レーナおばさん 退治
みんなを集めて中ボスの部屋の前で打ち合わせ。
「どうしよう。やっぱり逃げる?」
「それもありだ」「賛成!」
「貴方達、馬鹿でしょ。ここで逃げたら、地の果てまで追われるよ。やっつけとかなくちゃダメでしょ」
「絶対に強いのいるし、じゃあさ、ここで様子見てて大丈夫そうなら入って来て」
「リリー、貴女は間違えてる。もっと仲間を信頼すべきよ。このヘタレ共も貴女の事を心配しているのよ」
「親分、姫は俺達が絶対守るから安心して闘ってください」
「親分、俺たちゃ盗賊です。いざって覚悟もある。だから安心してくだせえ」
「エリナ。ありがとう。みんな絶対にエリナを守るのよ」
私はメイド服を脱ぎ捨て、堂々と部屋に入る。
「待ってたわ。正義の味方の参上ね」
部屋には、30近い女性と筋肉ムキムキの用心棒がいた。なんかいやらしいぞ。大人の世界はいやだ。
「で、なんの御用かしら。私はお金を貸して返してもらうだけ。悪い事してないわぁ」
「それはその通りですけど。出来れば、ボスのお名前を伺いたくて」
「残念ね。それは無理ね。例え、そうであっても頭を挿げ替えれば済むだけの事。組織は痛くも痒くもない」
「ですよね。私も首を突っ込んでちょっと後悔しているんです」
「貴女みたいなお子様が出る幕じゃなくってよ。もう後悔しても遅いけどね」
デカイ用心棒来た。捕まったらイチコロだ。ただ、逃げてるだけじゃ投げられないし、懐に入れれば良いんだけど。頼りはエリナの氷の床だな。
あっ!レーナおばさんがナイフを投げて来た。しゃがんでギリで避ける。卑怯者め。遠距離攻撃して来たな。おばさんめ。こっちが若いからって嫉妬しているんだな。
ヤバ、おばさんは今度はエリナ目掛けてナイフを投げた。おばさんだけに敵を若い娘に絞ってる。
「きゃあ」
ベスとケリーが盾で護ったけど危なかった。
「余所見をしている暇はないぞ!」
しまった。用心棒が私の頭を掴んで持ち上げられてそのまま、地面に叩きつけられた。ちょっと脳震盪気味だ。
「リリー!」
エリナが駆け寄って来た。
「エリナ。危ない!」
レーナがナイフを投げた。私はフラつく身体をエリナの前で大の字に立ち塞がる。ナイフが身体に当たり私はまたもや倒れた。
「リリー。そこまでして妾を守らなくても良いのに」
「私は防具を装備してるから、致命傷にはなれないよ」
「リリー。ありがとう。妾は決めた。あのババアを倒す!」
ケリー達が駆け寄って来た。投げナイフの防御が出来ても用心棒がいるんだよ。
エリナは逃げない。無謀と思える勇気だ。
「おばさん!」
「はあ?ガキが!殺されたいらしいね」
「だって、良い歳したおばさんじゃん。痩せっぽちだし。もう女の魅力も無いわ」
「貴女は、随分とぽちゃってしてるわね。私のようなスレンダーな魅力ある女性になるには程遠いわ」
「スレンダーならリリーの方が健康的でモテそうだよ」
「その子なんかぺちゃパイじゃない。話にならない」
「俺は姫が一番可愛いと思うぞ!」
「俺も姫が一番。次点で親分を推薦するが」
「親分は将来的に期待だ!」
君達、すごくムカついて来たぞ!
エリナはあろうことか、水の魔法でレーナに頭から水をかけた。
「おばさん!これで少しは美しくになるかもよ」
レーナは怒り心頭だ。
「ぺちゃ、ぽちゃ 絶対に許さないわ!」
レーナおばさんはナイフをかざし、エリナに向かって突撃して来た。
「アイス!」
「ぽちゃじゃないから」
水を被ったレーナに氷魔法。凍って一瞬にして止まる。
私はそのチャンスを逃さずレーナを投げる。
「私もぺちゃじゃない!」
呆然とする用心棒。なり振り構わず突っ込んで来る。
「ストーン」
「せいっ」
頭に石が落ち、怯んだところを私が投げた。トドメもしっかりくれた。なんかスッキリしないんだ。
私とエリナはハイタッチを交わした。ケリー達も寄って来たので軽く投げておいた。




