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聖騎士の前に道はできる

皆様の声を聞かせてくださると幸いです

感想、評価お待ちしております

 王都の一角には空いている部屋がいくつも存在している

 今から行く騎乗動物を売っている店はそこに新しくオープンしているらしい

 今後も色々実装されたら次々にお店がオープンしていくのだろう


「ここだな、よし、とりあえず馬を買ってそれからリストで取ったアイテムを使うと乗り物が変化するみたいだからな」


「もし他の乗り物が欲しくなったら新しい馬を買ってそっちに使わないと元の奴には戻せないんだね」


「そうね、もしミスしたら見た目が上書きされちゃうからアイテム使ったらしっかりロックしておかなくちゃね」


「なんか私も皆の話聞いてたら乗り物の見た目変えたくなっちゃった、もっふもふのワンちゃんにしようかな」


「へー、まぁちゃんは犬にするんだ、私は四足歩行の方のドラゴンにするつもりよ、ダガー君は骨の馬でしょ、セッキーちゃんはどうするの?」


「私は飛行型のドラゴンにしようかな、って」


「おー、じゃあ皆バラバラだね、じゃあ早速買って早く乗りに行こうよ!!」


「それはいいけどアサギ、ダンチョーんとこ挨拶しに行かなくていいのか?「悪竜エドラ」倒せたのはダンチョーに骨の迷宮の奥行けるようにしてもらえたのでかいんじゃないの?」


「う、そだね・・・確かに・・・んー、でも馬乗りたいしなぁ・・・」


「別にすぐじゃあなくても大丈夫じゃない?とりあえず馬乗ってどこかダンジョンでも行って終わったら挨拶しにいけば、「悪竜エドラ」騒ぎでNPCが結構忙しそうにしてるみたいだからダンチョーも忙しいかもしれないしね」


「確かに事後処理っての?してるっぽいよね、よし、じゃあダンジョン終わったら行く事にするよ!まずは馬を買おう!!」


 アサギは待ちきれないとばかりに店の中に入っていく

 中ではNPCが騎乗動物に乗る為のスキルと動物を売っていた

 アサギ達は全員スキルと馬を一頭買った

 馬の色は茶色と白から選べるがどうせ見た目を変更するのでどちらでもよかったのだがアサギは白い馬に一度乗ってから変化するアイテムを使うんだ、と白い馬を買ったらしい


「さてこれで準備はできたわね、しかし馬がインベントリに入ってるってのはゲームならではかもだけど変な話よね」


「はは、確かにね、まあ、あんまりリアルっぽさを出されちゃうと餌だのなんだのでお金取られそうだしこの方がいいよね」


「よし、じゃあ王都内部では馬は使えないから外まで行こうか、あー・・・ダンジョンは海賊船でいいか、そっちに向かおうぜ」


「「「「「おー!」」」」」


 アサギ達は王都の門まで歩いた、いや、全員少し浮かれ気味だったので若干早歩きだった

 門の外にでるとアサギは早速白い馬を呼び出した


「おー!かっこいい!!かっこいいなー!」


 自分の真横に呼び出された白い馬の周りをぐるぐるとアサギは周っている


「おー、こっち見てる見てる、尻尾も動くし本物みたい!!」


「ほんと凄い技術だよな、生きてる馬そのものとしか思えねぇよ」


「呼吸もしてるみたいに精密ね・・・でも乗ろうとすると他人のだから乗る事ができません、って注意のウインドウがでるから「まおクエ」の中だってわかるわね」


「あー、だめだよ、セッキー私だってまだ乗ってないのに乗ろうとしちゃ!」


「大丈夫よ、購入者じゃないと乗れないようになってるってわかってるからやっただけよ」


「もー・・・で、どうやって乗るの?」


「公式サイトにあったでしょうに・・・騎乗動物に触れるとウインドウがでるからはいを選ぶのよ」


「どれどれ・・・お、でた!はい、と・・・うわっ!いきなり乗れた!!」


 はいを選んだ瞬間に馬の上に瞬間移動する設定のようだ

 これからどんなキャラメイクでも騎乗動物に乗る事ができる

 だが問題はこれでどう動くかなのだが・・・


「あ、なんかね、前に体重移動すると前に動くみたい、全然揺れてる感じしないしお尻も痛くないよ」


「乗馬って結構難しいみたいだからな、それなら未経験者でも安心か」


「うんうん!止まりたい時もすぐ止まってくれるよ」


 馬に乗れる人、乗れない人でゲームの難易度が変わってしまうわけにもいかない

 運営は騎乗動物に並々ならぬ労力を注ぎ込み乗り手の体重移動で移動できるモード、売るとスティックが出現しそれで操作するモード、思考で操作するモードなどを用意していた

 これならどんな人でも操作ができるだろう


「結構高いけど、くふふ、たーのしー!風がきもちいー!」


「アサギはやくスレイプニルにしないのか?皆変えちゃったぞ」


「あ!うん!そうだね、変える変える」


 アサギは1度馬から下りインベントリの中の騎乗動物の見た目を変えるアイテムを使用する

 するとインベントリにあった馬(白)という表示がスレイプニルに変更された


「へっへっへー、じゃあいくよー!スレイプニル、こーい!!」


 するとアサギの横に先ほどの馬よりも背が高い8本足の馬がでてくる


「わ!わ!わ!かっこいー!!」


「おお・・・なるほど、これが馬のイケメンか」


「確かにさっきの普通の馬よりもすっきりしているというか、そういう事なのか」


「「うーむ・・・」」


「男二人でなに言ってるのよ、まったく」


「ね!海賊船の方行くんだよね!はやくいこーよー!はやくこの子に乗って走り回りたい!」


「そうね、じゃあ行きましょうか」


「うんうん!!私先行くね!!」


「あ、コラ、待ちなさいって」


 アサギがスレイプニルに乗り駆けだして行く、他の5人も慌ててその後ろについていった


「どうせならちょっと遠回りしていこうよ!!」


「ああ、そうだな、思ったより速度でるしちょっとくらいなら変わらないだろ」


「そうね、じゃあここの横のマップとか行ってみましょうか」


「せっちゃん、ここの横ってなにがあるの?」


「ここの横はゴブリンが出てくるところよ、奥の方には山があるけど行く道がないから未実装ね」


「ふーん」


「じゃあその山見に行こうよ!」


「んー・・・そうね、まあ、ゴブリンならもうレベル差でこっちに攻撃してもこないしいいんじゃない?」


「よーし、じゃあいこー!!」


 海賊船まで真っすぐ行くはずだった進路を大幅に変えアサギ達はゴブリンが住まう場所を抜けた山まで向かう

 その山には名前がないらしい、その辺がまだまだ未実装っぽさを出しているとセッキーが言っていた


「おー、近くまでくると結構高いね、山ってより崖って感じだけど」


「ほんとだな、上を見ると首が痛くなってくるよ」


「んー・・・この子ならやれそうな気がする・・・」


「ん?アサギどうしたの?」


 アサギが山の斜面に背を向けスレイプニルを走らせる

 そしてぐるりと方向転換し山の斜面に向かってかなりの速度をだして走り出した


「馬鹿!やめなさい!ぶつかるわよ!!」


「いや!!私とこのスレっちならきっと崖登りだってできるはずだ!!」


 アサギはうおりゃーという声を上げながら崖に向かって走っている

 そして山にぶつかる手前まで来た時ぐっと身体を持ち上げ山の斜面を登ろうとする


「危ない!!」


 アサギが山の斜面にぶつかりそうになる

 5人は咄嗟に目を瞑ってしまった

 その時アサギが山の斜面にぶつかるような音も、ましてや駆け上るような音もしなかった

 ただ閉じた瞼に強烈な光がくるのを5人全員が感じていた


「何今の、あれ?アサギ、アサギどこ?」


「おい!アサギ!どこいったんだ!?」


「えー、えーっとね・・・どこだろう、ここ・・・よくわかんない」


「パーティチャンネルで声が聞こえるって事はパーティが切られた訳じゃあないのね、どうしたの?なにがあったの?」


「うーん、私もよくわかんないんだけどスレっちがなんか魔法陣?みたいなの踏んだのかな?そしたら知らない場所に来たんだけど・・・」


「おいおい、セッキー、マップ見て見ろよ、アサギの位置まではわかんねぇけど方角ならわかるぞ」


「え?そりゃあそうだけど・・・え!?これって!?この山の向こうにいるって事!?」


「あ、ほんとだ、こっちからはマップにそっちが表示されてるからそう遠くはないんだね、そっちにいると山の所でマップが動かなくなるみたい、そんなに距離がある訳じゃあないみたいだよ」


「あっちゃんが通った所に魔法陣みたいなのってないの?」


「そうね、ちょっと探してみましょう」


「アサギちゃんの方は魔法陣ないの?戻ってこれそうな奴」


「えーっと、ああ、あるある、こっちのは普通に目に見えてる所にあるよ」


「って事は別に危険じゃあなさそうだな、それより新しいダンジョンを発見しちゃった、って感じか?」


「ダンジョン・・・この方角・・・ねぇ、アサギ、魔法陣以外にはなにかあるの?」


「ふっふっふ、よくぞ聞いてくれました!!あるよ、まっすぐ行った所にとびっきりな奴が」


「お、なんだなんだ、なにがあるんだ!?」


「とりあえずそっち探してみてよ、これは絶対まずは自分で見た方がいいよ、絶対その方が燃える」


「そうね、多分その方がいいわね」


「なんだよ、セッキーなにかわかったのか?」


「ちょっとね、とにかくアサギが通った所を探してみましょう」


「んー・・・でも何もなさそうなんだけど・・・」


「あとはじゃあ乗り物に乗って全力を出してみるしかないな」


「そうね、行動をなぞってみるしかなさそうね」


 5人は乗り物に乗りなたら山から距離を取る


「んー、でももしぶつかったらどうなるのかしらね」


「流石にぶつかってもHPが減ったりとかはないでしょ、とりあえずあっちゃんが通ったここを1人ずつ行ってみるしかないね」


「よし、じゃあ俺からいくぞ」


 マーリンが狼の顔を山に向け勢いよく走り出した

 そしてぶつかる寸前に光に包まれ消えていった


「行けた・・・みたいね」


「うおおおおお!!!す、すげえええ!!!」


「次!私行くね!!」


 そしてまぁちゃん、オネ、ダガーと順に光の中に消えていった

 そして全員が何かを見て驚嘆の声を上げている


「よし、じゃあ私もいくわね」


 ドラゴンを山の斜面に向けさせセッキーも走る

 山にぶつかる事なくセッキーも光に包まれ山を越えた

 すると目の前には


「やっぱり・・・この方向遺跡発掘しようとしてる人たちがいた所だわ」


 少し進んだ所に2メートルから3メートルのどう見ても人間ではない、一言で言えばゴーレムのようなものが2体扉の横に立っていた

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