまで進むと段差がありそこから後ろへは行けないのでまた前の方へ戻り船の内部へと行ける扉を開けた


「とりあえずは道すがら部屋があったら入ってみるって感じで」


 アサギはそう言いながらゆっくりと進んでいく、途中にある部屋の中には寝ている海賊の下っ端もいたが流石に索敵範囲内にはいると起きるみたいで何回か交戦となった

 倒した下っ端の1人が多分奥へ続く扉のものであろう鍵を落としたのでどれかがランダムで鍵を持ってる設定になっているに違いない

 最初なので一応全部の部屋を見て周ろうと思ってはいるが次からは鍵を手に入れたら寝ている奴らは放って置いてもいいだろう

 アサギ達は奥の方に見える鍵がかかってそうな扉をちらりと見ながらもその手前の部屋にいる全ての海賊を殲滅していくのであった

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