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聖騎士の悩みとこれからの事

「むー、セッキーにばれてしまった・・・」


「アサギの考えてる事くらいわかるわよ、まあ、かなりの数召喚されたみたいだしそこまでドロップの確率が悪くないならそんなに高くないはずだから多分大丈夫よ、愚痴る前に数こなしましょ」


「確かにそれが一番でだろうな」


「そうだね、じゃあ次いこー!」


「その前にアサギ、さっきのスキルは本当にやめときなさい、やっかみとかで周りがゴタゴタしたら楽しくゲームができなくなるわよ」


「そうなったらセッキーは寂しいってさ」


「うん!ごめんね、セッキー!気をつけるね!!」


「馬鹿、そこまで言ってないわよ!!ま、まあ、ほんと気をつけてね、あーもう!次行くわよ!」






 それから3人は2体の「邪教が呼び出し者」を狩る

 また1つ首飾りがでてアサギはご満悦だ

 3体倒して2つでたのだから確率はそこまで悪くないのだろう、ならばそこまで高い値段にもならないはずだ、これならセッキーもそこまで文句を言わないだろう


「でもアサギさ、聖騎士様でドクロの首飾りって貴女的にありなの?」


「あっ!!!」


 売りはしないがバッグの底に仕舞われる運命がその一言で決まってしまった





『これも退けるとは外遊人もなかなかやるじゃあないか!ただこの世界を支配するだけじゃあつまらん、お前らの様な敵がいるからこそ我が神もお喜びになられる!クハハハハ!またいずれ会おうではないか!異教徒共よ!!』


『我が子らよ!外遊人よ!よくやってくれた!王都に近づく闇が遠ざかっていくぞ!感謝する!よくぞ王都を守ってくれた!』


『「邪教が呼び出し者」を全て倒した為ストーリーミッション「王都襲来」並びに邪教徒が発生した事で起きたストーリーミッション「邪教の蠢動」が終了いたしました、今回のストーリーミッションでの王都損壊率は0%です、ご参加された方には特典を後ほどゲーム内メールにて発送させていただきます、また、ストーリーミッション内でクエストを発生させた方にお知らせいたします、このクエストは個人、またはパーティ用でありますがクエストを現在受注されている方がパーティ内に1人でも存在する場合パーティ内全員に共用されます、クリアするまではクエストが消える事はありませんが受注されてない方が受注されている方のパーティから脱退した場合その方のクエストは消えてしまうのでご了承ください、なお「王都襲来」「邪教の蠢動」の終了に伴い第4の街「ヨンツメーノ」、フリーダンジョン「邪教の前衛基地」、インスタントダンジョン「邪教の隠れ家」が解放されました、また「王都襲来」「邪教の蠢動」のパーティ用クエストが解放されました、詳細はシステム、お知らせ、イベントからご確認ください、本日はイベントへのご参加ありがとうございました、引き続き「まおクエ」でお楽しみください』


「どうやら終わったみたいね、2人ともおつかれさま」


「「おつかれさまー」」


「さて、精算するとしてその後どうしましょうか?」


「ねぇ、セッキー、さっき第4の街とか行ってたけど私2も3も行ってないよ?」


「え!?まじかよ!?」


「え?マーリンは行った事あるの?」


「あー、そう言えば貴女教会に入り浸ってたものね・・・行った事がないとは思わなかったわ・・・」


「あとさ、フリーダンジョンってなに?」


「おいおい、アサギ、お前は本当にパラディンの事ばっかだったんだな」


 そう言うとアサギは何故か照れたような顔になる


「別に褒めてないと思うわよ」


 そうなの!?とアサギの顔が驚愕に染まる


「はぁ・・・本当にアサギは・・・いい?フリーダンジョンって言うのはね、簡単に言えばフィールドの延長よ、階層があるフィールドと言ってもいいわね、フリーダンジョンは骨の迷宮みたいなインスタントダンジョンみたいにボスもいるけど倒したら時間沸き、通常モブも時間沸きするからモブが途切れる事もないわ、まあ、中にいる人数次第だけど、他のパーティとかと同じ所で戦う訳だから当然全部のモブを狩れる訳ではないわ、基本的に上に進むか下に潜るかするとモブがどんどん強くなっていくわね、今存在してるフリーダンジョンはさっきの「邪教の前衛基地」をいれると5つ、「ドラゴンズホール」「吸血鬼の館」「オーク洞窟」「コボルトの砦」よ、前2つはゲーム内の書物で存在は認定されてるけどまだ実装されてないわ、後ろ2つは多分私たちでもいけるわよ、レベル的にはコボルトの方が低いわね」


「へー、行ってみたいなー」


「一応私達もレベルが高い方にいるみたいだからね、まだ混んでない今のうちにフリーダンジョン周るのもいいかもしれないわね」


「なるほどなるほど」


「ただ相性はあまりよくないかもね、オークもコボルトも動物だから火には弱いみたいだけど火力がマーリン頼みになっちゃうわ、骨の迷宮みたいに効率良く稼げるかどうかは微妙なところね」


「確かに骨の迷宮はアサギとセッキーの光魔法も相当な火力になってるもんな、だから3人であそこを周回できてるようなもんだし、でもそろそろ経験値効率悪くなってきてるんじゃないか?」


「そうね、CTがあるから連続で狩り続けられないからね、フリーダンジョン行ってみてどれくらい人がいるか見てからがいいかも知れないけど、イベントで南に来てる人数が押し寄せてたら狩りにならないからね」


「インスタントダンジョンだと人を気にせず範囲魔法撃てるのも魅力だよなー」


「あとは一応PKにも気をつけないとね、このゲーム全然PKが美味しくないからもしかしたら横殴り防止対策でいれてるのかも知れないわ、範囲魔法内にわざと入り込んで死んでもPK扱いにならないらしいけどその辺慎重に範囲を決めないと絶対揉めるわ」


「んー、こればっかりはあちらを立てればこちらが、って感じで完全に対策はできねーよなー、まあ、マイナス面があるからPKして狩り場横取りとかはなさそうか?」


「んー、混み方次第としか言いようがないわね、まあ、でも名前が赤くなって倒されたら倒した側にわりといいお金が入る懸賞金システムもあるから多分こんな人が多い所でやったらすぐ囲まれるからやらないでしょうね」


「なんでPK実装したんだろうね?運営的にオススメしてなさそうなシステムばっかなんだからそもそも実装しなきゃいいのに」


「んー、多分リアルじゃないからでしょ、それじゃ」


「うーん、わかるよーなわからないよーな?」


「まあ、そこはいいわ、私達からプレイヤーに攻撃するって事は多分ないだろうからね、相手の名前が赤くない限りね、そうよね、聖騎士様?」


「もちろんだよ!セッキー!聖騎士は悪しきを挫き、正義を示すのだよ!!」


「このゲーム脳波調べてどっちから仕掛けたかわかる、って噂だからレッドネームじゃない奴から攻撃されて返り討ちにしてもレッドネームにならないらしいぞ、凄いシステムだよな」


「へー、凄いんだねー」


「じゃあPKに気をつけながらコボルトの方に行って混み具合を確認、これでいいわね?」


「おう」


「あ!その前にダンチョーのとこに挨拶にいっていい?」


「うん?構わないけどなにかあった?」


「セッキーはこのイベントがプレイヤーをNPCに信用させるのが目的だって言ってたよね、ならもしダンチョーが私を信用してくれてるなら・・・私もそれに応えないとな、って・・・ダンチョーなら多分パラディンロードの事も教皇の事も他のプレイヤーに言わないでいてくれるだろうし、だからね、なんていうかね、その、信用に応えたい、っていうか、あ、でも信用してくれてるのかどうかが問題ではあるんだけどね」


「なに言ってんだ、アサギ」


 マーリンは変な顔をしながら言う

 アサギにはその表情から感情が読み取れずにいた


「ほんとよね、ダンチョーが信用してくれてるかどうかー、ってね、されてない訳ないでしょ?あの人相当頭がいいわよ、普段脳筋みたいな感じでいるけど私達の表情から相当読み取ってるし隠し事してるのもどうせバレてるわよ、何を隠しているのかまではわかってないと思うけどね、流石に」


 ほんとに!?アサギは声に驚いて声を出さずにマーリンの方を見る、そこには同じような顔をしたマーリンがいた


「なに、マーリンはわかってた訳じゃないの?」


「え、いや、俺は態度から信用されてない訳ないだろう、くらいにしか・・・」


「ああ、そう言う事ね、そうね、それだけでも説明はできるわね、私達を教会に入れてくれた時だって私にどこかに所属してるか聞いたでしょ?クレリックは所属してなくてもなれるけどパラディンは絶対所属しているはずなのよ?それを特に深く聞かずに自ら稽古つけてくれてる時点で相当なものよ」


「そ、そうなのかな・・・?」


「そうだぜ、それに聖騎士道をあの人も持ってるんだろ?ならそこまで心配しなくてもいいんじゃないか?」


 マーリンの言葉にアサギは目を見開いた


「そうだよね!その通りだよ!!」


「なんでさっきの説明で自信なかったのが聖騎士道を持ち出すとそんなに自信満々になるのよ・・・わからないわ、聖騎士道・・・」


「くふふ、ありがとね、セッキー、セッキーも聖騎士道持ってるよ!」


「わー、全然嬉しくない」


「なんだよアサギ、俺はどうなんだ?聖騎士道持ってるか!?」


「マーリンはまだまだ弱いなー!」


「まじかー、くそー、俺も聖騎士道を強く持ちたいぜ!」


「ええ・・・」


 セッキーはなんとも言えない顔をしながら楽しそうにしている2人を見つめる、そして絶対にこの話にははいるのはやめようと誓った


「まあ、いいわ、じゃあ土の教会にいきましょう、今の悩みが杞憂だってすぐわかるからね」


「うん、あーあ、はやく皆強くなって外でもパラディンのスキル使えるようになればいいのになー」


「あら、わりとすぐなんじゃない?何人かがあと1つか2つくらいでクラスチェンジクエストを発生させられるらしいわ、まあ、パラディンはその先だけどね、でもトッププレイヤーの進み方は予想以上よ、トップでいる限り経験値効率は高いからね、他に誰もいないフリーダンジョンとか憧れるわ」


「そうだな、範囲魔法撃ち放題だな!」


「そうだねー、いいなー」


「私達には無理よ、学生ですもの、学業もちゃんとしないとね、あ、コラ!2人とも嫌そうな顔しないの!禁止されて私しか遊べなくなったらかなりの差をつけてあげるわよ!」


「「はーい・・・」」


「はぁ・・・本当に差がつきそうね・・・どうしようかしら」


 テスト前に隣野席子から逃れる事のできない勉強会という名のイベントが開催される事はまだ2人は知る由もなかった

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