3話 王女の部屋 捜索
私と盗賊と犬一匹が、繁みに身を隠しながら王女の部屋の下に移動している。
「あと少しです。」
「なあ、あそこにロープみたいなのがかかっているぞ?」
「あれは、こんな事もあろうかとロープをかけておいたのです。あのロープは王女の部屋に続いています」
「ほお。おまえは気が効くな。よしよし。仲間に入れてあげても良いぞ」
「うーん。どうしようかな?」
私は最後に登ることにした。男性に下から見上げられるのは淑女としてどうかと思われたからだ。
「ペス!ハウス。」
やっと戻ってくれた。次回からは、鎖につないでおこう。可哀想だけど。
「なあ、初めからハウスしておけば良かったんじゃないか?」
「静かに早く登ってください」
私が最後に登りきった時は既に部屋の中の物色がされていた。自分の部屋を他人に探されるのは気色悪い。
あっ、ローゼット開けた。タンスに手をかけた。
ダッシュで阻止だ。
「はあ、はあ 。このタンスには女性の下着しかないです。それがお好みなの?」
「なら、見る必要がないが…」
ぜえ。ぜえ。ふう。ふう。
油断も隙もない。乙女の下着は絶対見せられない。
「おい、見ろよ!王女の日記だぜ!」
「なになに?私は空を飛びたい。自由に飛びたいって」
「あははは。王女って馬鹿なのか。」
「馬鹿だな。この国、大丈夫か?」
私の日記が!しかも、私が馬鹿にされてる。国の未来まで心配する事ないのに。
私は黙って日記を取り返し、机の奥深くに仕舞った。
「ねえ、もうそろそろ、目的を教えてください」
リーダーらしき人物が答える。
「ああ、目的は人形だ。某国の皇子から送られたと言われてる人形だ」
えー!そんな重要な人形だったの?あなた達探すとこを間違えているよ。そんな大事な物とは知らずにゴミ箱にしてちゃったんだもの。
「私も探すの、お手伝いしますね」
私は周囲の目が無いのを確認して、ゴミ箱から人形を拾いあげる。
「あー、見つけたわ!机の奥に隠してあったわ」
ちょっとワザとらしかったかな?
「ほんとか?どれどれ。貴重な人形だ。もっと丁寧に扱え!ど新人め」
いろんな意味でツッコミ何処があるのだけど、一応、すみませんと謝っておく。私の方が大人にならなくちゃね。とにかくゴミ箱に捨てられているのがバレなくて良かった。
「よし、撤収だ。全て元に戻せよ。汚してないな?忘れ物はないな?」
なんか、変わった盗賊だなぁ。
今度は私が先に降りる。また、ペスが来ちゃったよ。吠えないだけお利口さんなんだけど。私はペスを連れ、非常用ロープから素早く離れた。
警備兵の包囲網を潜るのは3回目だ。いい加減慣れて来たよ。私は最後に城壁を登り、ロープを巻き上げて、城壁を越え、念願の市中に飛び降りた!
とうとうやった!お城を脱出出来たんだ!




