裏ボスの正体
ヤコブのおかげで潜入は、バッチリだ。時間をかけただけの事はあるね。
私は、毒入りの紅茶を入れてエリナのいる部屋に運ぶ。
ちょい胸が大き過ぎたかな。エリナと同じくらいなはずだけど。不自然じゃないからいいよね。
「失礼します。紅茶をお持ちしました」
エリナは、少し驚いて何か言いたそうだったけど、役者だね。平静を装っているよ。絶対に私の胸の事にツッコミを入れたかったに違いない。
当然、剣士のガゼフも一緒だ。剣で敵わないから、毒を召し上がれ。その隙にエリナを助けるんだから。
「エリナ様、申し訳ありませんが私がそちらの紅茶を頂きましょう。エリナ様の紅茶に毒でも入っていたら大変ですので」
やっぱり警戒されてたんだね。さすがだね。うまくいかないけど、私は無表情だよ。変に騒がない。
「うっ!」
突然、ガゼフが苦しみだした。見事、当たりを引いてくれたね。
「え?なに?リリー、妾に毒を盛ったのか!」
「うー。両方かな?」
「妾がもがき苦しむところ見たかったとか?きっとそうであろう!」
「正解!とにかく、逃げよう」
「あとで問い詰めてやるから!」
廊下では、プラドとヤコブが待機していた。
「プラド、エリナを頼んだわよ。ヤコブは私と一緒に来て、この屋敷で一番上等な部屋に案内して頂戴」
敵のアジトだけど、一応ノックくらいしとこうかな。
ついに裏ボスとご対面だ。
「どうぞ。入りたまえ」
聞いた事のある声にちょっと安心する。
「久しぶりだね。リリス。今日の胸パットは絶好調の様だ」
「私の胸パットが第一声とは!今日の私は貴方を投げ飛ばしたい気持ちに溢れているわ!」
そう、裏ボスは『皇子』だった。
「話を聞かせてくれるかしら?」




