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かくれんぼ

作者: をはち
掲載日:2026/11/03

かくれんぼは終わった。 でも、隠れたままの子がいる。


僕は三上裕一。いつも石見君と新見君、山田君、野崎君、柏崎君と遊んでいた。


その日も、いつもの空き地でかくれんぼをしていた。


駐車場に、パン屋の名前が入ったトラックが、何年も動かずに止まっている。そこは子供達の秘密の隠れ家になっていた。


僕はプレハブの屋根の上に身を潜めた。そこからは、すべてがよく見えた。


野崎君が、そのトラックのコンテナの中に隠れた。鬼は山田君だった。仲間が次々と見つかっていく。


残りは僕と野崎君だけになったとき、異変が起きた。


野崎君の隠れていたトラックが、突然動き出したのだ。エンジンの低い唸りとともに、ゆっくりと駐車場を出ていく。


コンテナの中に、野崎君はまだいるはずだった。僕は屋根の上で息を殺した。降りてはいけない気がした。理由はわからない。ただ、身体が動かなかった。


結局、僕と野崎君は見つからないまま、かくれんぼは終わった。いつもそうなる。


僕は、野崎君が運転手に怒られているだろうな、とそれだけを思っていた。


数日後、野崎君が行方不明だと聞かされた。警察が動いているという。僕は口をつぐんだ。


山田君たちは「トラックに隠れたんじゃないか」と疑い、所有者の大人に話を聞きに行こうとした。


僕も誘われたが、断った。


それからまた数日が過ぎた。ニュースが流れた。山田君たちも、行方不明になったという。


僕は途方に暮れていた。その日の夕方、玄関の呼び鈴が鳴った。ドアを開けると、知らない大人の男が二人立っていた。


一人は警察手帳を僕に差し出した。しかし、もう一人の男の顔を見た瞬間、背筋が凍りついた。


その男は、静かに微笑んでいた。そして、ゆっくりと口を開いた。


「野崎君は、まだコンテナの中にいるよ」

読んで頂き有り難う御座います。

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― 新着の感想 ―
もはや、本文に入る前から怖いのです。ʕ-ᴥ-ʔ 流石でございます、をはち様。 "かくれんぼ"とか"7つの子"とか、昔からの子供関連ワードは、何か怖いですよね…… 今作も、先を考えてしまう!しかし考え…
野崎くん、コンテナの中にいるのはわかったけど、生きているのかな
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