5/8
はみ出し者の零番目
――知ってる?
この街のどこかにら怪異で溢れる学園があるの。
そこには、数多の怪異を束ねている十三不思議という組織があるみたい。
だけど、その中には誰も知らない怪異がいるんだって。
俺?
俺は、そいつをはみ出し者の零番目って呼んでるよ。
いつも何処かで、誰かを待ちながら
異界へ通じると言われ、魂が宿っているとの噂がある泉を管理してる。
そいつは、そんな役目を持った寂しがりの愉快犯。
零番目が願ったなら、
泉に宿っている魂は、器がなくとも人に成れる。
噂がなくとも怪異に成れる。
あの泉は、水に満月が映る時限定でしか使えないけどね。