聖騎士と夢の秘密
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雑魚モブとの戦いは特に問題はなかった
アサギ達のレベルより若干レベルが高いモブはいるようだが6人での狩りは順調と言っていいものだった
「わー、ほんとアサギちゃんのタンクって安定していてやりやすいわ、とっても楽!」
「ああ、凄い、火力だけじゃなく視野も広い、「悪竜エドラ」を相手にするよりこちらの攻撃は通りヘイトが溜まりやすいのに少しもこちらに流れてこないなんて・・・」
「くふふ、ありがと、でもオネさんもダガー君も一緒に行けるようになって私も楽になったよ、オネさんのお陰で火力も安定度も上がったしダガー君はナイトだから最初に1匹持ってもらえるし、戦闘時間が大分短くなったね」
「そうね、なかなかいいバランスだと思うわ、私も火力出せるしね」
「でも雑魚モブだと近距離攻撃3人は狭そうだな、パーティ組んでるしお互いに当たる事はなさそうだけどやりにくくないか?」
「んー、そうだね、今まであっちゃんと向かい合う形で敵挟んでたし攻撃を避けるのに左右じゃなくて前後に避けるようにしないといけないからちょっと慣れが必要かな?」
「俺は今まで色々野良を経験しているから何も問題はない」
「私も野良は行ってたけどここまで攻撃に参加できるパーティは初めてだからもうちょっと練習しないといけないかな、私も回復魔法使えるけど使おうかな?って思ったらアサギちゃんのHPが回復してるからね、セッキーちゃんも凄く上手」
「くふふ、でしょでしょ!セッキーは私が攻撃を防ぐのか避けるのかわかってるみたいで、防ぐ時は回復飛んでくるし避ける時は攻撃が飛んでくるんだよ!」
「全部が全部わかる訳じゃあないんだけどね、なんとなくアサギならこっちかな、ってわかるようになったのよ」
「へぇ、セッキーちゃん凄いね、私も支援職志望として見習わなきゃ」
「い、いえ、そんな・・・」
照れているセッキーを眺めアサギは上機嫌である
6人は雑魚を倒しながらどんどんと奥へ進んでいく、狭い道を抜けるとそこは大きな吹き抜けの1番上で下を覗いてみると1番下に「悪竜エドラ」が立っているのが見えた
「お、あんな所に「悪竜エドラ」がいるぞ、ここから飛び降りたらすぐ戦えそうだな」
「おお!ショートカットって奴だね!?もしくはボス直だ!よし、マー君飛べるか確かめてみて!」
「ダメよ、見なさい、ここからだとターゲットができないからHPバー見れなくてバフがわからないけどいかにも!って感じのエフェクトが出てるでしょ、あんなの「悪竜エドラ」の思念体には無かったわ、つまり「「悪竜エドラ」の夢」の中でだけどバフがかかっているのよ」
「これ系はダンジョンにある何かを解除しながら進んでいくのがセオリーだね!」
「そうだと思うわ、ちょっと遠いからわかりにくいけど多分あれ外で会った時より大きいわよ、きっとこのまま飛び降りても絶対に勝てないわ」
「拳からも黒いオーラでてるし常時あれだといくらアサギちゃんでもきついだろうね」
「フ、道なりに進めば良いという事だな」
6人は吹き抜けをぐるりと回るように進んでいく
逆側の方へ視線を向けるといくつかの部屋が見える、全てを回るのには時間がかかりそうだ
「んー・・・ここから「悪竜エドラ」のいる所までは3周か、部屋数はここから数えれるだけでも10はあるね、どうする?」
「やっかいなのがあのエフェクトを消すのがボスなりギミックなりでもランダムな部屋に出るってパターンね、とりあえず初回だし今回は全部回ってみるしかないと思うけど「悪竜エドラ」をターゲットできる距離になったらバフを確認してみるのが1番ね」
「じゃあとりあえず進んで全部の部屋にはいってみるね」
アサギ達はどんどんと進んでいく、吹き抜けの部分には少々のモブが巡回しているだけなので進むだけなら楽なようだ
部屋の中からモブが外に出てくるという事もなさそうである
アサギは1番近い部屋の前に来た、外から中を覗くと中にはなにも無さそうだった
「んー・・・何もないっぽいけど・・・入ったら出現する可能性があるか・・・よし、はいるね」
アサギがその部屋の中に注意深く入っていく、右足を入れ、それを戻す、それを2回繰り返した後全身を部屋に居れた
その時部屋の奥の壁から黒い光の腕が現れアサギ達全員を掴んで部屋の奥へと引っ張った
「ええええ?壁から!?」
「ぎゃああああああああああああ!!!」
アサギ達が壁の手前まで移動すると入ってきた扉が音を立てて閉まっていく
「罠部屋もあるのか・・・いや、全部この仕様なのか?」
扉が閉まり切った時目の前に竜人が3体現れた、アサギはすぐに竜人に近づきながらサインを振り順番を指定する
そして竜人達に挑発スキルを発動させながら追い越し入ってきた扉に背中を向けた
「多分こいつらを倒せばでれる、って奴だね」
「ああ、そうだろうな、すぐに終わらせて次だ」
3体の竜人を倒した時また音を立てながら扉が開いていく
「んー・・・でも全部が全部今の感じだとちょっと疲れそうね」
「心臓にはよくないね!びっくりしたもん!」
「まぁちゃん「ぎゃあああああ!」って言ってたね」
「あっちゃん!やめて!!!」
「まぁちゃんどんまい!」
「やーめーてー!」
一行はき気を取り直して次の部屋へと向かう、次はびっくりしないとまぁちゃんは何があってもすぐに動けるように身構えている
アサギがまた最初に次の部屋に入ると・・・
「んー・・・何もない、これって全員ではいらないといけないパターンかな?」
「そうね、パーティで攻略してる訳だしそれも考えられない訳ではないわね、皆で入ってみましょうか」
という訳で全員で入ってみるもののなにも怒らなかった
「はずれの部屋もあるんだね、これはなかなか楽しいギミックだね」
「周回しているうちにどんどんイライラに変わって行きそうだけどね、さ、次よ」
「はーい」
アサギ達は歩いてきた巡回を倒し次の部屋へと向かう
「さて、ここはどうだかな、っと」
アサギが右足だけを入れる、すると部屋の中に魔法陣が浮かび上がりその中に「悪竜エドラ」の思念体が現れた
「なるほど!「悪竜エドラ」の思念体がバフのキーか!」
どうやら相手はノンアクティブらしく足をいれただけでは襲い掛かってこないようだ、多分部屋から出ても追ってはこないだろう
「さっきのよりは弱そうだな」
「そうだね、これなら私の攻撃でも通るかな?」
「通らないとレベル上げに竜人の住処に戻らないといけないわね、セッキーちゃん、一応私は支援するから攻撃に参加しないでおくね」
「はい、お願いします」
「よし、アサギ準備いいぞ」
「うん、じゃあいくよー」
アサギは勢いよく駆け出した
「よろしくおねがいしまーす!!」
挨拶と同時に「悪竜エドラ」の思念体の身体に盾を当てる、外に居た「悪竜エドラ」の思念体の身体は微動だにしなかったがこちらの「悪竜エドラ」の思念体はかなりぐらついている
「うん、行けそう」
攻撃自体は相変わらず単調な感じでしかも外より遅いので余裕をもって防ぐ事が出来た
まぁちゃんの攻撃もダガーの攻撃も通りダメージを重ねていく、マーリンの魔法もレジストされる事はないようで今回はちゃんと魔法が発動している
「よし、これで終わり!」
「悪竜エドラ」の思念体のHPが無くなり身体が消える、その時「悪竜エドラ」の思念体が居た場所に影が浮かび上がった
アサギはそれを見て盾を構える、しかし攻撃を加えてくる様子は無さそうだ
よくよく見てみるとその影は剣と盾を持っているようだ
「んー・・・パラディン・・・いや、この剣の形は・・・パラディンロードだ!」
どうやら目の前の影はパラディンロードのようだ
そのパラディンロードの影が剣を持つ右手を上にあげる、すると剣が輝きだし少し経つと光と共にパラディンロードの影も消え去った
「今のがバフ解除かしら?「悪竜エドラ」の思念体を倒してパラディンロードの影を解放してバフを消す
、と・・・なるほどね」
「どしたの、セッキー」
「外で「悪竜エドラ」の思念体に会った時にアサギの剣を見てパラディンロードなの気づいたじゃない?多分「悪竜エドラ」を「ドラゴンズホール」に封印したのってパラディンロードなんじゃないかしら、ここは本当に「悪竜エドラ」の夢の中なのね、夢の中で昔勝てなかったパラディンロードに勝てるようにバフをかけたのか、パラディンロードを封印したからバフがかかったのかはわからないけどね」
「なるほどねぇ・・・」
「そんな夢を見るくらい悔しかったのか・・・封印解けたらパラディンロード狙われるんじゃないか?」
「じゃああっちゃん狙われちゃうね」
「アサギちゃん頑張って!」
「フ、ドラゴンスレイヤーだな」
「あら、ちょうどいいじゃないの、剥製にするんでしょ?「悪竜エドラ」」
「んー・・・これで私の命を狙うのがまた増えたのか・・・」
「モテモテだな、ハッハッハ」
その後アサギ達は3体の「悪竜エドラ」の思念体を倒した
「どれどれ、ターゲットできるくらいまで近づいてきたな、「悪竜エドラ」のバフは残り何個だ?」
「大分エフェクト無くなってきてるね、なんか小さくなってる気もするし、「悪竜エドラ」の夢の中なのになんか悪い事してる感じ」
「あはは、確かに夢を悪夢に変えちゃってるね」
「残りはあと1つね、うわ、すっごいバフだよ、物理攻撃ダメージを無効化だって」
「そのレベルのバフがあと4個かよ、飛び降りなくてよかったな」
「ほんとほんと、絶対助けに行けなかったね」
「じゃあ残りはあと1体っぽいし探しにいこうかー」
「待って!「悪竜エドラ」の思念体から今回何もドロップしてないけど中ボスいないのかしら?」
「あー・・・んー・・・確かにいつも防具ドロップする奴はHP減ると特殊行動してくる奴らばっかりだから気にしてなかったけど・・・」
「「ナイットン」みたいにあいつが「悪竜エドラ」が全部持ってるんじゃないのか?」
「まだ中ボスに会ってないとも考えられる」
「そうだね、まだ部屋はあるしね、でも今まで見てきた部屋の数を考えると中ボスはランダムポップじゃ無さそうなんじゃない?全部が下の方に固まる可能性は低いと思うな」
「確かにそうかも!」
「やっぱり全部見てみるしかないわね、じゃあ気を取り直していきましょうか」
「「「「「おおー!」」」」」
「「悪竜エドラ」の夢」攻略はさらに続いていく




