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聖騎士は任命する

皆様の声を聞かせてくださると幸いです


感想、評価お待ちしております

 あれから「カクシテル神殿」を周回する事約1週間

 やっと皆がクラスチェンジできるレベルになった

 周りにはちらほらと専門職までなっている人も出始めているので早くも遅くもないと言った所か

「カクシテル遺跡」と「カクシテル神殿」についてはもう情報を流しているので結構な人が出入りしている

 結局「ウゴクテツ」からはそこまでいいものが落ちなかったしダンチョーにも言われているので掲示板に流したのだ

 ただ本を読んでいるという条件まではわかっていなかったので最初は少し混乱した

 デマ情報じゃないかとか言われていたみたいだがスクリーンショットを何枚か出して納得させたらしい

 別にそこまでする必要はないんだけどね、とセッキーは言っていたがNPCにも「カクシテル遺跡」の話が流れてクエストが発生しはじめたのでやってよかったと思う

 クエストが発生したのでやっていたらまたレイドモンスターを発生させるだろうものが見つかったのだ

 一定数のプレイヤーがクリアしないとイベントが発生しないので数が増えていく事を祈るばかりだ

 イベントと言えば海賊も女王蟻もまだ一定数に達していないらしい

 なんでだろうかと思ってはいたがこれには理由があったみたいだ


「ふーん、今低レベルの方からレイドモンスターを発生させようって事になってるんだ」


「そうみたいね、新規で始めた人も結構いるから海賊とか高レベルのイベントを発生させても参加できない可能性があるから、って話になってるみたいよ」


 学校の昼休みに隣野席子ちゃんが私に話しかけてきた


「でもイベントって多くの人が参加できるようにレベルで分かれてなかったっけ?」


「確かに今までのも分かれてたけど新しく始めた人がすぐに参加できるようなレベルでは分かれてなかったじゃない?ただゴブリンとかコボルトとかその辺のレベルだと低レベルの方なら1、2週間頑張れば追いつけるくらいだろう、って」


「なるほど・・・じゃあ私達がほぼほぼスルーしてきたフリーダンジョンとかを攻略するんだね?」


「そうね、ただ私達のレベルからすれば低レベルの人の狩場を荒らすような事になるからあんまり派手にはやらずにクエストの敵だけを狙っていく感じなんだけど・・・正直それでも狩場を荒らすのには変わりないからちょっとね」


「んー、まあ、それは確かにね、んー・・・イベント発生させるまでの辛抱だと思ってもらえるといいんだけどね」


「そうね、NPCのセリフも変わってきてるらしいからイベント発生までそこまでの数も必要ないんじゃないかって言われてるからね、私達もちょっとは貢献しようかな、って」


「うん、わかった、じゃあそれやっちゃおうか、それからどうするの?」


「そうね、その後は」


「おい、2人とも、掲示板見たか!?」


 教室に走りこんでいきなり話しかけてきたのは前野人男君だ


「うん?今ちょうど低レベル向けのクエストの話を聞いてた所だよ」


「違う違う、クラスチェンジした他のプレイヤーが「ガオーン」討伐しようとしてたみたいなんだよ!」


「ほんと!?」


「そりゃまあ、私達の目標ではあるけど私達以外にだって見える訳だしやろうとする人はでるでしょうね、AIが起動してるかしてないかは別として」


「ま、まあ、そりゃあそうなんだけどさ、そのプレイヤー達は18人で「ガオーン」に挑んだんだ、で、どうなったと思う!?」


「18人って・・・3パーティ分?流石に「ガオーン」でもクラスチェンジした人達がそんなにいたんじゃあ勝てないでしょ」


「それがな、どうやら負けたみたいなんだよ!!」


「ええっ!?」


「その人数でも勝てないのね・・・まだまだ討伐は先みたいね」


「いや、どうやら敗因はその数にあるらしいんだ」


「「え?」」


「「ガオーン」を討伐しようとしてた18人が討伐を開始したら最初は普通だったんだけど時間が経ったら急にタンク以外を攻撃しはじめてだんだん数が減っていったらまた普通に戻っていったらしいんだってさ!!」


「えぇっと・・・どゆこと・・・?」


「だから!最初は普通の攻撃しかしてこなかった「ガオーン」が全員で殴り始めたらタンク以外を攻撃し始めたんだけど生きてるプレイヤーが減ってきたらまた普通に戻ったんだって!でもその死んでるプレイヤーを生き返したらまたタンク以外を攻撃しはじめたんだよ!!で生き返してもすぐ死んじゃうからお開きになったんだって!!」


 前野君がそんな事を言っている間に席子ちゃんは携帯を操作していた


「ふーん・・・なるほど・・・どうやら「ガオーン」は1パーティ、つまり6人以上で攻略をできないようになってるのね、掲示板のこの投稿を読むとタンク役の2人がまず攻撃をしかける、ヒーラーは4人、もうこれで6人にヘイトが発生してる、つまり攻撃をする為の12人全員が7番目以降にヘイトを取る事になるわ、でも「ガオーン」は7番目以降にヘイトを取った人間に対して強力な攻撃をするようになる、つまり6人だけで倒さないといけないのよ」


「そういう事なんだよ!!」


「んー・・・なるほど」


「凄いわね、遠くから魔法を撃ってたとしても「ガオーン」が金棒を振るだけでダメージが発生して1発でやられたってさ」


「おー・・・6人だけで、か・・・」


「さっきの話に戻るけど昨日クラスチェンジできるようになったじゃない?だからクラスチェンジして、低レベルのクエストすぐ終わらせてそこからまた「カクシテル神殿」の周回して、日曜日に「ガオーン」に挑戦、してみない?」


「「やりたいっ!!」」


「掲示板のこの記事みてやりたくなってる人増えてるかもしれないから1番最初の討伐、とはならないかもだけど3人に声かけてみていいって言ったらいきましょ」


「そうだね!よし、じゃあメール送ってみよう!!」


 今この場所にはいないパーティメンバーの3人にメールを送るとすぐに3人から返事が返ってきた


「3人ともやりたいって!!」


「じゃあ決まりね、なるべく日曜までにレベルあげてそれから挑戦してみましょ」


「うん!!」


「おう!!」


「ガオーン」に挑戦が決まった日の午後、3人はずっとソワソワしてしまい授業中も上の空だ

 そしてこの場にいない残る3人も同じような感じだったのは言うまでもない


 授業が終わり家に着くとすぐに「まおクエ」にログインをする

 そしてアサギはすぐに土の教会へと向かった


「ダンチョー!ダンチョー団長!!「ガオーン」に挑戦する事になりました!!」


「お前な、いきなり入ってきて第一声がそれか?」


「あ!ダンチョー団長!はいりまー・・・した・・・?」


「ったく、で、「ガオーン」に挑戦か・・・そうかお前らやっとクラスチェンジできるようになったんだな?」


「はい!お陰様で!!」


「そうかそうか、じゃあ今日ここにきた理由は・・・特訓だな?」


「よろしくお願いします!!」


「そうか、よし、俺も最近仕事仕事で忙しくてな、そろそろ体を動かしたくなってたんだ」


「ありがとうございます!!」


「よし、行くぞ!」


「はい!!」


 アサギはダンチョーと共に稽古場へと向かって行った

 その日の夜、アサギを抜かした他の5人は晴れてクラスチェンジをする事ができたのでアサギの教会に集まりテーブルを囲んで座っていた、そしてクラスチェンジが出来たので


「じゃあセッキー、行くよ」


「ええ、アサギ、お願い」


「うん・・・ちょっとドキドキするね」


「そうね・・・念願といえば念願だったものね」


「くふふ、嬉しいな」


「ええ、私もよ、アサギ」


「うん・・・始めるね」


「ええ、頼むわ」


「こほん・・・セッキーを創造神ウミノピーの教会のエルダープリーストに任命します!!」


 アサギがそう言うと眩い光に包まれた杖がセッキーの目の前に現れた


「あー、私の時もこんなだったなぁ」


「これが・・・エルダープリーストの・・・私の杖・・・」


「おー、これでセッキーも相当強くなるんじゃないか?」


「ほんとせっちゃん羨ましい!!ねぇねぇあっちゃん、教会にシャドウマスターの特別職ってないの?」


「専用・・・専用装備・・・いい響きだ・・・」


「よかったわね、アサギちゃんセッキーちゃん、おめでとう」


 これで全員が専門職となった

 なのでアサギはもう職業を隠す必要はなくなったのだ

 今まで隠してきた装備、スキル、全てが人前で使えるようになった


「これからのアサギはイベントでもいつものアサギになるのね」


「セッキーは今まで以上のセッキーになるんだね」


「ええ、そうなるわね」


 エルダープリーストはハイプリーストで覚える回復魔法や支援魔法をより強化していく一方で攻撃魔法の強化もしている

 もちろんどのスキルにポイントを振っていくかは自由なのだが今まで以上の安心感をアサギにもたらせてくれるだろう


「さてクラスチェンジもしたしオネさんと支援魔法の事打ち合わせしないとね」


「そうだね、私もドルイドになったから支援魔法増えてるからね、まずはスキルを覚えなくちゃだね」


「私もシャドウマスターになったから今まで以上に火力を出せるよ!」


「ナイトマスターになった俺の槍さばきは今までとは比べ物にならないくらいのものになっている」


「ハイウィザードだってそうだぜ、スピリットマスターと最後ちょっと迷ったけどな、最近ちらほらと精霊連れてる人見かけるじゃん?あれちょっと強そうだよなぁ・・・羨ましい部分もあるんだよなぁ」


「あー!ほんと最近見かけるようになったよね、結構スピリットマスター選んでる人いるんだよね」


「そうだな、ほんと最近だけどな、クラスチェンジしてる人見かけるようになったのって」


「これからは私も光の腕とかイベントでも使えるんだなー、嬉しいな・・・んん!!もう居ても立ってもいられない!!!はやく!ダンジョンに!行こう!」


「だからまずは低レベルのクエストを終わらせるって言ったじゃないの」


「えー、でもー・・・でもー・・・」


「ふふ、アサギちゃんの気持ちもわかるけどね」


「うんうん、やっぱり折角クラスチェンジできたんだしはやく戦ってみたいかなー、せっちゃんはそう思わないの?」


「素直になれよ、セッキー、ほんとは自分だって行きたいんだろ?」


「そりゃあ・・・折角エルダープリーストになったんだから早く試してみたいってのはあるけど・・・」


「じゃあ決まりだな、俺もはやくこの槍を試してみたい」


「うんうん!行こう!!イベントのクエストは明日でいいじゃん!!」


「そうね・・・じゃあ「カクシテル神殿」行きましょうか」


「「「「「おー!!」」」」」


 アサギ達はすぐに椅子から立ち上がり王都の門を目指した

 そして門に着くとすぐに騎乗動物に飛び乗り


 「皆!競争だよー!「カクシテル神殿」まで競争ー!!」


 アサギ達の視線はダンジョンへ、そして「ガオーン」へと向けられていたのだった

別で馬の話も2話ほど書きました

また頭の中が設定でパンクしそうな時は別口でも書きますのでそちらも読んでいただけたらなと思います

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