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聖騎士と笑顔の理由

色々忙しくて主人公達が頭の中での冒険をやめてでていってしまいました


が、なんか寝たら戻ってきてくれて冒険をしはじめたのでまた書くことができます

またよろしくお願いします

「おはよー!!!」


 遅刻ぎりぎりに登校した私は昨日一緒にゲームをやっていた2人に挨拶をする


「おはよう、今日は遅刻してくると思ったわ」


「おはよ、まあ、昨日は激戦だったからな、聖騎士様は興奮して眠れなかったんじゃねーか、って今喋ってた所だ」


 確かに興奮はしていたと思う、でもそれよりも達成感や充実感が先行していたらしく逆にぐっすりと寝すぎたのだ


「いやー、むしろよく寝れたっていうか寝すぎちゃったっていうか・・・間に合ってよかったー」


「そうね、遅刻したり成績が下がって「まおクエ」やっちゃいけません!って言われても困るものね、気を付けないとね、お互いに」


 うんうんと私と前野君は頷く


「こんなハマっちゃってるのに取り上げられるのはきついよなー」


「そうよね、だからイベントが終わった後に皆でテストに向けて勉強会でもする?私1人だけログインできても面白くないもの、2人とも赤点をとらないくらいには勉強してもらわないとね?」


「あー・・・席子ちゃん・・・よろしくおねがいします・・・」


「ああ・・・隣野、俺も頼むわ・・・」


 聖騎士に英語は必要だと思うから英語は得意なんだけどね、私は

 でも全教科となると・・・ちょっと厳しい

 成績がいい席子ちゃんに教えてもらうとわかりやすいのでいつもお世話になっているんだけど次は前野君も一緒に勉強か、そうなると流石に家では無理かな?図書館かな?なんて勉強の心配をしていると席子ちゃんが


「ああ、そうだ、貴女達って「まおクエ」の掲示板見てる?」


「ん?掲示板?俺は全然見てないな」


「私はSSスクリーンショット掲示板なら見てるよ、可愛い格好とかカッコいい格好とかあって憧れるよね~」


「そっか、じゃあ教えといてあげる、私たちが掲示板で話題になってるわ」


「「え?」」


「別になにかやらかしたとかじゃないからそこは安心してね、私達が関わってる話題は2つあるんだけどいつか出るだろうな、って思ってたし問題はないわ」


 どういう事だろうか?私は前野君と顔を見合わせる


「一つ目は私たちが許可がないとはいれない教会の奥に入ってるという事よ」


「え?教会の奥って許可が必要だったの?」


「そうよ、だから私達は貴女に頼んで許可してもらったでしょ?」


(そうだったのか・・・知らなかった・・・まあ、言われてみればそれ普通の事か)


「でね、どうしたら奥にはいれるんだ、って話題になってるのよ、で、2個目は墓場の奥に入ってるパーティがいたけどどうやってはいるんだろうね、って感じ、ただこの2つとも一応結論がでてるのよ、教会のNPCと仲良くなれば両方はいれるだろう、ってね、まあ、墓場の前に立ってるのはパラディンだしそう考えて当然よね、正解だし」


「んー・・・まあ、隣野の考えだとインスタントだから隠さなくていいんだっけか?なら俺達は別にこの話に答えなくていいのか?」


「うーん・・・ちゃんとした答えを教えるとなると教皇とかパラディンロードの話もしないといけなくなるからね、クエスト何回かこなしてたら教会の奥に入れるようになって、そこから強くなったら墓場の奥ダンジョンの許可証がもらえました、でいいと思うのよ」


「そうだね、教皇の事言ってもどうにもならないもんね」


「あー、まあ、それにそれが通常ルートっぽいからなぁ、俺達はたまたまショートカットできた、って事だろうな、聖騎士様のお陰で」


「ええ、多分そうでしょうね、レベル的には私達よりちょっと上かな?って感じだからもう少しクエストやらないといけなかったんでしょうけど、うちの聖騎士様はパラディンロードだからね、強さが基準なら前倒しにされたのかもね」


 なるほど、流石は席子ちゃんだ、私は首を縦に振る事しかできなかった


「だからまあ、あんまり気にしなくてもいいんだけどね、ただ私が嘘をつくと貴女達顔にでるから先に言っておいたのよ、本が真っ白だって言った時の話覚えてる?多分ダンチョーは私達が嘘ついてる、って事わかってるわよ、何も言わないで居てくれただけ」


「え?そうなの?」


「そりゃそうよ、貴女達2人とも本当にわかりやすかったわ、だからこの話を他のプレイヤーにした時に変な顔されないように先に言ったのよ」


「そ、そんなに俺達顔に出てたのか・・・?」


「ええ、ばっちりね」


 また私は前野君と目を合わせ二人同時にため息をついた


「まあ、掲示板の話はこれだけよ、誰かになにか聞かれたらさっきの事を答えてね、もし私がいる時なら私が答えるわ、あとそろそろイベントの事も考えておかないとね」


「イベント楽しみだねー、席子ちゃん!前野君!」


「そうだなー、どんな感じでやるイベントなんだろうなー、「王都襲来」ってくらいなんだからモブがいっぱいでてくるんだろうな、とは思うけどな」


「あー、今回のイベントはそんなに難しくないと思うわ」


「え?なんでわかるの?」


「多分だけどね、今回のイベントは顔合わせっていうの?NPCにプレイヤーは信頼できますよー、ってわからせる程度のイベントよ、だから難易度はそんなに高くないはずよ、そうでしょう?始まったばかりでNPCとプレイヤーが仲違いするようなイベントを運営がするはずないもの」


「なるほど、確か前もそんな事言ってたな、俺らのレベルより高いNPCを倒せるモブは出さない、とかなんとか」


 そうだと席子ちゃんは頷く


「なるほどなぁ・・・そう言われるとそうだよなぁ、外遊人ってのが来るってのは神様からの予言でしかない訳だからそれを鵜呑みにして全部守ってくれると思えるほどNPCの作りは甘くない、か」


「信頼・・・信頼か・・・」


「どうしたの?なにか心配事?」


「う、ううん、なんでもないよ、席子ちゃん!」


「そう?なにかあったらちゃんと言うのよ、友達でしょ」


「うん、ありがとう、席子ちゃん!」


「で、隣野はこのイベントどうやって行こうとしてんだ?」


「正直イベントはそこまで重要じゃないわ、情報がでてないだけでもしかしたらいいアイテムがもらえるのかもしれないけどね、それならそれで頑張るだけであってまずは骨の迷宮で皆の装備を整えるのが優先よ」


「まあ、それは確かだな、全員分の鎧はでたけど武器はまだだもんな」


「そうね、できればイベントまでに3人とも骨の迷宮の武器にしたいわ」


「レベルもあがるしいいんじゃないかな?私またロイヤルナイトと戦いたい」


「そうね、ドロップ的にもできればロイヤルナイトがでてくれるのが1番いいんだけどね、結構疲れるのよね、そこが問題」


「確かにな、あいつほんとナイトマスターと全然違ったからな」


「あそこまで露骨に強いと流石にちょっとひくわよね、よくダンチョーが許可をだしてくれたものだわ」


「ほんとだよね、結構ギリギリだったけど・・・そこまでロイヤルナイトは出ないから許可をだしてくれたのかな?」


「あー・・・確率考えたらやられるよりも確実に倒せるナイトマスター倒していた方が美味しいってのはあるかもね、そうそうロイヤルナイト倒してレベル上がったからナイトマスターの方だったら縛って動き止められるようになったと思うわ、最後に使ったあの攻撃がガンガン使えるわよ」


「あ、俺もレベル上がったから動き止めれるはずだぜ、あのでっかい光の剣がこっちのCT次第でバンバン打てるぞ」


 クレリック系にもマジシャン系にもある束縛スキル

 これは自分のレベルが対象のレベルより低いとまず効果は発動しない

 レベルが高くなってようやく、と言った所なので今までは使えなかったが2人ともレベルがあがったのでしばれる確率があがったらしい


「縛った後1回でもダメージ喰らうと消えちゃうんだよね、じゃあそのスキル使う時は声かけてね、そしたら私も火力ごりごりでいくから!」


「じゃあ学校が終わったらダンチョーに挨拶して骨の迷宮で連携の調整ね」


「「はーい」」


 今日の放課後も楽しみだなぁ


「また顔がにやついてるわよ?」


 おっと、いけないいけない、私は顔を戻そうとしたけどなかなか戻らなくて2人で笑い合った










「ダンチョー団長!こんにちわ!」


「おう、アサギ達か、また外遊人の睡眠が間に入ったのか?来るのが遅かったな」


 アサギ達が教会に来たのでこれで休憩ができる!とダンチョーは少し嬉しそうだ


「はい、ギリギリまで迷宮にしたので挨拶に来るのが遅れちゃいました、すいません」


「ああ、気にすんな気にすんな、で?何周くらいしたんだ?誰かの武器はでたか?」


「はい!6周目でロイヤルナイトがでたのでセッキーの武器がでました!」


「なに!?ロイヤルナイトに勝ったのか!?3人で!?」


「え?は、はい、なんとか倒せました」


「そ、そうか、いや、お前ら凄いな・・・でたとしても今は倒せないだろうけど外遊人は死ぬ事はないからいいかな、と思って止めなかったが・・・あいつ強かっただろ?」


「いやー・・・正直やばかった所はありますけどね、でもうちの後衛2人は優秀なので!!!!」


 いつも褒めてくれる2人の事をアサギはここぞとばかりに褒めだした


「少しでも攻撃うけたらしっかり回復してくれるし、火力は凄いし!2人のお陰で倒せました!」


 そう言われダンチョーは嬉しそうにほほ笑んだ


「そうかそうか、いいパーティを組めたんだな、アサギ」


「はい!最高です!」


 ダンチョーに褒められアサギは嬉しくなる

 それを目の前で言われていた2人は耳まで赤くなるほど恥ずかしがっていたがアサギはとても嬉しかった

 自分が尊敬している人が自分が信用をしている仲間を褒めてくれる、それはアサギにとって嬉しい事でありさらに頑張ろう!と自分を奮い立たせるものだった


「だからダンチョー団長!今度の「王都襲来」は心配しないでください!私達でしっかり王都を守ります!」


「そうか、まあ、元々俺達騎士団がいるんだ、心配はしてないけどな、でもアサギがそう言うんだからますます心配する事はなくなったな、はっはっは、期待してるぞ、お前たち」


「「「はい!!」」」


「とりあえず予言の時間までは骨の迷宮でレベル上げついでの武器狙いするんだろう?あと2人分ガンガン周るしかないな」


「あ、そうだ、ダンチョー団長、見てくださいこれ、ロイヤルナイトの方の魂が出たんですよ」


「おお!?これは俺も初めて見たな・・・攻撃速度がナイトマスターのものよりも格段にあがるな、んー・・・これは骨の迷宮ででる剣には少し勿体ない性能だな、どうせ周回するならナイトマスターの方がでたらそれを剣に魂付与した方がいいんじゃないか?この性能ならまだまだ上の武器でも十分に通用するぞ」


「なるほど、どうせ今でも勝ててるしロイヤルナイトの方もパターン化できそうだからそれの方がいいか・・・ありがとうございます!そうします!」


「ああ、いつかもっと強い剣が手に入ったらその時に使うといい、さて、襲来までそこまで時間がないぞ、さっさと強くなって来い」


「あ、一つだけいいですか?団長」


「ん、どうしたセッキー」


「今外遊人の中で教会の中に招待される方法と骨の迷宮に入れる方法を探ってる人たちがいっぱいいるんですけど私達がもし何か聞かれたら黙ってた方がいいですか?」


「ん?あー、そうだな、今度の「王都襲来」に向けて外遊人の話を聞きたかったから適当に呼んだ、、とでも言っておけばそれなりに納得するだろう、骨の迷宮に関してはそれのお礼の為で本来はもっと教会に貢献しないと入らせてくれない、と言っておいてくれ、そしたら外遊人が教会発行のクエストをガシガシ回してくれるだろうな、ハーッハッハ!!」


 ダンチョーは豪快に笑う

 その笑い方を見ながらセッキーは団長に隠してる事は大体ばれてるんだろうな、と考えた

 何も考えてないアサギとマーリンはダンチョーと一緒に笑っていた


「「「ハーッハッハッハ!!」」」


「よし、お前ら頑張って周回してこい!」


「「「おおーー!!!」」」







 私達は再び骨の迷宮に向かう

 なかなか武器はでないかもしれない、しかしこの2人と一緒に遊べるだけで楽しい

 3人とも武器がでたら次はどこにいけるのだろうか、次の場所もきっと一緒に楽しく遊べるだろう、そんな事を考えるアサギはまたにやついていた


「どうしたの、アサギ、まだまだ周回は終わらないわよ?」


「迷宮にはいってもないのに笑ってるなんて変な奴だな」


「んー!なんでもない!くふふふふ、ううん、楽しいなってだけだよ!」


「おう!俺もだ!」


「そうね、一緒に遊べて本当によかったわ」


「うん!!じゃあ7周目!いくぞー!!!」


「「おおー!!」」


 3人は笑いながら迷宮の闇の中に足を踏み入れていった


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