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その攻撃は聖騎士としてはどうなのかと思う

皆様の声を聞かせてくださると幸いです


感想、評価お待ちしております

 アサギ達はアサギを先頭に「邪教徒の採掘現場」を進んでいく

 採掘現場の内部は若干暗いが道沿いに松明が焚かれている為見通しは悪くない

 奥の方からカーンカーンと音はしているがこれはきっと採掘現場と言う名前から想像するにツルハシで壁を叩いて何かを採掘しているからなのだろう


「しかしこんな所で何採掘してるんだろうな?俺達も掘れたりできるのか?」


「んー、どうかしらね、とりあえず今の所採掘ポイントは見当たらないけど・・・」


「金属かな?宝石かな?レアなものが掘れればいいんだけどね」


「インスタンスダンジョン内だからどうかしらね、お金になりそうな物が掘れるなら低人数で採掘マラソンが流行るかもしれないわね」


「あー、そっか、採掘ポイントがあったとしても全員が掘れる訳じゃあないなら低人数で入った方がいいのか」


「問題はそこまでの道中にどんな敵がいるか、だけどね、それにCTの事を考えたらあまり現実的ではないかもしれないわね」


「んー、確かになぁ」


 道の先になにがあるのかを色々想像し話ながら進んでいくとどんどんと採掘する音が近くなっていく


「入り口から最初の敵と会うまでにちょっと歩いたな、ここまで敵がいないもの珍しい」


「そういやそうだね、今までだったら大体入ってすぐに敵と戦ってたね」


「一応採掘現場だからじゃない?どんな敵がいるのかしらね」


 アサギ達が初めて敵を見つけた場所、そこは大きな一つの広い部屋になっていた

 壁の方を見ると天井の方まで穴がボコボコと開いている

 その穴まで歩いて行ける足場があるので中でNPCがツルハシを振るっているのであろう


「はー・・・ほんとに採掘現場だな」


「ほんとね、敵は見張り役って感じかしらね、鞭を持ってるのもいるわ、凄くそれらしいわね」


「あ、見て見て、あの奥のNPC、あの人クエストのアイコンでてるよ」


「お、ほんとだな、じゃあとりあえずクエスト受けにいってみるか」


「となると・・・結構な数の敵倒さないとだね」


「まあ、最初だし全部やるんだからいいんじゃない?」


「まあ、それもそだね、じゃあ手前から釣っていくね」


「よろしくね、巡回に気を付けて」


 アサギはその場で動かない敵を巡回している敵と一緒に戦わないように少しずつ敵を釣っていった

 初めてのダンジョンであるし敵の強さがどれくらいかわからないのでとりあえずは様子見だ

 そこまで強くないのならば次は何人か一緒に釣りだしても構わない、そして戦ってみた結果・・・


「んー・・・まあ、入り口付近だってのもあるけどそこまで強くはない、かな?」


「そうね、これくらいならアサギが防ぎ切れるだけ釣っちゃって構わないんじゃない?」


「うん、そうするー」


 アサギがバンバンと敵を誘い出しそれをパーティで狩っていく

 そうこうしていると頭の上にクエストのアイコンを出したNPCの所まで敵がいなくなった


『よし、じゃあクエスト受けよう』


「ん?お前達!?どこから来た!?ここは「邪教徒の採掘現場」、邪教徒どもがうじゃうじゃ居るっていうのに!!」


『んー・・・まさにテンプレ通りのNPCって感じだな』


『あはは、ほんとだね』


「お前達、邪教徒共を倒しここまで来たのか?そ、それならお願いがある、俺達は皆海賊に攫われてここに連れてこられて働かされている、もういやだ、家に帰りたい!」


『あー・・・そういや海賊が人攫いしてるって設定あったね』


『あったなぁ、ここに繋がってくるんだな、邪教徒と海賊の関係って』


「だが俺達は邪教徒共に見張られているしこの足についている鎖の所為でここから抜け出せない、どうにかしてこの鎖の鍵を手に入れてきてくれないだろうか?」


 するとアサギ達の目の前にクエストを受けますかという文字が表示された

 元々クエストを受ける気だったので全員がはいを選んだ


「おお!そうか!ありがたい、鎖は奥の部屋にいる「採掘現場監督ミッハリーニ」が持っている!あいつを倒してすぐ近くにいる俺達の仲間に渡してくれ、ああ、あと俺達が逃げる時に邪教徒がいっぱいいると大変だ、邪教徒もついでに倒していってくれ!!」


 目の前に「採掘現場監督ミッハリーニ」を倒して鍵を手に入れろ、と「邪教徒の採掘現場」内部の邪教徒を30人倒せ、と表示された


「それじゃあ頼んだぞ!俺はそれまで仲間たちにこの事を話しに行ってくるからな!」


 といってクエストをくれたNPCは歩いて壁に開いた穴の中へと消えていった


「あー・・・30人か、先にクエスト聞いてから倒してた方がよかったかもね」


「まあ、まだ奥にも道あるし何周もするしいいんじゃないか?」


「それもそうだけど早く助けてあげたいじゃん?」


「そうは言っても今回助けたとしても次また入りなおしたらあの人たち捕まってるのよ?」


「あー、うー・・・まあ、そうだけどぉ・・・」


「そこはゲームだから仕方ないな」


「うーん・・・」


「まあ、とりあえず今回だけでも助けてあげないとな、早く奥いって現場監督倒そうぜ」


「「「「「おー!」」」」」


 アサギ達はクエストを受けた部屋で残った敵を倒しながらさらに奥の通路へと進んでいく

 カーンカーンという音は奥からも聞こえてくるのでさっきの所以外にも捕まってる人がいるようだ

 次の部屋もまた壁が穴だらけの大きな部屋だった

 その部屋の中にいる敵を倒していると


「あ、あいつだ、「現場監督ミッハリーニ」」


「ん?ああ、ほんとだ、壁の方向きながら剣振り回してるな」


「周りの敵より身体大きいし良い装備だね」


「「邪教徒の採掘現場」の最初のボス、って感じね、じゃあ周りの敵以外をまず全部倒してからやりましょ」


 アサギ達は部屋にいる敵を掃除していく

 部屋の中に残ったのはミッハリーニとそのすぐ近くにいる邪教徒3体、そしてツルハシを振るい続けるNPCだけとなった


「よし、じゃあやろうか、とりあえず雑魚からお願いね」


「「「「「おー!」」」」


「いっくよー!」


 アサギはミッハリーニへと駆け出していく

 近づきながら近くにいる邪教徒のうち杖を持っている1体に光の腕を伸ばし手元へと引き寄せた

 そいつの頭の上にはこいつからやって!という合図の数字の1のサインが振られている

 サインが1と振られた邪教徒を抜き去るとアサギはミッハリーニに近づきながら範囲挑発を発動する

 その頃にはサイン1の敵にまぁちゃんとダガーが攻撃をしかけ、サイン2と振られた邪教徒には足止めを、サイン3と振られた邪教徒には睡眠をマーリンがそれぞれかけていた

 アサギの初手は相変わらず突撃だ

 体格のいいミッハリーニが近付いてきても速度を緩める事はせずに突撃スキルを発動させた

 アサギの盾がミッハリーニの身体にめり込み吹き飛ばす事に成功する


「ん、VIT型って感じじゃあないかな」


 アサギは衝突した感じからミッハリーニはどのようなステータスなのかを予想する

 もちろんボスキャラではあるので全てのステータスは高い

 しかしそれでも傾向のようなものはある、まあ「ガオーン」や「悪竜エドラ」の様に全体的に万遍なく高い敵もいる事はいるのだが

 吹き飛ばされたミッハリーニへと近づきアサギは挑発スキルを繰り出しそして攻撃を当てていく

 そしてそろそろヘイトが稼げたかな?と思いミッハリーニと自分の位置を調整し火力陣が戦いやすい場所へと誘導した

 その時にちょうどサイン2の邪教徒が光の粒子となった

 アサギはミッハリーニが振り回す剣を盾で受け止めながら攻撃を繰り返す

 その姿はとても滑らかでミッハリーニの攻撃を全く苦にしている様子などはなかった

 まあ、それはそうだろう、なにせ


「ああ!やりやすい!やっぱ人型の敵はタンクはやりやすいよ!!蜘蛛とかカブトムシとかでっかい石像とか木とかなんかより全然!!」


 一応「カクシテル神殿」の最後のボスとその前のボスは人型ではあるのだが


「あー!こいつ足が踏みやすいし蹴りやすい!!」


 最後のボスはノックバックを受けるので足が踏めないし蹴れもしない、その前のボスは攻撃範囲が広くなかなか中へ潜り込めないのでやはり足が踏めないし蹴りにくいのだ

 アサギは今までに貯めていたフラストレーションを解消するかのように執拗にミッハリーニも足を踏んでいく

 しっかりと盾で攻撃を受けながらなので火力もしっかりと上がった状態で踏み込んでいる

 ミッハリーニは背中と足に攻撃を受け続け見る見るうちにHPが減ったいった

 途中からのパワーアップや雑魚召喚なども行ったのだが・・・アサギがやりやすい敵なのだ

 その後一切危なげなくミッハリーニは光の粒子となって消えていった


「ふー!お疲れ様!いやー!楽しかった!!」


「アサギ・・・」


「お前なぁ・・・」


「あっちゃんすっごい嬉しそうに足踏んでたね」


「アサギちゃんって結構そういうのが・・・?」


「俺は途中からなんかミッハリーニが可哀想に思えてたよ・・・」


 アサギの顔はなにやら満足気であった


「じゃあドロップ確認するよ、えーっと、んー・・・なんもなしだ、足の鎖の鍵、これはさっきのクエストのアイテムだね、これだけだー」


「とりあえずそれを・・・あ、NPCが近付いたからその人に渡せばいいんじゃない?」


 アサギは鍵を取ってすぐに近づいてきたNPCに鍵を渡した

「あんたらすげぇ強いんだな!これで帰れるよ!」と言われたのできっとアサギが足を踏みまくって倒したからと言って会話が変わる訳ではないらしい、よかったよかった

 鍵を受け取ったNPCはくるりと向きを変えNPCが大勢いた大きな部屋へと消えていった


「これで終わりだね、報告は・・・あー、最初の人だね、へー、王都にいる、だって、王都に変えれたんだね、よかったよかった」


「そうね、ねぇ、アサギ何か気付かない?」


「ん?何かってなに?」


「耳をすませばわかるわよ」


「ん?耳?・・・あ!ツルハシの音が聞こえない!さっきまでずっと響いてたのに!」


「お!ほんとだ、そういえば聞こえないな」


「どうやらしっかり帰れたみたいね」


「結構細かい所まで作りこんでるんだなぁ」


「そうだね、でも、くふふ、家に帰れてよかったねぇ」


「まあ、次入ったらまたいるんだろうけどなー」


「もう!マーリンそれは言っちゃダメなやつだよ!」


「そうね、今のはマーリンが悪いわ」


「最初に言ったのセッキーだったじゃねぇか!ずるいぞ!」


「えー、もう覚えてないなー」


 アサギ達は「邪教徒の採掘現場」のさらに奥へと向かって進んでいく

 この奥には何が待ち構えているのだろうか

 この場所で採掘されている物とはなんなのか

 果たしてこのインスタンスダンジョンをクリアしたらそれが明かされるのか

 それはまだわからない

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